書籍詳細

書籍のレビュー・概要

生態系の頂点に立ち、近づきがたい野生動物ヒグマ。ヒトはいつどのような進化をたどってユーラシア大陸でヒグマと出会い、なぜ文化的に共存することになったのか? ヒグマの動物学的・生態学的な特徴から説き起こし、時代と地域を超えた進化上の展開を追い、クマ送り儀礼に見る人間と自然との豊饒な文化の意味にまで迫る。 ■正誤表 »『ヒトとヒグマ』正誤表PDF

ヒトとヒグマ

Takumi ブックス

ヒトとヒグマ

狩猟からクマ送り儀礼まで

著者・関係者
増田 隆一 著
カテゴリ
文庫
刊行日
2025/03/19
体裁
新書・220頁
ISBN
9784004320593
在庫状況
在庫あり

価格:1,012 円

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著者略歴

  • 増田隆一(ますだ・りゅういち) 1960年岐阜県生まれ.1989年北海道大学大学院理学研究科博士後期課程修了(理学博士).アメリカ国立がん研究所研究員,北海道大学教授などを経て, 現在―北海道大学大学院理学研究院特任教授,北海道大学名誉教授 専門―動物地理学,分子系統進化学 著作―『ユーラシア動物紀行』(岩波新書),『はじめての動物地理学』(岩波ジュニアスタートブックス),『うんち学入門』(講談社ブルーバックス),『哺乳類の生物地理学』(東京大学出版会),『ハクビシンの不思議』(東京大学出版会),『日本の食肉類』(編,東京大学出版会),『ヒグマ学への招待』(編,北海道大学出版会),『動物地理の自然史』(共編,北海道大学出版会),『知られざる食肉目動物の多様な世界』(共編,中西出版)ほか 2019年日本動物学会賞,日本哺乳類学会賞受賞

目次

  1. はじめに 第1章 ヒグマとはどんな動物か 1 ヒグマは陸生の大型食肉類 2 どこに分布しているのか 3 どんな生活をしているのか 4 ヒグマにはどんな仲間がいるのか 第2章 ヒグマは生態系でどんな役割を果たしているのか 1 森林生態系の頂点に立つヒグマ 2 海と森の間の物質循環を仲介するヒグマ 3 森を広げるヒグマ 4 生態ピラミッドでの位置づけ 5 ヒグマと人間社会 第3章 ヒグマはどのようにしてヒトと出会ったのか 1 ヒグマはどのようにして分布を広げたのか 2 ネアンデルタール人はヒグマと出会っていたのか 3 ホモ・サピエンスとヒグマとの出会い 4 北方民族文化のなかで生き続けるヒグマ 5 言語地理学とヒグマ 第4章 狩猟からクマ送り儀礼へ 1 ヒグマの冬眠と春の覚醒は死と再生を象徴する 2 カムイ界と人間界を結ぶヒグマ 3 クマ送り儀礼の起源と発達 4 二つのクマ送り儀礼――狩猟型と仔グマ飼育型 5 狩猟型クマ送り儀礼の範囲と文化圏 6 飼育型クマ送り儀礼はなぜ極東で発達したのか 7 仔グマに対する価値観の共有が人々の絆を強める 第5章 ヒグマの夢は何を意味するのか 1 口承文芸のなかのヒグマ 2 夢のなかのヒグマは何を意味するのか 3 意識と無意識を結ぶヒグマ 4 クマ送り儀礼は文化的に記憶されたのか 5 精神的な感受性と寛容性とは 終 章 ヒグマ文化論――人間と自然の共存を考える 1 ヒグマに関する二つのとらえ方 2 ヒグマへの親近感と神秘性 3 ヒグマ文化論の展開 4 「社会―生態システム」を尊重するソフトパワーの必要性 おわりに 参照文献

本文紹介

進化上の運命的な出会いと文化的な共存の謎に迫り、クマ送り儀礼の意味と可能性を問う。北海道大学の学際的な挑戦がここに。

抜粋:生態系の頂点に立ち、近づきがたい野生動物ヒグマ。ヒトはいつどのような進化をたどってユーラシア大陸でヒグマと出会い、なぜ文化的に共存することになったのか? ヒグマの動物学的・生態学的な特徴から説き起こし、時代と地域を超えた進化上の展開を追い、クマ送り儀礼に見る人間と自然との豊饒な文化の意味にまで迫る。 ■正誤表 »『ヒトとヒグマ』正誤表PDF