書籍詳細

書籍のレビュー・概要

すべての生徒たちの学びを保障する公教育。しかし、階層間・社会集団間の教育達成の格差が顕在化し、その平等化機能や社会統合機能に疑問符が呈されるようになってきている。4つのマイノリティのカテゴリーの生徒たちのリアルな声を丁寧に聴き取り、社会的公正を支える新しい教育システムを探る。

ひとりもとりこぼさない学校へ

Takumi ブックス

ひとりもとりこぼさない学校へ

部落、貧困、障害、外国ルーツの若者の語りから

著者・関係者
志水 宏吉 編
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2025/02/26
体裁
A5・並製 ・268頁
ISBN
9784000616836
在庫状況
在庫あり

価格:2,970 円

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著者略歴

  • 【編者・執筆者】 志水宏吉(しみず こうきち) 武庫川女子大学教育研究所長.教育社会学,学校臨床学.『ペアレントクラシー「親格差時代」の衝撃』(朝日新書),『学力格差是正策の国際比較』(共編,岩波書店)など. 【執筆者】 髙田一宏(たかだ かずひろ) 大阪大学大学院人間科学研究科教授.教育社会学,同和教育論,地域教育論.『新自由主義と教育改革 大阪から問う』(岩波新書),『ウェルビーイングを実現する学力保障――教育と福祉の橋渡しを考える』(大阪大学出版会)など. 石川結加(いしかわ ゆか) 大阪芸術大学教養課程准教授.教育社会学,同和教育論.『未来を創る人権教育――大阪・松原発 学校と地域をつなぐ実践』(共著,明石書店)など. 知念渉(ちねん あゆむ) 大阪大学大学院人間科学研究科准教授.教育社会学,家族社会学.『教育格差の診断書――データからわかる実態と処方箋』(共著,岩波書店),『〈ヤンチャな子ら〉のエスノグラフィー――ヤンキーの生活世界を描き出す』(青弓社)など. 西田芳正(にしだ よしまさ) 大阪公立大学大学院現代システム科学研究科教授.教育社会学,都市社会学.『排除する社会・排除に抗する学校』(大阪大学出版会),『児童養護施設と社会的排除――家族依存社会の臨界』(編著,解放出版社)など. 堀家由妃代(ほりけ ゆきよ) 佛教大学教育学部准教授.教育社会学,障害児教育.『新しい教職教育講座 教職教育編5特別支援教育』(編著,ミネルヴァ書房),『学力政策の比較社会学【国際編】――PISA は各国に何をもたらしたか』(共著,明石書店)など. 本間桃里(ほんま とうり) 京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程.教育社会学,社会学.『インクルーシブな教育と社会――はじめて学ぶ人のための15 章』(共著,ミネルヴァ書房)など. 榎井縁(えのい ゆかり) 藍野大学医療保健学部教授,大阪大学大学院人間科学研究科招聘教授.教育社会学,教育学.『外国人生徒と共に歩む大阪の高校――学校文化の変容と卒業生のライフコース』(共著,明石書店),『移民政策とは何か――日本の現実から考える』(共編,人文書院)など.

目次

  1. 序章 本書で何をするのか……………志水宏吉 1 何が問題か 2 概念の整理 3 調査の概要 4 分析の視点 5 本書の構成 第1章 不可視化される排除……………髙田一宏 石川結加 1 部落問題と「排除と包摂」の理論的枠組み 2 部落出身高校生が学校において経験するマイクロアグレッション 3 地域における社会教育活動とボランティア活動 4 部落出身高校生の進路状況と進路意識 5 「共生」社会の実現に向けて 第2章 貧困を生きる高校生の経験と乗り越えのための取り組み……………知念 渉 西田芳正 1 「対策法」成立後の子どもの貧困 2 貧困とは何か 3 関西調査と関東調査 4 子ども・母親は貧困をどのように経験しているか 5 高校における排除と包摂 6 貧困層の包摂と学校教育 7 おわりに 第3章 高校生が「障害者」になるとき――制度的排除とスティグマ……………堀家由妃代 本間桃里 1 問題の所在 2 概念の整理と分析枠組み 3 調査方法 4 「障害」がある当事者たちの経験 5 障害のある生徒に対する制度的排除とスティグマ 第4章 「外国人のまま生きられる」 教育の可能性……………榎井 縁 1 進む外国人教育施策 2 社会統合に向けての文化保障と日本語教育・学力保障、そして参加 3 調査方法 4 三校の特色の中に現れる外国人生徒の姿 5 外国人生徒の教育における排除と包摂 6 おわりに――「外国人のまま生きられる」教育 終章 公教育システムの再構築に向けて……………志水宏吉 1 四つのマイノリティ集団の関係 2 高校と高校生 3 「能力主義」の問題をどう考えるか 4 「見えない排除」の問題 5 「差異のジレンマ」にどう対処するか 6 「参加」の視点でみる 7 いくつかの提案 あとがき

本文紹介

4つのマイノリティのカテゴリーの生徒たちのリアルな声を丁寧に聴き取り、社会的公正を支える新しい教育システムを探る。

抜粋:すべての生徒たちの学びを保障する公教育。しかし、階層間・社会集団間の教育達成の格差が顕在化し、その平等化機能や社会統合機能に疑問符が呈されるようになってきている。4つのマイノリティのカテゴリーの生徒たちのリアルな声を丁寧に聴き取り、社会的公正を支える新しい教育システムを探る。