書籍詳細

書籍のレビュー・概要

過去に縛られ、未来に脅かされ、そして時間の中で常に変化していく人びとは、いかにして自らの運命を決定しうるか。「誰が、どのように民主主義を担うのか」という巨大な問いへ、「時間」という切り口から鋭く迫る。

民主主義はいつ成立するのか 時間と民意の政治学

Takumi ブックス

民主主義はいつ成立するのか 時間と民意の政治学

著者・関係者
鵜飼 健史 著
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2025/02/27
体裁
A5・上製 ・316頁
ISBN
9784000248990
在庫状況
在庫あり

価格:5,280 円

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著者略歴

  • 鵜飼健史(うかい・たけふみ) 1979年生,愛知県出身.専門は政治理論.一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程単位取得退学,博士(社会学).日本学術振興会特別研究員,早稲田大学助教などを経て,現在西南学院大学法学部教授.主要著作として,『政治責任 民主主義とのつき合い方』(岩波新書 2022年),『人民主権について』(法政大学出版局 2013年).訳書にナディア・ウルビナティ『歪められたデモクラシー――意見,真実,そして人民』(岩波書店 2021年).

目次

  1. 序 論 時間の問題――『慎慮の寓意』とその先 第一章 過去――死者による支配からの解放 一 時間の政治学――クロノスとカイロス 二 八月革命の時間――「起源」から民主主義を考える 三 プリコミットメントの時間――「帰結」から民主主義を考える 四 過去から現在へ 五 一時的な結論と死者による支配について 第二章 未来――将来の民主主義と民主主義の将来 一 再開する時間について 二 未来の制限――未来に関する政治理論 三 未来の希望――デモスと「来るべき民主主義」 四 おわりに――未来という怪物とともに 第三章 テンポ――民主主義の遅さと遅れ 一 政治の速度 二 持続する民主主義――全体主義とその逆立ち 三 加速化・時間性・化石化――政治のスピード 四 多元化する時間――遅さから遅れへ 五 自己統治と時間――アディショナル・タイムにて 第四章 代表――デモスの持続的な現在 一 代表の地平 二 参加と代表――代表制批判の諸層 三 選挙と代表――代表制民主主義の実態 四 構築と代表――デモスの居場所 五 代表か民主主義か――デモスの持続的な現在と慎慮 第五章 民意――代表制民主主義における不純さ 一 民意の時代 二 代表制統治の弁証――民意の通時的な循環 三 選挙と民意――民意のルートについて 四 民意の現われ――過去と未来 五 民意の彼岸で 第六章 はじまり――主権者の意味と無意味 一 国民主権のスタート地点 二 憲法前文は、歴史的に、誰が書いたか 三 憲法前文を読む 四 憲法前文は、理論的に、誰が書いたか 五 外国の痕跡とこれから 第七章 終焉――民主主義がなくなるとき 一 コロナ禍の民主主義――あらためて何が問題なのか 二 民主主義の死から偶然性を考える 三 偶然性の政治理論――政治の代償について 四 緊急対応する民主主義 五 平時の民主主義――緊急事態は存在するか 六 「終わり」に代えて 注 あとがき 参考文献 索 引

本文紹介

政治思想/民主主義論の新地平を切り開く

抜粋:過去に縛られ、未来に脅かされ、そして時間の中で常に変化していく人びとは、いかにして自らの運命を決定しうるか。「誰が、どのように民主主義を担うのか」という巨大な問いへ、「時間」という切り口から鋭く迫る。