書籍詳細

書籍のレビュー・概要

一八五四年、日本人に映る世界の見え方は一八〇度転換した。アメリカ人はこれを「ペリー提督の遠征」というが、私たちは「黒船来航」と呼んだ。同様に一九四五年の米軍がおこなった「空爆」を、日本人は「空襲」と呼ぶ。さまざまな出来事や事象を、日本、アメリカそれぞれのまなざしの下にとらえ「日本の中のアメリカ」に迫る。 ■参考文献・完全版 » 参考文献・完全版PDF

アメリカ・イン・ジャパン

Takumi ブックス

アメリカ・イン・ジャパン

ハーバード講義録

著者・関係者
吉見 俊哉 著
カテゴリ
文庫
刊行日
2025/01/17
体裁
新書・286頁
ISBN
9784004320487
在庫状況
在庫あり

価格:1,166 円

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著者略歴

  • 吉見俊哉 1957年東京都生まれ 1987年東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学 現在―東京大学名誉教授.國學院大學観光まちづくり学部教授. 専攻―社会学・文化研究・メディア研究 著書―『都市のドラマトゥルギー』(河出文庫) 『カルチュラル・スタディーズ』 『視覚都市の地政学』 『空爆論』(以上,岩波書店) 『ポスト戦後社会』 『親米と反米』 『大学とは何か』 『トランプのアメリカに住む』 『平成時代』 『大学は何処へ』(以上,岩波新書) 『「文系学部廃止」の衝撃』 『大予言』 『戦後と災後の間』 『東京裏返し』 『さらば東大』(以上,集英社新書) 『夢の原子力』(ちくま新書) 『敗者としての東京』(ちくま選書)ほか多数

目次

  1. はしがき イントロダクション アメリカ・イン・ジャパン――非対称的なクラインの壺 アメリカで、「日本の中のアメリカ」を語る 膨張し続ける自由 「無主の大地」を所有する自由 太平洋の先にある隣国 西漸運動はどこまでも ユーラシア東端からの離脱 第1講 ペリーの「遠征」と黒船の「来航」――転位する日本列島 老提督の出航――ノーフォークの港から テクノロジーを見せつける外交 蒸気船航路――東に向かって西の果てへ 日本人を観察し、日本海域を調査する 米日交渉というパフォーマンス 日本人によって描かれるペリーと黒船 黒船は日本人を乗せてアメリカへ 第2講 捕鯨船と漂流者たち――太平洋というコンタクトゾーン ナンタケット島の港から 捕鯨船員たちと太平洋の怪物 鯨を追ってジャパン・グラウンドへ 漁師万次郎、鳥島に漂着する ジョン万次郎、アメリカと邂逅する コンタクトゾーンとしての小笠原諸島占領され続ける西太平洋の島々 第3講 宣教師と教育の近代――アメリカン・ボードと明治日本 宣教の国 アメリカン・ボードと海外への宣教 アメリカン・ボードと新島襄の同志社、女子教育の展開 熊本バンド、横浜バンド、札幌バンド 神の絶対性の下での国民教育――森有礼 内村鑑三――拝金主義と人種差別 第4講 反転するアメリカニズム――モダンガールとスクリーン上の自己 今や、アメリカ的でない日本がどこにあるか 浮上するモダンガールと職業婦人 ショップ・ガールたちの両義的身体 「或る女」がさまようコンタクトゾーン スクリーンの中のナオミの増殖 第5講 空爆する者 空爆された者――野蛮人どもを殺戮する 想像される日米戦と敵国への羨望 まなざされる対象としての敵国日本 上空から東京を焼き尽くす 「猿」としての日本 「鬼」としてのアメリカ 大空襲とまなざしを失う人々 第6講 マッカーサーと天皇――占領というパフォーマンス 焼け跡に蘇る表情 新たなる「黒船」――ダグラス・マッカーサーの日本 占領期日本における「マッカーサー」の不在 舞台上の「天皇」と舞台裏の「元帥」 「天皇」としての「元帥」を願望する 第7講 アトムズ・フォー・ドリーム――被爆国日本に〈核〉の光を 老将は去り、部下が核のボタンを握る アトムズ・フォー・ピース 日本の反核運動を鎮静化させる方法 日本のメディア産業と原子力平和利用 正力松太郎と「だれにもわかる原子力展」 原子力平和利用博覧会の全国展開 ヒロシマを原子力平和利用のモデルにする 被爆国民だからこそ原子力を推進する 第8講 基地から滲みだすアメリカ――コンタクトゾーンとしての軍都 米軍基地周辺のひとびと 世界に拡散する米軍基地 日本軍の街から米軍の街へ――六本木と原宿 基地の街としての湘南海岸 地方都市における基地と観光 基地=観光の島としての沖縄 第9講 アメリカに包まれた日常――星条旗・自由の女神・ディズニーランド アメリカン・ナショナリズムと星条旗 世界に増殖していった「自由の女神」 日本で増殖する「自由の女神」 ディズニーランド――戦後日本を包み込んでいくアメリカ ファンタジーとしてのディズニーランド 再演され続ける「アメリカ・イン・アメリカ」 参考文献

本文紹介

アメリカと日本は互いをどのように発見し、受け止めたのだろうか。ハーバード大学での講義「日本の中のアメリカ」全記録。

抜粋:一八五四年、日本人に映る世界の見え方は一八〇度転換した。アメリカ人はこれを「ペリー提督の遠征」というが、私たちは「黒船来航」と呼んだ。同様に一九四五年の米軍がおこなった「空爆」を、日本人は「空襲」と呼ぶ。さまざまな出来事や事象を、日本、アメリカそれぞれのまなざしの下にとらえ「日本の中のアメリカ」に迫る。 ■参考文献・完全版 » 参考文献・完全版PDF