書籍詳細

書籍のレビュー・概要

国境は人々を分断し、レイシズムを助長し、世界的な格差を拡大する。そして「不法移民」監視テクノロジーは、移民のみならず私たちすべての自由と安全を脅かす。国境とは私たちの日常にある脅威なのだ。では、誰もが移動と居住の自由をもつ世界はいかにして可能だろうか? 国境の害悪と不要性、そして廃絶のヴィジョンを明快に描く。

国境廃絶論

Takumi ブックス

国境廃絶論

入管化する社会と希望の方法

著者・関係者
グレイシー・メイ・ブラッドリー 著・ルーク・デ・ノローニャ 著・梁 英聖 訳・柏崎 正憲 訳
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2025/01/21
体裁
四六・並製 ・254頁
ISBN
9784000229838
在庫状況
在庫あり

価格:2,860 円

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著者略歴

  • グレイシー・メイ・ブラッドリー(Gracie Mae Bradley) グラスゴー在住の作家,政策専門家,活動家.『ガーディアン』,『インディペンデント』,『ヴァイス』等に執筆.本書の幕間劇として挿入されたディストピア/ユートピア小説はブラッドリーの原作になる. ルーク・デ・ノローニャ(Luke de Noronha) ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン芸術・人文学部准教授.研究領域は移動性の統治と人種化プロセスの関係.主な著作にDeporting Black Britons: Portraits of Deportation to Jamaica(Manchester University Press, 2020,英国社会学会フィリップ・アブラム出版賞),Empire's Endgame: Racism and the British State(共著,Pluto Press, 2021). 梁 英聖(りゃんよんそん) 一橋大学大学院言語社会研究科博士後期課程修了,博士(学術).東京外国語大学世界言語社会教育センター専任講師,専攻は社会学,社会思想,レイシズム.主な著作に『レイシズムとは何か』(ちくま新書,2020年). 柏崎正憲(かしわざき・まさのり) 東京外国語大学大学院博士後期課程修了,博士(学術).一橋大学大学院社会学研究科専任講師.専攻は社会思想史.主な著作に『ニコス・プーランザス 力の位相論――グローバル資本主義における国家の理論に向けて』(吉田書店,2015年).

目次

  1. 序 章 1 常識という名の国境 2 国境はいたるところにある 3 国境は最近生み出されたものである 4 国境はもはや不用である 第一章 人種 1 植民地近代性、ナショナリズム、不均等な移動性 2 ポストコロニアルな国境化 3 反レイシズムと国境廃絶 第二章 ジェンダー 1 偽装結婚――配偶者として数えられるのは誰か? 2 国民を再生産する――親として数えられるのは誰か? 3 「家族生活」の限界 4 家事労働とセックス・ワーク――労働者として数えられるのは誰か? 5 犠牲者扱いではなくエンパワーメントを 第三章 資本主義 1 資本主義とは何か? 2 入国管理と労働 3 国境廃絶の視野は国際的である 4 コモンとして共有された世界 第四章 取り締まり 1 「外国人犯罪者」と無実さの罠 2 監獄廃絶に学ぶ 第五章 テロ対策 1 対テロ戦争と市民権の剥奪 2 予防、取り締まり、敵の根絶 3 シティズンシップの廃絶? 第六章 データベース 1 敵対的環境とデジタル国境 2 個人識別と近代国家 3 IDカードとデータベース国家 4 デジタルIDシステムとグローバル貧困層の管理 5 アイデンティティ・ポリティクス 第七章 アルゴリズム 1 ロボット国境とドローン警察 2 AI国境警備、新型生体認証、相互運用データベース 3 利潤と予測 4 アルゴリズムが人を送還するのではなく…… 幕間劇――未来Ⅰ ある国境化されたディストピア 第八章 廃絶主義 1 非改良主義的改良 2 入国管理の改革をめぐる五つの質問 3 次はどこへ? 幕間劇――未来Ⅱ 1 ありうるユートピア 2 廃絶主義の未来 原 注 用語集(柏崎正憲) 日本の読者のための解題(梁英聖) 訳者あとがき

本文紹介

私たちを脅かす国境という脅威。誰もが自由に移動する世界はいかにして可能か? 国境の害悪と不要性、そして廃絶へのヴィジョン

抜粋:国境は人々を分断し、レイシズムを助長し、世界的な格差を拡大する。そして「不法移民」監視テクノロジーは、移民のみならず私たちすべての自由と安全を脅かす。国境とは私たちの日常にある脅威なのだ。では、誰もが移動と居住の自由をもつ世界はいかにして可能だろうか? 国境の害悪と不要性、そして廃絶のヴィジョンを明快に描く。