書籍詳細

書籍のレビュー・概要

数学の直観力は「何が根本的なことか」をイメージし、理解することから生まれる。ものごとを根本から考える地力があれば、想定外の問題にも対応できる幅が拡がる。無限や極限に対する感覚をまず磨いてから、「そもそも微分や積分は何をとらえようとしているか」に焦点を当ててゆったり解説。東大文科の人気講義の書籍化。【2色刷】

地力をつける 微分と積分

Takumi ブックス

地力をつける 微分と積分

著者・関係者
小林 俊行 著
カテゴリ
自然科学書
刊行日
2024/09/20
体裁
A5・並製 ・278頁
ISBN
9784000058896
在庫状況
在庫あり

価格:2,750 円

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著者略歴

  • 小林俊行(こばやし としゆき) 東京大学大学院数理科学研究科教授.理学博士.専門は対称性の数学.特に無限次元表現の分岐理論,非可換調和解析,不連続群論の先駆的な研究で知られる. 1962年生まれ.1985年東京大学理学部数学科卒業.1987年東京大学大学院理学系研究科修士課程修了.東京大学助手・助教授,京都大学数理解析研究所助教授・教授を経て,2007年より現職.2011-2022年東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構主任研究員兼任.2023年より日仏数学連携拠点所長兼任.ハーバード大学・イェール大学・ソルボンヌ大学(旧パリ第6大学)ほか客員教授. 1999年日本数学会賞春季賞.2002年国際数学者会議(ICM)招待講演.2006年大阪科学賞.2006年度日本学術振興会賞.2008年フンボルト賞.2010年度井上学術賞.2014年紫綬褒章.2017年アメリカ数学会フェロー.2022年ランス大学(フランス)名誉博士. 著書に『リー群と表現論』(共著,岩波書店),『新・数学の学び方』(分担執筆,岩波書店),『数学の最先端21世紀への挑戦第1巻』(分担執筆,丸善出版),共編著書に『数学の現在i,π,e』(東京大学出版会),『数学は役に立っているか?』(丸善出版)など.

目次

  1. 第1章 本書の目標 1.1 数学の概念の芯をつかむ 1.2 微分と積分は何をとらえているか 1.3 本書の内容 1.4 将来に役立つ思考力と吸収力を養うために 第2章 大きな数をとらえる 2.1 大きな数を感覚的にとらえる方法 2.1.1 大きさを時間に置き換える 2.1.2 1次元を3次元に置き換える 2.1.3 場合の数としてとらえる 2.2 フェルミ推定 2.2.1 桜の木の花びらの枚数と本数 2.2.2 日本で1年間に降る雨水の量と地球にある水の量 2.2.3 ガンジス河の砂の数 2.3 収束や発散の“速さ” 2.4 誤差評価 第3章 極限に至る道 3.1 単項式,多項式,一般の関数 3.2 関数の全体を“見る” 3.2.1 単項式の可視化 3.2.2 2つコブのあるグラフ 3.2.3 y=x^{1000}のグラフ 3.3 二項展開 3.3.1 二項係数の4つの側面 3.3.2 1.01^{1000}を見積もる 3.3.3 100!と10^{100}はどちらが大きいか? 3.3.4 cos xのテイラー展開 3.4 複利のお話 3.4.1 72の法則――利率と平均利回り 3.4.2 12か月で2倍になる利率 3.4.3 平均律とピタゴラス音律と純正律 3.4.4 究極の複利とネイピアの数 第4章 微分――局所をとらえる 4.1 微分の定義 4.1.1 関数の局所的な様子を“見る” 4.1.2 微分の定義 4.1.3 導関数 4.1.4 単項式x^nの微分 4.2 指数関数の不思議な性質 4.2.1 微分しても変わらない不思議な関数 4.2.2 ネイピアの数 4.2.3 無限級数Σ^{∞}_{n=0}x^n/n!の収束 4.2.4 関数等式 4.2.5 指数関数の拡張 4.3 微分を感じる 4.3.1 位置の変化で微分を感じる 4.3.2 時間の変化で微分を感じる 4.3.3 経済学における微分 4.3.4 微分がつねに0ならば定数である 4.3.5 実用上の注意 4.4 微分に関するいくつかの公式 4.4.1 合成関数の微分 4.4.2 積の微分(ライプニッツの法則) 4.4.3 商の微分 4.5 微分方程式と指数関数 4.5.1 指数関数の3つの見方 4.5.2 微分方程式とは? 4.5.3 もっとも簡単な微分方程式f'(x)=0 4.5.4 f'(x)=λf(x)という微分方程式を解く 4.5.5 自然界に現れる指数関数 4.6 三角関数の微分と指数関数 4.6.1 弧度法と度数法 4.6.2 角速度 4.6.3 三角関数の微分 4.6.4 オイラーの公式と三角関数のテイラー展開 4.7 2階微分を感じる 4.7.1 力学における運動方程式 4.7.2 2階微分を体で感じる 4.8 近似と誤差 4.8.1 誤差と誤差率 4.8.2 弧長の近似と誤差評価 4.8.3 中間値の定理 4.8.4 平均値の定理 4.9 テイラー展開と剰余項 第5章 偏微分――多変数関数の微分 5.1 多変数関数の微分をイメージする 5.2 偏微分の定義 5.3 偏微分を幾何的に理解する 5.3.1 グラフを描いて2変数関数を“見る” 5.3.2 等高線を用いて2変数関数を“見る” 5.3.3 ボールが転がる方向 5.3.4 平面の幾何――余弦定理 5.3.5 直線と平面と空間 5.3.6 接線と接平面 5.3.7 臨界点と極大・極小 5.3.8 勾配ベクトルと等高線 5.4 制約条件がある場合の極大・極小(最適化) 5.4.1 制約条件を数式で表す 5.4.2 制約条件を幾何的にとらえる 5.4.3 鳥瞰図から等高線の地図へ 5.4.4 ラグランジュの未定乗数法(2変数の場合) 5.4.5 ラグランジュの未定乗数法(多変数の場合) 第6章 積分――「そこにある量」をとらえる 6.1 細かく分けて積み上げる――面積や体積の求め方 6.1.1 円の面積を求める4つの方法 6.1.2 ピラミッドや球やドーナツの体積を求める 6.2 1変数関数の積分 6.2.1 区分求積法 6.2.2 微分積分学の基本定理 6.2.3∫^{x}_{0}t^{n}dt=x^{n+1}/(n+1)の2つの証明法 6.3 1変数関数の積分で表されるさまざまな量 6.3.1 面積 6.3.2 曲線の長さ 6.3.3 体積 6.3.4 棒の密度と重さ 6.3.5 力のモーメント 6.3.6 重みをつけた積分 6.4 多重積分 6.4.1 多重積分の意味 6.4.2 多重積分の定義 6.4.3 累次積分(フビニの定理) 6.4.4 体積と表面積 おわりに 謝 辞 索 引

本文紹介

無限や極限に対する感覚をまず磨いてから、「そもそも微分や積分は何をとらえようとしているか」に焦点を当ててゆったり解説。

抜粋:数学の直観力は「何が根本的なことか」をイメージし、理解することから生まれる。ものごとを根本から考える地力があれば、想定外の問題にも対応できる幅が拡がる。無限や極限に対する感覚をまず磨いてから、「そもそも微分や積分は何をとらえようとしているか」に焦点を当ててゆったり解説。東大文科の人気講義の書籍化。【2色刷】