書籍詳細

書籍のレビュー・概要

VTuberは,インターネットとコンテンツが連綿と紡いできた文化的,社会的,産業的な試行錯誤による蓄積の結節点にいる存在である.そこからは,情報社会が進展するにつれて現れてきた可能性や課題,多層的な問いを取り出すことができる.気鋭の執筆者陣が,様々な角度からVTuberについて考えるための視座を提供する. ◆第1章参考資料 ☞ PDFファイル [1.1MB]

VTuber学

Takumi ブックス

VTuber学

著者・関係者
岡本 健 編著・山野 弘樹 編著・吉川 慧 編著
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2024/08/28
体裁
A5・並製 ・348頁
ISBN
9784000616539
在庫状況
在庫あり

価格:3,740 円

カートを見る

著者略歴

  • 【編著者】 岡本 健(おかもと たけし;第0・5章,コラム1・2・3・4,おわりに) 1983年奈良県生まれ.近畿大学総合社会学部/情報学研究所教授.VTuber「ゾンビ先生」の中の人でもある.2012年3月に北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院観光創造専攻を修了.博士(観光学).著書に『ゾンビ学』(2017年,人文書院),『アニメ聖地巡礼の観光社会学』(2018年,法律文化社)などがある. 山野弘樹(やまの ひろき;第9章,コラム1・2) 東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻博士課程在籍.2017年,上智大学文学部史学科卒業.2019年,東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻修士課程修了.修士(哲学).ポール・リクールの研究に取り組むとともに「VTuberの哲学」という新たな学問分野の立ち上げに挑む.著書に『独学の思考法』(2022年,講談社),『VTuberの哲学』(2024年,春秋社)がある. 吉川 慧(よしかわ けい;第2章,コラム2・3) インタビュアー/ライター/文化ジャーナリスト.東京中華学校講師,ドワンゴなどを経て,ハフポスト日本版,BuzzFeed Japan,Business Insider Japanで記者・編集者を歴任.現在はフリーランスとして雑誌,ウェブメディアなどに寄稿.VTuberをはじめ,古今東西のエンターテインメントやビジネスについて取材.関心領域はカルチャー×歴史×ビジネス. 【執筆者】 広田 稔(ひろた みのる;第1章) パノラプロ代表取締役.アスキー,アスキー・メディアワークス(現KADOKAWA)にて雑誌 の編集者,ウェブ媒体の編集記者を経験後,独立.アップルやニコニコ動画,初音ミクなどを専門に取材する中,昨今のVRムーブメントに出会い,取材を始める.その後,専門媒体の必要性を感じて「PANORA」を立ち上げ,VRエバンジェリストとして活動している. 草野 虹(くさの こう;第3章) 福島県いわき市出身.音楽・アニメ・VTuberを中心に,『Real Sound』『SPICE』『KAI-YOU』『Rolling Stone Japan』など様々なメディアに寄稿するライター/インタビュアー/コラムニスト.音楽プレイリストメディア「Pluto」ではプレイリストセレクターとしても活動している. バーチャル美少女ねむ(第4章) メタバース原住民にしてメタバース文化エバンジェリスト.「バーチャルでなりたい自分になる」をテーマに2017年から美少女アイドルとして活動している自称・世界最古の個人系VTuber.著書に『仮想美少女シンギュラリティ』(2019年,NextPublishing Authors Press),『メタバース進化論』(2022年,技術評論社)がある. 関根麻里恵(せきね まりえ;第6章) 早稲田大学などで非常勤講師を務める.2020年学習院大学大学院人文科学研究科博士後期課程単位取得退学.修士(表象文化学).専門は表象文化学.著書に『ポスト情報メディア論』(共著,2018年,ナカニシヤ出版),『ゆさぶるカルチュラル・スタディーズ』(共著,2024年,北樹出版)などがある. リュドミラ・ブレディキナ(第7章) サウスイースト工科大学の博士課程在籍.エスノグラフィーの手法を通じて,男性のかわいいとバーチャルなジェンダー表現について研究している.2022年,バ美肉と伝統的な日本の演劇に関する修士論文でジュネーブ大学のジェンダー分野の学術賞「プリ・ジャンル」を受賞. 池山草馬(いけやま そうま;第8章) 1994年生まれ,和歌山県那智勝浦町在住.2022年に大阪大学大学院人間科学研究科博士前期課程を修了(人間科学修士/人類学).会社員として勤めながら,九州大学大学院人間環境学研究院にテクニカルスタッフ,大阪大学大学院工学研究科に招へい研究員として在籍.主にVRChatを対象として,デジタルな人工物と人間との関係性に着目した人類学的研究を行っている . 篠崎大河(しのざき たいが;第10章) 慶應義塾大学大学院文学研究科哲学・倫理学専攻後期博士課程在籍.2023年,慶應義塾大学大学院文学研究科哲学・倫理学専攻修士課程修了.修士(哲学).分析哲学の手法を用いて,意識の形而上学および価値論に取り組むかたわら,現代形而上学を応用したポップカルチャー研究も試みている. 富山 豊(とみやま ゆたか;第11章) 千葉工業大学情報変革科学部教育センター准教授.2016年,東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻哲学専門分野博士課程修了.博士(文学).専門はフッサール現象学.著書に『フッサール 志向性の哲学』(2023年,青土社),『ワードマップ現代現象学 経験から始める哲学入門』(共著,2017年,新曜社)がある. 松本大輝(まつもと ひろき;第12章) 東京大学大学院人文社会系研究科博士後期課程満期退学.東京女子大学,千葉大学で非常勤講師を務める.哲学・美学に依拠しつつ,視覚的フィクションのあり方や芸術作品の存在論を研究.美学理論をスポーツや現代のポップカルチャーなどの様々な領域へと拡張する可能性も追究している.著書に『フィクションの哲学──詩学的虚構論と複数世界論のキアスム』(共著,2022年,月曜社)がある. 本間裕之(ほんま ひろゆき;第13章) 東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻哲学専門分野博士後期課程在籍.桜美林大学などで非常勤講師を務める.2015年,東京大学文学部卒業.2017年,同大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻哲学専門分野修士課程修了.修士(文学).13世紀末の後期スコラ哲学におけるヨハネス・ドゥンス・スコトゥスの思想を中心に研究に取り組んでいる.著書に『世界哲学史4 中世Ⅱ 個人の覚醒』(共著,2020年,筑摩書房)がある. 宇野颯樹(うの さつき;コラム5) 大阪大学文学部人文学科在籍.大阪大学感傷マゾ研究会代表. 船富未来(ふなとみ みく;コラム6) 近畿大学総合社会学部在籍.岡本健ゼミ所属. 高倉暁大(たかくら あきひろ;コラム7) 日本図書館協会認定司書.丸善雄松堂 近畿大学ビブリオシアター勤務.

目次

  1. 第0章 『VTuber学』をはじめよう……………岡本 健 第Ⅰ部 VTuberことはじめ 第1章 VTuberの歴史──VRニュースサイト「PANORA」運営者の視点から……………広田 稔 コラム1 Activ8株式会社代表取締役 大坂武史氏へのインタビュー 第2章 VTuber企業のビジネスモデルと社会的広がり──ANYCOLORとカバーを中心に……………吉川 慧 コラム2 カバー株式会社CEO 谷郷元昭氏へのインタビュー 第3章 VTuberのエンターテイメント性を考える……………草野 虹 コラム3 Brave group代表取締役 野口圭登氏へのインタビュー 第4章 すべてがVになる──VTuber現象が人類の魂を解き放つ……………バーチャル美少女ねむ 第Ⅱ部 調査編 第5章 VTuber学入門──どのようにVTuberを調査・研究していくのか……………岡本 健 コラム4 作家 塗田一帆氏へのインタビュー 第6章 メタVTuberコンテンツの表象文化研究──「匿名性」「有名性」「声」「ジェンダー」から考える……………関根麻里恵 コラム5 「一生てぇてぇしといてもろて」の探求……………宇野颯樹 第7章 当事者の声をとらえる──「バ美肉」実践者へのアンケート・インタビュー調査……………リュドミラ・ブレディキナ コラム6 VTuberコラボイベント調査レポート……………船富未来 第8章 重なり合うアバターたち──VRChatにおけるアバター/ユーザー関係の諸相……………池山草馬 コラム7 VTuberの図書館活用……………高倉暁大 第Ⅲ部 理論編 第9章 「VTuber」とはいかなる存在者か……………山野弘樹 第10章 実在する配信者としてのVTuber……………篠崎大河 第11章 人格(ペルソナ)としてのVTuber……………富山 豊 第12章 フィクショナル・キャラクターとしてのVTuber……………松本大輝 第13章 「身体」と「魂」としてのVTuber……………本間裕之 おわりに……………岡本 健

本文紹介

総合的な学術書として,VTuberという特異な存在が持つ可能性や課題を見いだし,多層的な問いに答えるための視座を提供する

抜粋:VTuberは,インターネットとコンテンツが連綿と紡いできた文化的,社会的,産業的な試行錯誤による蓄積の結節点にいる存在である.そこからは,情報社会が進展するにつれて現れてきた可能性や課題,多層的な問いを取り出すことができる.気鋭の執筆者陣が,様々な角度からVTuberについて考えるための視座を提供する. ◆第1章参考資料 ☞ PDFファイル [1.1MB]