書籍詳細

書籍のレビュー・概要

野生生物を守るのは簡単ではありません。複雑な生態系のバランスを保ち、多様な生きものがいる豊かな自然環境を維持するために、ときには外来生物などを駆除するという、つらい選択をしなければならないこともあります。日々悩みながら命と向きあう現場の人たちを取材し、人と生きものとの共生のあり方を問いかけます。 本書のまとめ絵(制作:吉野由起子) ※クリックで拡大。書籍には収録されていません。 » ダウンロードはこちら

野生生物は「やさしさ」だけで守れるか?

Takumi ブックス

野生生物は「やさしさ」だけで守れるか?

命と向きあう現場から

著者・関係者
朝日新聞取材チーム 著
カテゴリ
ジュニア新書
刊行日
2024/07/19
体裁
新書・222頁
ISBN
9784005009886
在庫状況
在庫あり

価格:1,034 円

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著者略歴

  • 朝日新聞取材チーム 矢田 文(やだ・ふみ) 朝日新聞科学みらい部記者.生物多様性や環境問題に伴う格差などが関心分野.特に水辺の生きものが好きで自宅でウツボを飼っている. 杉浦奈実(すぎうら・なみ) 朝日新聞熊本総局記者.生態系保全の現場などを取材してきた.休日は山か海か草原にいることが多い. 小坪 遊(こつぼ・ゆう) 朝日新聞科学みらい部次長.著書に『「池の水」抜くのは誰のため? 暴走する生き物愛』(新潮新書)

目次

  1. はじめに――捕まる野生動物を「かわいそう」と感じる気持ちは大切だけど…… 第1章 人気者が広げた波紋 あのシカに会いに行く/「とにかくかわいそうだった」/昔は保護されていたのに/動物園で引き取れるか計算してみたら/守られるシカ、駆除されるシカ/海岸で見つかった瀕死のウミガメたち/漁師がカメを刺したわけ/世界も認める島の豊かさ/ソーダ色の海に浮かぶウミガメたち/増えてきたカメと心配ごと/ウミガメと共存するために/「憎い存在ではないんです」/多くが絶滅危惧種/メスばっかり? 新しい脅威も/放流会で増やせるか/ウミガメ「だけ」守ったら起きたこと/ヘビもトカゲも減ってしまった……/ウミガメ、島の人、島の外の人/漁師と鉢合わせた/あちこちで出没するクマたち/学会から出た緊急声明/クマは増えていた/怖いけど、共存するために/「むしろ共存の邪魔をする」こととは?/世界を見ればアフリカゾウも/象牙を使う? 使わない?/耳を傾けることも大事 第2章 専門家だって悩んでる――「かわいそう」の線引き 「ガチ! 生物多様性塾」/疑問と難題は次々わいてくる/昆虫を食べる=命の大切さを知る?/白黒つけられないことに大事なものがある/駆除活動と環境教育/外来種だけど、身近な生きもの/「駆逐してやる」、外来種を踏みつぶす子ども/「悪者」とか「やっつける」は言わない/「命について考える機会にもなる」/「段階を踏んでいくこと」/ヒーローと「強敵」/地球上で最悪の侵略的植物/ブラックバスの「同期生」/とにかく早く、時間との闘い/どうしてヒーローを呼んだのか/ナガエだけじゃない「強敵」/心の痛み、関心の高さ/関心が高い生きもの、そうではない生きもの/大正川のカメたち/クサガメは在来種→外来種?/「駆除への理解は得られにくい」/西堀さんにとってのクサガメたち/理解者からの鋭い指摘/どんな道を選んでも苦しさはある ●《コラム》外来種とは? 私たちを助けてくれる外来種たち/問題なのは「侵略的かどうか」/外来種問題を甘く見てはいけない理由/どの場所で何を見るのか 第3章 調べるのも守るのも簡単じゃない 海に沈めたマッコウクジラ、他の道は?/市長が海に帰したかったわけ/博物館が「標本にしたい」と言ったわけ/戦争、気候変動……クジラやイルカが伝えること/野生生物の死は、自然からのメッセージ/ストランディングと私たちの暮らし/クジラが残してくれたもの/もしも見つけてしまったら/海に帰すのが自然?/標本になったマッコウクジラ/ちょっと地味でとても大事な研究/コオロギでゲンゴロウを育てる/他のゲンゴロウでもさらに実験/コオロギやキンギョならエサにしてもいいの?/コオロギが必要なもう1つのポイント/ゲンゴロウの飼育から見えるSDGs/もう増やせない生きものもいる/絶滅種を「復活」させたらダメなのか/「保護して増やせば」は簡単じゃない/「いい仕事、してますね」 第4章 生きものたちのつながり 「チョウの楽園」に火を放つ/生きものにとっての草原/阿蘇に広がる1000年の草原/青い星オオルリシジミ/野焼き、記者も挑戦/「東京から大阪まで」草刈り/いざ野焼き、飛び出すウサギやシカ/変わる草原の役割と担い手不足/6000種の命をはぐくむ場所「田んぼ」/人がもたらす多様な環境とリズム/それぞれの田んぼにも個性/切り倒された村の花たち/34番目の国立公園誕生/人類全体の宝物をめざして/問題になったシンボル/環境省からのお願いと村の決断/切られなかったハイビスカス/決断が教えてくれたこと①/決断が教えてくれたこと②/生きもののつながり、人のつながり ●《コラム》生物多様性とは? 経済も社会も文化も支えられている/生物多様性の危機は私たちの危機 第5章 命に向き合う責任 島の生きものを襲ったマングース/「快挙」間近の駆除/9割を捕まえてからが本番/「仕事をなくすための仕事」と言われても/泣きながらマングースを手にかけた/戻ってきた生きもの、変わってしまった生きもの/たくさんのマングースの命を奪ってきたからこそ/ヒキガエルの駆除調査に参加した学生時代/「見つけちゃったらどうしよう」/対照的だった1匹のゲンゴロウ/あの日の自分へ声をかけるなら/気持ちには正解なんてない 参考図書 おわりに

本文紹介

多様な生物がいる豊かな自然環境を保つために、ときにはつらい選択をすることも……。悩みながら命と向きあう現場を取材します。

抜粋:野生生物を守るのは簡単ではありません。複雑な生態系のバランスを保ち、多様な生きものがいる豊かな自然環境を維持するために、ときには外来生物などを駆除するという、つらい選択をしなければならないこともあります。日々悩みながら命と向きあう現場の人たちを取材し、人と生きものとの共生のあり方を問いかけます。 本書のまとめ絵(制作:吉野由起子) ※クリックで拡大。書籍には収録されていません。 » ダウンロードはこちら