書籍詳細

書籍のレビュー・概要

シモーヌ・ヴェイユの34年の生涯は、「地表に蔓延する不幸」との闘いであった。工場でも、戦時下でも、嘘偽りなく、ありのままに世界をみようとした。膨大なテクストを読み込み、比類なき誠実さと、その原動力となった清冽な思考の全貌をみずみずしく描きだす。第一人者によるヴェイユ研究の決定版を文庫化。

シモーヌ・ヴェイユ (岩波現代文庫)

Takumi ブックス

シモーヌ・ヴェイユ (岩波現代文庫)

著者・関係者
冨原 眞弓 著
カテゴリ
現代文庫
刊行日
2024/04/12
体裁
A6・並製 ・カバー ・392頁
ISBN
9784006004774
在庫状況
在庫あり

価格:1,760 円

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著者略歴

  • 冨原眞弓 Mayumi Tomihara 1954年生.パリ・ソルボンヌ大学大学院修了,哲学博士.聖心女子大学名誉教授.著書に『シモーヌ・ヴェイユ 力の寓話』『トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界』(以上,青土社),『ミンネのかけら』(岩波書店)ほか。編訳書にヴェイユ『自由と社会的抑圧』『根をもつこと』(全2巻)『重力と恩寵』(以上,岩波文庫),『カイエ 3』『カイエ 4』『ギリシアの泉』『ヴェイユの言葉』『シモーヌ・ヴェイユ選集』(全3巻)『工場日記』(以上,みすず書房),ヤンソン『トーベ・ヤンソン・コレクション』(全8巻)『島暮らしの記録』『旅のスケッチ』(以上,筑摩書房)ほか。

目次

  1. 序 章 家族・師・独立――パリ(一九〇九―三一年) 1 伝説のアナトミー 2 思考のディアレクティケー 3 アランの哲学工房にて 第一章 全体主義と革命幻想――パリ/ベルリン(一九三〇―三三年) 1 世界との最初の接触 2 ドイツへの旅 3 有効な行動への模索 4 革命と抑圧のメカニズム 第二章 「遺書」としての「自由と社会的抑圧」――パリ(一九三四年) 1 原初の自由と社会の抑圧 2 分業の功罪 3 デカルトと近代科学の冒険 4 科学教育の大衆化 5 貨幣・機械化・代数学 第三章 教室・工場・戦場のはざまで――パリ/バルセロナ(一九三四―三六年) 1 教室から工場へ 2 テオリアとプラクシスの統合 3 工場から戦場へ 4 変貌するマルスの顔 第四章 大戦への序曲――ヴェネツィア(一九三七―三八年) 1 美の啓示 2 サン=レアルの創作と史実のヴェネツィア 3 転移する根こぎの悲劇 4 不幸な人びとの怨嗟と都市の存亡 5 憐れみと贖いの悲劇 第五章 不幸と注意力――ポルトガル/アッシジ/ソレーム(一九三五―四〇年) 1 無辜の人間の苦しみ 2 神と人間の認知のドラマ 3 不幸と匿名性 第六章 政治の空白と思索の充溢――ヴィシー/マルセイユ(一九四〇―四二年) 1 共和国の終焉 2 帰農の歓び 3 ヴィシー症候群 4 叛逆者/数学者の系譜 5 権力を増幅させる想像力 6 ローマとイスラエル 第七章 大戦と戦後のはざまで――ニューヨーク(一九四二年) 1 亡命者の敗戦処理 2 創造的注意 3 「前線看護婦部隊編成計画」 第八章 政治理論と神秘神学――ロンドン(一九四二―四三年) 1 根づきへの序章 2 権利と義務 3 人格と非人格の弁証法 4 思考の自由 第九章 根こぎと根づきの弁証法――ロンドン(一九四三年) 1 根をもつこと 2 金銭の功罪 3 根こぎと国民 4 仲介または架け橋 終 章 最後の使信――ロンドン〜アシュフォード(一九四三年) 1 果実の放棄 2 有効な死 おわりに 関連地図 関連年表 岩波人文書セレクションに寄せて 岩波現代文庫に寄せて シモーヌ・ヴェイユ著作解題 文献一覧 人名索引 事項索引

本文紹介

その生涯は「地表に蔓延する不幸」との闘いであった。比類なき誠実さと清冽な思索の全貌を描く、ヴェイユ研究の決定版を文庫化。

抜粋:シモーヌ・ヴェイユの34年の生涯は、「地表に蔓延する不幸」との闘いであった。工場でも、戦時下でも、嘘偽りなく、ありのままに世界をみようとした。膨大なテクストを読み込み、比類なき誠実さと、その原動力となった清冽な思考の全貌をみずみずしく描きだす。第一人者によるヴェイユ研究の決定版を文庫化。