書籍詳細

書籍のレビュー・概要

一度罪を犯した人々のなかには同じ過ちを繰り返してしまうケースが多い。しかし裁判傍聴から見えてきたのは、「凶悪な犯罪者」からはほど遠い、社会復帰のために支援を必要とする姿だった。にもかかわらず司法と福祉の溝は深い。この課題と社会はどう向き合うのか。家裁調査官として少年犯罪と向き合ってきた著者が考察する。

罪を犯した人々を支える

Takumi ブックス

罪を犯した人々を支える

刑事司法と福祉のはざまで

著者・関係者
藤原 正範 著
カテゴリ
文庫
刊行日
2024/04/19
体裁
新書・216頁
ISBN
9784004320142
在庫状況
在庫あり

価格:1,012 円

カートを見る

著者略歴

  • 藤原正範(ふじわら・まさのり) 1954年,岡山県生まれ 1977年,岡山大学教育学部卒業.2005年まで家庭裁判所調査官を務める.神戸家庭裁判所姫路支部主任調査官を最後に退職.2005年から2020年まで鈴鹿医療科学大学准教授・教授.2008年,日本福祉大学大学院社会福祉学研究科修了,博士(社会福祉学).2019年,社会福祉士資格取得. 現在―日本福祉大学ソーシャルインクルージョン研究センター・研究フェロー 著書―『少年事件に取り組む――家裁調査官の現場から』(岩波新書) 『被害者のこころ 加害者のこころ――子どもをめぐる30のストーリー』(明石書店)

目次

  1. 序 章 刑事司法で「対話」は可能か 1 裁判を傍聴する――二〇二一年年頭の決意 2 社会的なバッシングを受ける犯罪加害者 3 家庭裁判所調査官の経験 4 刑事司法と福祉の対話 第一章 罪を犯した人たちのリアル――刑事裁判から見えてくるもの 1 刑事裁判の形――覚醒剤取締法違反事件の被告人B 2 地域に貢献したのちに――窃盗事件の被告人C 3 七八歳による性犯罪――窃盗事件の被告人D 4 外国人犯罪――詐欺事件の被告人E 5 「もう少し何とかできなかったのか」――窃盗事件の被告人F 6 よくある刑事裁判の形 第二章 司法と「罪を犯した人」――刑事司法手続きの全体像 1 刑事司法手続きという「川」 2 被疑者――一年間に六〇〇万人を超える「罪を犯す人」 3 被告人――司法に裁かれる 4 受刑者――難しい出所後の見通し 5 誰もが犯罪と無縁ではない 第三章 社会の中の「犯罪者」 1 大幅な高齢化 2 障害と再犯 3 貧困 4 統計からわかった「福祉ニーズ」 第四章 社会福祉士が刑事裁判を支援する 1 刑事司法と「福祉ニーズ」 2 弁護士と協働し被告人に向き合う社会福祉士 3 「岡山モデル」の実践――偽計業務妨害事件の被告人G 4 「もう忘れた」――傷害・窃盗事件の被告人H 終 章 社会の責任として あとがき

本文紹介

「凶悪な犯罪者」からはほど遠い、社会復帰のために支援を必要とするリアルな姿。司法と福祉の溝を社会はどう乗り越えるのか。

抜粋:一度罪を犯した人々のなかには同じ過ちを繰り返してしまうケースが多い。しかし裁判傍聴から見えてきたのは、「凶悪な犯罪者」からはほど遠い、社会復帰のために支援を必要とする姿だった。にもかかわらず司法と福祉の溝は深い。この課題と社会はどう向き合うのか。家裁調査官として少年犯罪と向き合ってきた著者が考察する。