書籍詳細

書籍のレビュー・概要

一九世紀における君主制の一つとして近代国民国家とともに成立した近代天皇制は、前近代以来の文化を再構築し創造した日本固有の「伝統文化」を不可欠とした――国民国家論や構築主義をふまえた天皇制研究をリードしてきた著者が、その変容や社会への定着の過程を辿りながら、現在にまで続く近代天皇制の全体像を描き出す。

近代天皇制と伝統文化

Takumi ブックス

近代天皇制と伝統文化

その再構築と創造

著者・関係者
高木 博志 著
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2024/03/22
体裁
四六・上製 ・334頁
ISBN
9784000616355
在庫状況
在庫あり

価格:3,410 円

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著者略歴

  • 高木博志(たかぎ・ひろし) 1959年,大阪府吹田市生まれ.立命館大学大学院日本史学専修修了.北海道大学文学部助教授を経て,現在京都大学人文科学研究教授.日本近現代史. 著書に『近代京都と文化――「伝統」の再構築』(編著,思文閣出版,2023年),『近代天皇制と社会』(編著,思文閣出版,2018年),『京都の歴史を歩く』(共著,岩波新書,2016年),『近代天皇制と古都』(岩波書店,2006年),『近代天皇制の文化史的研究――天皇就任儀礼・年中行事・文化財』(校倉書房,1997年,KURENAIオープンアクセス)など.

目次

  1. 序 論 第Ⅰ部 天皇制 第1章 伝統文化の再構築と創造 はじめに 一 陵墓――「万世一系」の視覚化 二 御物と文化財――秘匿性と公開性 三 皇室儀礼――互換性(普遍性)と固有性 四 京都御苑と皇居――古都と帝都 むすびにかえて――京都生まれの明治皇室の世代論 第2章 近代皇室の仏教信仰 はじめに 一 近世の泉涌寺 二 明治前期の泉涌寺 三 一八九五年、泉涌寺における明宮皇太子の病気平癒御修法 四 英照皇太后・晃親王の仏式葬儀 むすびにかえて 第Ⅱ部 歴史意識 第3章 奈良女高師の修学旅行 はじめに 一 修学旅行の展開 二 奈良女子高等師範学校の修学旅行 三 修学旅行で何を学んだか むすび 第4章 「郷土愛」と「愛国心」をつなぐもの はじめに 一 「郷土愛」と「愛国心」をつなぐもの 二 紀念祭の時代 おわりに 第5章 桜の近代 はじめに 一 日本における桜の地域的展開 二 史蹟名勝天然紀念物としての桜 三 植民地・朝鮮の桜 まとめ 第Ⅲ部 文化財 第6章 二〇世紀の文化財保護と伝統文化 はじめに 一 第一次世界大戦前後の史跡・名勝 二 黒板勝美と文化財保護 三 天皇制と文化財 四 日本的な文化財の発現 五 国立公園の登場 おわりに 第7章 現地保存の歴史と課題 はじめに 一 文化財返還をめぐる世界の動向 二 近代日本の文化財の移動 三 現地保存と文化財保護 むすび 補 論 近代天皇制と「史実と神話」 注 あとがき 事項索引/人名索引

本文紹介

前近代以来の文化を再構築し創造した「伝統文化」の上に成立した近代天皇制。変容しながら現在にまで続くその全体像を描き出す。

抜粋:一九世紀における君主制の一つとして近代国民国家とともに成立した近代天皇制は、前近代以来の文化を再構築し創造した日本固有の「伝統文化」を不可欠とした――国民国家論や構築主義をふまえた天皇制研究をリードしてきた著者が、その変容や社会への定着の過程を辿りながら、現在にまで続く近代天皇制の全体像を描き出す。