書籍詳細

書籍のレビュー・概要

『百人一首』は、誰によって、何の目的で作られたのか。長らく藤原定家が撰者とされていたが、著者の最新の研究により、後人による改編が明らかとなった。成立の背景やアンソロジーとしての特色を解きほぐし、中世から現代までの受容のあり方を考えることで、和歌にまつわる森羅万象を網羅するかのような求心力の謎に迫る。

百人一首

Takumi ブックス

百人一首

編纂がひらく小宇宙

著者・関係者
田渕 句美子 著
カテゴリ
文庫
刊行日
2024/01/19
体裁
新書・262頁
ISBN
9784004320067
在庫状況
在庫あり

価格:968 円

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著者略歴

  • 田渕句美子(タブチ クミコ) 1957年生まれ.お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士課程退学.日本中世文学・和歌文学・女房文学専攻. 現在―早稲田大学 教育・総合科学学術院教授 著書―『阿仏尼』(人物叢書,吉川弘文館,2009年),『新古今集 後鳥羽院と定家の時代』(角川選書,2010年),『異端の皇女と女房歌人――式子内親王たちの新古今集』(角川選書,2014年),『民部卿典侍集・土御門院女房全釈』(共著,風間書房,2016年),『女房文学史論――王朝から中世へ』(岩波書店,2019年),『和歌史の中世から近世へ』(共編著,花鳥社,2020年),『窪田空穂 「評釈」の可能性』(近代「国文学」の肖像 4,岩波書店,2021年),『百人一首の現在』(共編著,青簡舎,2022年),『阿仏の文〈乳母の文・庭の訓〉注釈』(共著,青簡舎,2023年)ほか多数.

目次

  1. 序 章 『百人一首』とは何か――その始原へ 第一章 『百人一首』に至る道 1 勅撰和歌集というアンソロジー――撰歌と編纂の魔術 2 八代集という基盤――「私」から複数の人格へ 3 『三十六人撰』から『百人一首』へ――〈三十六〉と〈百〉の意味 第二章 『百人一首』の成立を解きほぐす 1 アンソロジスト藤原定家の登場――編纂される和歌と物語 2 『百人秀歌』と『百人一首』――二つの差異から見えるもの 3 贈与品としての『百人秀歌』――権力と血縁の中に置き直す 4 定家『明月記』を丹念に読む――事実のピースを集めて 第三章 『百人一首』編纂の構図 1 『百人一首』とその編者――定家からの離陸 2 配列構成の仕掛け――対照と連鎖の形成 3 歴史を紡ぐ物語――舞台での変貌 4 和歌を読み解く――更新される解釈 5 『時代不同歌合』との併走――後鳥羽院と定家 第四章 時代の中で担ったもの 1 歌仙絵と小倉色紙――積み重なる虚実の伝説 2 和歌の規範となる――『百人一首』の価値の拡大 3 異種百人一首の編纂――世界を入れる箱として 4 『百人一首』の浸透――江戸から現代まで 終 章 変貌する『百人一首』――普遍と多様と 『百人秀歌』 『百人一首』所収和歌一覧 主要参考文献 図版出典一覧 あとがき

本文紹介

成立の背景を解きほぐし、中世から現代までの受容のあり方を考えることで、和歌のすべてを網羅するかのような求心力の謎に迫る。

抜粋:『百人一首』は、誰によって、何の目的で作られたのか。長らく藤原定家が撰者とされていたが、著者の最新の研究により、後人による改編が明らかとなった。成立の背景やアンソロジーとしての特色を解きほぐし、中世から現代までの受容のあり方を考えることで、和歌にまつわる森羅万象を網羅するかのような求心力の謎に迫る。