書籍詳細

書籍のレビュー・概要

所有者不明土地面積の三分の一を占める入会林野。現状調査に基づき、相続登記の義務化や民法改正が入会林野に及ぼす影響を考察。アンチ・コモンズの理論から土地問題を問い直す、コモンズ研究の新展開。所有者不明土地問題の研究・実務に関わる法学者・裁判官・登記官・弁護士・司法書士・土地家屋調査士・自治体職員必読!

入会林野と所有者不明土地問題

Takumi ブックス

入会林野と所有者不明土地問題

両者の峻別と現代の入会権論

著者・関係者
高村 学人 編・古積 健三郎 編・山下 詠子 編
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2023/10/27
体裁
A5・上製 ・398頁
ISBN
9784000616140
在庫状況
在庫あり

価格:4,840 円

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著者略歴

  • [編著者] 高村学人(たかむら がくと) 立命館大学政策科学部教授(法社会学) 主著『コモンズからの都市再生』(ミネルヴァ書房、2012) 【序章、1章、2章、4章、6章、8章、9章、10章、コラム2、5】 古積健三郎(こづみ けんざぶろう) 中央大学大学院法務研究科教授(民法) 主著『法人格のない団体の権利主体性』(弘文堂、近刊) 【3章、5章、11章】 山下詠子(やました うたこ) 東京農業大学地域環境科学部准教授(森林政策学) 主著『入会林野の変容と現代的意義』(東京大学出版会、2011) 【7章、8章】 [著者] 飯田 高(いいだ たかし) 東京大学社会科学研究所教授(法社会学・法と経済学) 主著『法と社会科学をつなぐ』(有斐閣、2016) 【コラム1、4】 片野洋平(かたの ようへい) 明治大学農学部准教授(法社会学・社会学) 主著「地域社会における放置資産の実態とその対策」土地総合研究26(4)2018 【コラム8】 林 雅秀(はやし まさひで) 山形大学農学部教授(森林政策学) 主著『林業遺産』(共著、東京大学出版会、2022) 【2章、コラム6】 松浦俊也(まつうら としや) 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所グループ長(地理情報学) 主著『森林学の百科事典』(共著、丸善出版、2021) 【コラム3】 宮本麻子(みやもと あさこ) 森林研究・整備機構 森林総合研究所チーム長(森林計画学) 主著『教養としての森林学』(共著、文永堂出版、2014) 【2章、コラム7】

目次

  1. はしがき 序 章………高村学人 1 はじめに──入会林野と所有者不明土地問題 2 所有者不明土地と入会林野の重なりと違い 3 入会権の法社会学の再生──慣習 vs 登記から両者の相互作用分析へ 4 入会林野とコモンズ研究──アンチ・コモンズ論の視点 5 所有者不明土地問題というフレームの問題性 6 表題部所有者不明土地適正化法の入会地へのインパクト 7 入会権本質論から類型論へ 8 入会林野の位置づけの変遷──公と私の狭間で 9 現代日本の新たな共有地問題──アンチ・コモンズと負の共有地 コラム1 法と経済学からみたアンチ・コモンズ論………飯田 高 ■ 第1部 入会権とは何か 問題の変遷と現代の入会の類型的把握 第1章 入会林野問題の起源と変遷史………高村学人 1 はじめに──本章の目的 2 先行研究との対比で──本章の視点 3 近世入会の重層的な用益秩序 4 地租改正と林野所有権の帰属 5 町村制施行の影響と入会権公権論 6 民法における入会権の保護と不動産登記法との乖離 7 部落有林野統一政策の推進と帰結 8 第二次世界大戦後に生じた入会地の所有権変動 9 入会林野近代化法から今日まで 10 本章のまとめ コラム2 小繋事件──入会権闘争の歴史と遺産………高村学人 第2章 現代の入会とその類型化………高村学人・宮本麻子・林 雅秀 1 はじめに 2 入会林野の面積と資源利用状態 3 入会権本質論から権利者ルールに基づく入会類型論へ 4 事例から見る現代の入会──京都府南丹市美山町での調査から 5 本章のまとめ──今後求められる全国調査と入会の理解 コラム3 針葉樹人工林と広葉樹林──その多様な機能の評価………松浦俊也 第3章 入会権の変容と総有………古積健三郎 1 はじめに 2 実在的総合人と近代的団体との異同 3 総有権に妥当するルール 4 おわりに コラム4 法学説の社会的機能………飯田 高 ■ 第2部 共有入会権の実質化に向けて 第4章 表題部所有者不明土地適正化法と入会権………高村学人 1 はじめに 2 表題部所有者不明土地と入会権の関連 3 表題部所有者不明土地適正化法に基づく探索調査と更正登記の方法 4 所有者探索の進展状況と入会権が関連する場合の扱い 5 字名義地に伴う法的論点と変則解消の方法 6 結 論 第5章 入会権と登記………古積健三郎 1 問題の所在 2 入会権に相応する現行法上の権利登記 3 入会権に基づく登記請求権 4 入会地の登記の今後の方向性 コラム5 イギリスでの入会権登記とそのジレンマ………高村学人 ■ 第3部 入会林野近代化法の帰結と領域団体への再帰 第6章 入会林野近代化法のこれまでと現在………高村学人 1 はじめに 2 入会林野近代化法の制定の背景と目的 3 整備の手続と必要な合意形成 4 これまでの整備実績と整備の現状 5 整備の現状と困難さの要因 6 森林経営管理制度の未整備入会林野への適用可能性 7 結 論 第7章 生産森林組合の歩みと現局面………山下詠子 1 はじめに 2 生産森林組合制度の概要 3 生産森林組合の設立状況と設立の経緯 4 生産森林組合の森林管理 5 生産森林組合の経営 6 生産森林組合の解散と解散後の森林管理 7 生産森林組合への支援策 8 考 察 第8章 認可地縁団体化の進展とその法的論点………山下詠子・高村学人 1 はじめに 2 認可地縁団体制度の活用状況 3 認可地縁団体制度が創設されてからの制度上の変更点 4 認可地縁団体・生産森林組合・入会集団の比較 5 事例から見る認可地縁団体制度への対応 6 生産森林組合を解散して地縁団体へ移管された共有林野管理の現状 7 まとめと考察 コラム6 中村吉治の村落共同体論………林 雅秀 ■ 第4部 現代日本の新たな共有地問題 アンチ・コモンズと負の共有地 第9章 多数共有者型アンチ・コモンズ問題の構図………高村学人 1 はじめに 2 先行研究と本章の視点──逆さまにもつれた権利の束 3 実証分析の方法 4 仮説の検証結果 5 考 察 コラム7 もう一つのアンチ・コモンズとしての零細分散錯圃………宮本麻子 第10章 入会慣習の消滅と負の共有地問題………高村学人 1 はじめに 2 入会権存続の要件 3 入会権消滅の種類──従来の理解と現代の争点 4 地役的入会権の消滅とその判断基準 5 共有的入会権の消滅パターンと論点 6 負の共有地問題──新しい社会的ジレンマ 7 結 論 コラム8 鳥取県日南町での共有林の持分統合の試み………片野洋平 第11章 入会権条文改正案………古積健三郎 1 民法規定の改正案 2 改正案の理由 3 不動産登記法の改正について 付録1 京都府森林GISデータを用いた解析方法………宮本麻子 付録2 全都道府県の入会林野整備担当者へのアンケートの実施方法………高村学人 参考文献一覧 索 引

本文紹介

アンチ・コモンズ論から所有者不明土地問題を問い直す。調査に基づき、現代における入会権の意義をわかりやすく解説!

抜粋:所有者不明土地面積の三分の一を占める入会林野。現状調査に基づき、相続登記の義務化や民法改正が入会林野に及ぼす影響を考察。アンチ・コモンズの理論から土地問題を問い直す、コモンズ研究の新展開。所有者不明土地問題の研究・実務に関わる法学者・裁判官・登記官・弁護士・司法書士・土地家屋調査士・自治体職員必読!