書籍詳細

書籍のレビュー・概要

1990年代以降現在に至る世界の変容を描く、本講座の最終巻。新自由主義と密接に結びついたグローバリゼーションが進むなか深刻化する地球環境問題、国内的・国際的な格差、さまざまな紛争や内戦と大量の難民、排外主義、そして民主主義をめぐる角逐など、地球社会が直面する多面的な危機を、歴史的な視点から検討する。

二一世紀の国際秩序

Takumi ブックス

二一世紀の国際秩序

著者・関係者
荒川 正晴 編集委員・大黒 俊二 編集委員・小川 幸司 編集委員・木畑 洋一 編集委員・冨谷 至 編集委員・中野 聡 編集委員・永原 陽子 編集委員・林 佳世子 編集委員・弘末 雅士 編集委員・安村 直己 編集委員・吉澤 誠一郎 編集委員
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2023/10/27
体裁
A5・上製 ・304頁
ISBN
9784000114349
在庫状況
在庫あり

価格:3,520 円

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著者略歴

  • 【責任編集】 木畑洋一(きばた よういち) 1946年生.東京大学・成城大学名誉教授.イギリス近現代史・国際関係史.『帝国航路(エンパイアルート)を往く――イギリス植民地と近代日本』(岩波書店,2018年). 中野 聡(なかの さとし) 1959年生.一橋大学学長.アジア太平洋国際史.『東南アジア占領と日本人――帝国・日本の解体』(岩波書店,2012年). 【執筆者一覧】 酒井啓子(さかい けいこ) 1959年生.千葉大学大学院社会科学研究院教授.中東政治研究. 水島治郎(みずしま じろう) 1967年生.千葉大学大学院社会科学研究院教授.オランダ政治史. 半澤朝彦(はんざわ あさひこ) 1963年生.明治学院大学国際学部教授.イギリス帝国史. 栗田禎子(くりた よしこ) 1960年生.千葉大学大学院人文科学研究院教授.中東近現代史. 川島 真(かわしま しん) 1968年生.東京大学大学院総合文化研究科教授.アジア政治外交史. 島田周平(しまだ しゅうへい) 1948年生.京都大学・名古屋外国語大学名誉教授.アフリカ地域研究. 大串和雄(おおぐし かずお) 1957年生.東京大学名誉教授.ラテンアメリカ現代政治研究. 森 千香子(もり ちかこ) 1972年生.同志社大学社会学部教授.国際社会学・都市社会学. 田村慶子(たむら けいこ) 1957年生.北九州市立大学名誉教授・特別研究員.NPO 法人国境地域研究センター理事長.東南アジア地域研究. 喜多千草(きた ちぐさ) 1962年生.京都大学大学院文学研究科教授.現代技術文化史. 大門正克(おおかど まさかつ) 1953年生.早稲田大学教育・総合科学学術院特任教授.歴史学・近現代日本社会経済史. 池本大輔(いけもと だいすけ) 1974年生.明治学院大学法学部教授.イギリス政治・EU 政治. 立石洋子(たていし ようこ) 1980年生.同志社大学グローバル地域文化学部准教授.ロシア・ソ連史. 太田 修(おおた おさむ) 1963年生.同志社大学グローバル・スタディーズ研究科教授.朝鮮近現代史. 菊池信彦(きくち のぶひこ) 1979年生.国文学研究資料館特任准教授.デジタルヒストリー,スペイン近現代史.

目次

  1. 展 望|Perspective 多面的な危機と地球社会……………木畑洋一 はじめに――現代世界の様相 一、地球環境問題と人間 二、グローバリゼーションの曲折 三、戦争と平和 四、移動する人々・逃れる人々 五、揺れる民主主義 おわりに――現代世界と歴史的視座 問題群|Inquiry リベラルな国際秩序の拡散・終焉とグローバル・サウス――中東地域の事例を中心に……………酒井啓子 はじめに 一、「国際秩序」に巻き込まれる「客体」にとっての「冷戦後」とはなにか 二、「植民地支配による歪み」という桎梏をどう解消するか――湾岸戦争と中東和平交渉 三、「冷戦のゴミ」としてのアルカーイダ、ゴミ回収のための「対テロ戦争」 四、オルタナティブとしての「イスラーム国家」への試み おわりに 民主主義とポピュリズム――「二〇世紀型政治」の衰退……………水島治郎 はじめに――ポピュリズムのグローバルな広がり 一、ポピュリズムとは何か 二、ポピュリズムの歴史的展開 三、ポピュリズム台頭の背景――二〇世紀型政治の退場 おわりに――パンデミックのもとで ナショナル・ポリティクスの再浮上 焦 点|Focus 二一世紀の国連へ――非公式帝国の展開と国際組織……………半澤朝彦 はじめに 一、イギリス非公式帝国と連盟という「バスケット」 二、国連と新しい非公式帝国 三、冷戦後の国連――多様なアクターとソフトパワー おわりに 「アラブの春」の世界史的意義……………栗田禎子 はじめに 一、「新自由主義」的世界秩序への挑戦 二、「中東同時革命」の衝撃 三、「対中東戦争」への抗議から生まれた革命 四、革命はいつ始まったのか? 五、分断・混乱を引き起こす動き――「イスラーム主義」勢力をどう捉えるか 六、世界と中東の民衆運動のゆくえ むすびにかえて――新たな戦争へと突き進む世界? 中国と世界……………川島 真 はじめに 一、歴史的にみた中国と国際秩序 二、改革開放期の中国と国際秩序 三、胡錦濤政権後半期の政策論争と政策転換 四、習近平政権を取り巻く環境と自己認識――「偉大なる復興の夢」と対米「競争」 おわりに アフリカの変容――二一世紀のサハラ以南アフリカ……………島田周平 はじめに 一、一九九〇年代アフリカの地域紛争 二、紛争を調停する地域機関とその限界 三、アフリカの経済成長と中国の進出 四、欧米諸国の民主主義と人権政策の蹉跌――植民地遺制と制裁 五、二一世紀の新潮流――流動する人々、土地収奪、変化する宗教、経済発展への挑戦、コロナ、BLM おわりに ラテンアメリカの模索……………大串和雄 はじめに――冷戦の熱から冷めて 一、経済構造の大転換 二、政治の変容と現状 三、社会的課題 移民・難民……………森 千香子 はじめに――「問題」から「構造」の包括的な把握へ 一、国境を越える人の移動はなぜ起きるのか?――主要理論の利点と限界 二、二一世紀の移民政策――移民の安全保障化とリモート・コントロール 三、ジェンダー、家族、セクシュアリティ 四、多様化する移動 五、誰もが移民になりうる「相対的よそ者」の時代 ジェンダーとセクシュアリティをめぐるアジアの政治……………田村慶子 はじめに 一、前近代におけるジェンダーとセクシュアリティ 二、近代アジア――ヴィクトリア王朝的性道徳との「融合」とセクシュアリティの再編 三、国民国家建設と家父長制 四、ジェンダーの主流化を目指して 五、外向きの「セクシュアリティの解放」 おわりに コンピュータの普及とメディアの変容……………喜多千草 一、特権からすべての人々の権利へ 二、コンピュータおよびネットワークの普及過程 三、情報通信技術のもたらした変容への視点 コラム|Column 「お散歩」から考える世界史のなかの三・一一……………大門正克 EUが直面する危機……………池本大輔 プーチンの歴史観……………立石洋子 忘れられた「和解」――韓国強制動員労働者問題をめぐって……………太田 修 デジタルアーカイブの拡充がもたらす歴史学の変化……………菊池信彦

本文紹介

多発する紛争や内戦、大量の難民と排外主義、地球環境問題、国内外の格差拡大等、冷戦終結後の多面的な危機を歴史的に検討する。

抜粋:1990年代以降現在に至る世界の変容を描く、本講座の最終巻。新自由主義と密接に結びついたグローバリゼーションが進むなか深刻化する地球環境問題、国内的・国際的な格差、さまざまな紛争や内戦と大量の難民、排外主義、そして民主主義をめぐる角逐など、地球社会が直面する多面的な危機を、歴史的な視点から検討する。