書籍詳細

書籍のレビュー・概要

ロシア土産として世界中で親しまれているマトリョーシカ。その誕生は19世紀末と意外に新しい。アイデア源の一つに日本の木製入れ子人形がある、との説が知られているが、果たしてそれは本当なのか? 木とともに生きてきたロシアと日本の人々の暮らし、木工芸の歴史をひもときながら、マトリョーシカ誕生を巡る謎を追う。

マトリョーシカのルーツを探して

Takumi ブックス

マトリョーシカのルーツを探して

「日本起源説」の謎を追う

著者・関係者
熊野谷 葉子 著
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2023/09/26
体裁
四六・並製 ・カバー ・300頁
ISBN
9784000248365
在庫状況
在庫あり

価格:2,970 円

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著者略歴

  • 熊野谷葉子(クマノヤ ヨウコ) 慶應義塾大学法学部教授.専門はロシア民俗学.1999年東京大学大学院人文科学系研究科博士課程単位取得退学.1995年よりロシア連邦アルハンゲリスク州等でフィールドワークを行い,2002年「北ロシア農村のチャストゥーシカ」(露語)で博士号(文学)取得.2009年度NHKラジオ「まいにちロシア語」講師.2010年慶應義塾大学法学部専任講師,2022年より現職. 著書:『チャストゥーシカ──ロシアの暮らしを映す小さな歌』(東洋書店,2007年),『ロシア歌物語ひろい読み──英雄叙事詩,歴史歌謡,道化歌』(慶應義塾大学出版会,2017年).編著書:『ロシア文化事典』(丸善出版,2019年). 共著書:『ロシアフォークロアの世界』(伊東一郎編,群像社,2005年),『ロシア語表現ハンドブック』(白水社,2019年). 共訳書:『宣教師ニコライの全日記』(教文館,2007年),『ロシア民話集』(『小学館世界J文学館』所収,2023年)ほか.

目次

  1. 口 絵 プロローグ マトリョーシカ誕生をめぐる謎 1 マトリョーシカのルーツは日本の入れ子七福神? 2 マトリョーシカ日本起源説の起源 3 マーモントフ夫人とは 4 木工ろくろ師ズヴョーズドチキンと画家マリューチン 5 マトリョーシカ誕生をめぐる諸説 第Ⅰ部 ロシア篇──マトリョーシカ誕生をめぐって 第一章 「おもちゃ博物館」とその収蔵品 1 おもちゃ博物館について 2 《雄鶏を抱いた娘》 3 《日本の老人》 4 《小さな顔付き物入れ》とその他の木地玩具 コラム1 ロシアの主な樹木と材 第二章 ポレーノヴォのマトリョーシカ 1 「子どもの教育」の商品カタログ 2 ワシーリー・ポレーノフ記念文化財保護博物館 3 《子豚を抱いた娘》と《袋を持つお婆さん》 4 《トルコ人小像》 コラム2 トルストイの折鶴 第三章 アブラムツェヴォの木工工房 1 アブラムツェヴォとは 2 ロシア様式の建造物──工房・蒸し風呂小屋・教会 3 民具の蒐集と研究 4 木工工房とその製品 5 アブラムツェヴォの世紀末とその後 コラム3 民家とその装飾 第四章 「子どもの教育」のマトリョーシカ 1 マーモントフ夫妻と「子どもの教育」 2 マリヤの手紙に見る「マトリョーシカ」 3 木工ろくろ師ズヴョーズドチキン コラム4 木工民具と手工業 第五章 マリューチン絵付け説をめぐって 1 セルゲイ・マリューチンの生涯と画業 2 マリューチンの児童書挿絵 3 マリューチンとマトリョーシカ コラム5 木造教会と木造宮殿 第六章 パリへ行ったマトリョーシカ 1 一九〇〇年パリ万博とロシア 2 パリ万博にマトリョーシカを探せ 3 マトリョーシカはメダルをもらったか? 4 モスクワ県会玩具工房とマトリョーシカ 5 資本家たちの夢のあと 第Ⅱ部 日本篇──入れ子七福神を探して 第七章 奈良の百万塔をめぐって 1 日本の「挽物」 2 百万塔とは 3 百万塔を作った人々 4 慶應義塾の百万塔陀羅尼二基 第八章 山に生きる木地師の世界 1 木地師と呼ばれる人々 2 木地師の仕事と暮らし──『奥会津の木地師』より 3 木地師のネットワークと伝説 第九章 箱根細工と入れ子七福神 1 早川の木工 2 箱根山中の挽物 3 「新工夫の細工もの」──入れ子の木製卵 4 箱根細工を作った人々 5 明治初期の箱根細工 6 一人挽きろくろと入れ子七福神 第一〇章 海を渡る七福神 1 横浜・箱根と外国人 2 ニコライ日記に見るロシア人 3 箱根の道と塔之沢の正教会 4 輸出された七福神 5 明治から大正へ エピローグ マトリョーシカと七福神 1 入れ子七福神と三福神──道上コレクションが語るもの(一) 2 多様な入れ子木地玩具──道上コレクションが語るもの(二) 3 《小さな顔付き物入れ》の正体 4 箱根七福神最後の工人たち 引用・参照文献 あとがき

本文紹介

ロシアのマトリョーシカは日本の入れ子人形をアイデア源として生まれた、という説は果たして本当か? その誕生を巡る謎を追う。

抜粋:ロシア土産として世界中で親しまれているマトリョーシカ。その誕生は19世紀末と意外に新しい。アイデア源の一つに日本の木製入れ子人形がある、との説が知られているが、果たしてそれは本当なのか? 木とともに生きてきたロシアと日本の人々の暮らし、木工芸の歴史をひもときながら、マトリョーシカ誕生を巡る謎を追う。