書籍詳細

書籍のレビュー・概要

「長い19世紀」──フランス革命から第一次世界大戦までの約125年間に、国民国家と植民地帝国はいかに形成されたか。本国と植民地および国内辺境の相互関係に着目しながら、海域の変容、奴隷制の転換と移民の急増、人種主義・ナショナリズムの醸成により、「国民」や「国家」の境界が定められ再編されていく複雑な過程をとらえる。

国民国家と帝国 19世紀

Takumi ブックス

国民国家と帝国 19世紀

著者・関係者
荒川 正晴 編集委員・大黒 俊二 編集委員・小川 幸司 編集委員・木畑 洋一 編集委員・冨谷 至 編集委員・中野 聡 編集委員・永原 陽子 編集委員・林 佳世子 編集委員・弘末 雅士 編集委員・安村 直己 編集委員・吉澤 誠一郎 編集委員
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2023/09/26
体裁
A5・上製 ・322頁
ISBN
9784000114264
在庫状況
在庫あり

価格:3,520 円

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著者略歴

  • 【責任編集】 木畑洋一(きばた よういち) 1946年生.東京大学・成城大学名誉教授.イギリス近現代史・国際関係史.『帝国航路(エンパイアルート)を往く――イギリス植民地と近代日本』(岩波書店,2018年). 安村直己(やすむら なおき) 1963年生.青山学院大学文学部教授.ラテンアメリカ史.『コルテスとピサロ――遍歴と定住のはざまで生きた征服者』(山川出版社,2016 年). 【執筆者一覧】 北村暁夫(きたむら あけお) 1959年生.日本女子大学文学部教授.イタリア近現代史・ヨーロッパ移民史. 割田聖史(わりた さとし) 1972年生.青山学院大学文学部教授.ドイツ・ポーランド近代史. 姫岡とし子(ひめおか としこ) 1950年生.東京大学名誉教授.ドイツ近現代史・ジェンダー史. 貴堂嘉之(きどう よしゆき) 1966年生.一橋大学大学院社会学研究科教授.アメリカ合衆国史・移民研究. 金澤周作(かなざわ しゅうさく) 1972年生.京都大学大学院文学研究科教授.近代イギリス史・海の歴史. 並河葉子(なみかわ ようこ) 神戸市外国語大学外国語学部教授.イギリス帝国史・ジェンダー史. 中澤達哉(なかざわ たつや) 1971年生.早稲田大学文学学術院教授.東欧近世・近代史. 勝田俊輔(かつた しゅんすけ) 1967年生.東京大学大学院人文社会系研究科教授.近代ブリテン諸島史. 二瓶マリ子(にへい まりこ) 1981年生.東海大学専任講師(入稿時).米西/米墨関係史・日墨移民史. 野村真理(のむら まり) 金沢大学名誉教授.社会思想史・ヨーロッパ近現代史. 工藤晶人(くどう あきひと) 1974年生.学習院大学文学部教授.近代地中海史・比較史. 小倉孝誠(おぐら こうせい) 1956年生.慶應義塾大学教授.フランス文学・文化史. 奈良勝司(なら かつじ) 1977年生.広島大学大学院人間社会科学研究科教授.日本近代史・政治思想. 石橋悠人(いしばし ゆうと) 1982年生.中央大学文学部教授.イギリス近代史・科学技術史. 村井誠人(むらい まこと) 1947年生.早稲田大学名誉教授.北欧史. 寺本敬子(てらもと のりこ) 成蹊大学文学部准教授.フランス近代史・日仏交流史.

目次

  1. 展 望―Perspective 「混沌」から「傲慢」へ――「長い一九世紀」におけるヨーロッパと南北アメリカ………北村暁夫 はじめに 一、人口増大と社会の変容 二、変革と抑圧のあいだ――フランス革命から一八四八年革命まで 三、過渡期の時代――一八四八年革命からドイツ統一まで 四、帝国主義の時代――ヨーロッパの「絶頂」と南北アメリカの台頭 問題群―Inquiry ヨーロッパにおける国家体制の変容………割田聖史 はじめに 一、「ヨーロッパの協調」の成立 二、「ヨーロッパの協調」の動揺 三、国家体制の変容 四、「ヨーロッパの協調」の再編と二大陣営化 五、「帝国の国民化」と「国民国家の帝国化」 おわりに ナショナリズムとジェンダー………姫岡とし子 はじめに 一、ジェンダー化されたネイション形成 二、ネイション活動への女性の参加 三、覇権的ナショナリズムとジェンダー おわりに 移民の世紀………貴堂嘉之 一、「移民の世紀」と国民国家再考――人の移動史からみる「長い一九世紀」 二、「長い一九世紀」における人の移動のグローバル・ヒストリー――越境論的転回後の歴史学 三、ヨーロッパとアジアからの人の移動史――「移民国家」という歴史像の再検討 焦 点―Focus 海域から見た一九世紀世界………金澤周作 一、壮大な過渡期 二、海における生 三、普遍知と国家間競合 奴隷貿易・奴隷制の廃止と「自由」………並河葉子 一、大西洋奴隷貿易とその廃止 二、二次奴隷制 三、解放されることの意味 むすびにかえて 一八四八年革命論………中澤達哉 はじめに 一、「長い近世」と「長い一九世紀」 二、実態 三、構造 おわりに 「イギリス」にとってのアイルランド………勝田俊輔 一、アイルランドと「イギリス」の関係史 二、アイルランド人移民のインパクト 三、連合王国政治におけるアイルランド 四、ナショナリズム・ユニオニズム・リベラリズム 五、二つのアイルランド――独立と自治 一九世紀前半、米国の領土拡大と大西洋革命――テキサスを中心に………二瓶マリ子 一、米国の領土拡大とスペイン領アメリカ植民地 二、グティエレスの反乱と米国の対応 三、独立後のメキシコにおける大西洋革命の継続とテキサスの独立 四、テキサス独立/併合をめぐる国際情勢 五、ルイジアナからカリフォルニアまで 近代ヨーロッパとユダヤ人………野村真理 はじめに 一、近代ドイツとユダヤ人 二、近代ポーランドとユダヤ人 おわりに 植民地統治と人種主義………工藤晶人 一、西洋世界と人種主義 二、「はざま期」の証言 三、国民国家の「外部」 コラム―Column 一九世紀フランス社会とメディア………小倉孝誠 世界史のなかの「明治維新」………奈良勝司 欧米諸国における科学の制度化と発展………石橋悠人 政治的スカンディナヴィア主義………村井誠人 万国博覧会とジャポニスム………寺本敬子

本文紹介

「長い19世紀」に国民国家と植民地帝国はいかに形成されたか。「国民」や「国家」の境界が定められていく複雑な過程を捉える。

抜粋:「長い19世紀」──フランス革命から第一次世界大戦までの約125年間に、国民国家と植民地帝国はいかに形成されたか。本国と植民地および国内辺境の相互関係に着目しながら、海域の変容、奴隷制の転換と移民の急増、人種主義・ナショナリズムの醸成により、「国民」や「国家」の境界が定められ再編されていく複雑な過程をとらえる。