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【特集:安倍政治の決算】 安倍晋三元首相が亡くなってから1年が経つ。 激しい批判にさらされながらも熱狂的な支持を獲得し、たびかさなる選挙でも勝利し、8年8カ月余という憲政史上最長となる政権を実現した安倍元首相の存在感は、今も大きい。安保法制や異次元の金融緩和をはじめとする安倍政権の政策思想は、岸田政権にも受け継がれ生き残っている。 しかし、「安定政権」のもとで多くの課題も噴出した。歴史認識をめぐる対立や沖縄の基地問題は安倍政権時代にこそ激化し、縁故主義や政治と宗教をめぐる利権構造は肥大化した。 また、少子化対策は次世代に積み残され、女性や性的マイノリティの権利をめぐるバックラッシュも起きている。 在任3188日のあいだに社会の何が変わり、何が変わらなかったのか。長きにわたって日本の舵取りを行なってきた安倍政治を歴史的に位置づけ、重層的に見つめ直す。

世界 2023年8月号

Takumi ブックス

世界 2023年8月号

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296頁
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価格:935 円

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目次

  1. ┏━━━┓ ┃特集 ┃安倍政治の決算 ┗━━━╋…──────────────────────────────── 〈最も危険な企て〉 始源について 石川健治(東京大学) 〈対談〉 岸田政権は安倍政権の呪縛を解けるか 後藤謙次(ジャーナリスト)×牧原 出(東京大学) 〈思想的検証〉 安倍晋三と「愛国心」 将基面貴巳(オタゴ大学) 〈30年の研究から〉 統一教会問題──宗教リテラシーと歴史認識の貧困がもたらしたもの 櫻井義秀(北海道大学) 〈コネクションの経済〉 長く延びる影 重田園江(明治大学) 〈抜け出せないアポリア〉 官製歴史修正主義──安倍政権の大願成就 倉橋耕平(創価大学) 〈日本の病根〉 醒めてはならない夢──日本経済史のなかのアベノミクス 武田晴人(東京大学名誉教授) 〈「憲法の番人」の責務〉 それでも安保法制は違憲である 長谷部恭男(早稲田大学) 〈民意の蹂躙〉 「美しい国」の琉球処分──安倍政権と沖縄 豊田祐基子(ロイター) 〈40年史のなかで〉 「子どもの貧困」がもたらした政策転換──安倍政権下で児童扶養手当はいかに拡充されたか 田宮遊子(神戸学院大学) 〈日韓の新たなステージ〉 封印された歴史──韓国から見た安倍政治 南基正(ソウル大学) 〈二重の要求〉 「すべての女性が輝く社会」の実像 皆川満寿美(中央学院大学) 〈公正な社会へ〉 奪われた未来──「性」をめぐり、止められた時間 松岡宗嗣(一般社団法人fair代表理事) 〈政治をわたしたちのものに〉 若者の安倍政権支持? 能條桃子(NO YOUTH NO JAPAN代表理事) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆注目記事 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〈報道の在り方〉 メディアの「罪と罰」第4回(最終回)──「空前絶後」の朝日新聞編集局長 松本一弥(ジャーナリスト) 〈戦争を理解する〉 壊れる世界第8回(最終回)──自由世界とその時代 藤原帰一(東京大学客員教授) 〈致命的な後退〉 G7首脳は広島で何を失ったか──深刻化する核カオス 太田昌克(共同通信) 〈世代間不公平論を超えて〉 「次元の異なる少子化対策」を解きほぐす──より深い議論のために 岩田正美(日本女子大学名誉教授) 〈「時代を進める」ために〉 父はなぜ、ルーツを「語れなかった」か──SNSヘイトスピーチ裁判を経て 安田菜津紀(ジャーナリスト) 〈ポピュラー文化の転換期〉 悪しき因習を変えるために──ジャニーズ性加害問題から見えてくるもの 松谷創一郎(ジャーナリスト) 〈現場からの視点〉 ジャニーズ性加害問題と児童虐待対策の課題 川﨑二三彦(子どもの虹情報研修センター) 〈知識人としての肖像〉 大江健三郎の「戦後民主主義」 山本昭宏(神戸市外国語大学) 〈「デモクラシー文学」へ〉 再録・大江健三郎のことば 第2回──「強権に確執をかもす志」 大江健三郎、解題=山本昭宏 〈大量老朽化時代へ〉 マンションは生き延びられるか? 五十嵐敬喜(法政大学名誉教授) 〈インタビュー〉 原発廃止は、将来を見据えた正しい決定でした シュテフィ・レムケ(ドイツ連邦環境大臣)、聞き手=吉田明子 〈インタビュー〉 ミャンマーの将来について、今ほど希望を感じたことはない キン オーンマー(「プログレッシブ・ボイス」会長)、聞き手=秋元由紀 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇世界の潮 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇少年事件記録廃棄問題──裁判所は変われるか 霍見真一郎 ◇「選挙師エルドアン」はいかに勝利したか──集権的大統領制のトルコ 間 寧 ◇電気料金が高騰するわけ 山根小雪 ◇韓国の入管法 憲法裁判所で違憲判断──「無期限収容」の是正へ 具良鈺 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇SEKAI Review of Books ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇「言語の地層」を開く──游珮芸、周見信『台湾の少年』全4巻 今泉秀人(大阪大学) ◇連載│読書・観賞日記 読んで、観て、聴いて 酒井啓子(千葉大学) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●連載 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〈好評リレー連載〉 隣のジャーナリズム──週刊朝日のカーテンコール 渡部薫(『週刊朝日』編集長) 〈新連載〉 ブラック・ミュージックの魂を求めて第1回─アフリカの口頭伝承、その叡智と音文化 中村隆之(早稲田大学) ●「変わらない」を変える 【第3回】──政治の「部族化」を超えるには 三浦まり(上智大学) ●ボナエ・リテラエ ─私の読書遍歴 【第9回】──『「コーラン」を読む』 森本あんり(東京女子大学長) ●脳力のレッスン(254)──二一世紀システムの輪郭─米国の衰退とその本質 寺島実郎 ●片山善博の「日本を診る」(165)──首相公邸「悪のり忘年会」から見える病理 片山善博(大正大学) ●気候再生のために第15回──気候市民会議から見える景色 江守正多(東京大学) ●日本語のなかの何処かへ 【第5回】──「日本語」が暴力を振るう時 温又柔(作家) ●沖縄(シマ)という窓──争うよりも愛しなさい 山城紀子(フリーライター) ●香港からの通信 【第13回】──台湾へ─移住の現実、抵抗の旅 阿爸(台湾在住ジャーナリスト) ●ドキュメント激動の南北朝鮮(312)──(23・5〜6) 編集部 ●民話採光 阿部海太(画家・絵本作家) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○読者投句・岩波俳句 選・文=池田澄子(俳人) ○アムネスティ通信 ○読者談話室 ○デザイン 赤崎正一 + 佐野裕哉 (協力=国府台さくら)

本文紹介

【特集:安倍政治の決算】

抜粋:【特集:安倍政治の決算】 安倍晋三元首相が亡くなってから1年が経つ。 激しい批判にさらされながらも熱狂的な支持を獲得し、たびかさなる選挙でも勝利し、8年8カ月余という憲政史上最長となる政権を実現した安倍元首相の存在感は、今も大きい。安保法制や異次元の金融緩和をはじめとする安倍政権の政策思想は、岸田政権にも受け継がれ生き残っている。 しかし、「安定政権」のもとで多くの課題も噴出した。歴史認識をめぐる対立や沖縄の基地問題は安倍政権時代にこそ…