書籍のレビュー・概要
二十八歳の著者の「個人的な体験」は、広島の経験により人間全体へとひらかれる。被爆者たちの悲惨と威厳に満ちた姿、医師たちの屈服を知らない献身──真に広島的なる人々の生き方を記録し、核時代を生き延びうる希望の微光を示す。被爆者援護法の請願運動の報告、七〇年の訪問記、原民喜論など『ヒロシマ・ノート』のその後も収載。 〈推薦〉 梯久美子・野崎歓 生まれてくる子供たちを絶望から引きはがすために何ができるか ── 梯 久美子 大江文学は揺るぎなく現実を踏みしめ、鋭敏に倫理性を発揮する。 ── 野崎 歓