書籍詳細

書籍のレビュー・概要

【特集1 狂騒のChatGPT】 何を質問しても、人間のように自然な言葉づかいで即座に回答する。そんなAI(人工知能)「ChatGPT」の登場は、AI技術の発展と普及がこれまでとは異なる段階に入ったと告げるものとなった。 どんな職業が、仕事が、「不要」になるか? 動揺が広がるなか、合意なく自らの作品がAIに「学習」され、利用されているとして、海外ではアーティストらが既に訴えを起こしている。先のG7では「責任あるAI」の実現を掲げたものの、議長国日本で規制をめぐる議論は進んでいない。 AIはどのように開発され、いかなる進歩を遂げつつあるのか。技術によって経済的な不平等、情報格差、そして社会の亀裂がこれ以上深まらないように、私たちは何をなしうるのか。AIを取り巻く混沌を解きほぐしながら、人間の役割を探る。 【特集2 交錯する人権と外交】 あらゆる戦争は、人権を踏みにじる。では、外交はどうだろうか。 戦争の痕が今ものこる広島で開催されたG7で、岸田首相は「自由と民主主義」「法の支配」といった輝かしい理念を謳った。 しかし、それらの理念は字義通りに守られてはいない。イラクやアフガニスタンにおける人道的介入が何をもたらしたか。徴用工問題という名の人権問題に日本政府はどう向き合っているのか。ウクライナ戦争以降に増幅する安全保障の論理と高まる人権意識は共存しうるのか。 外交の本質とは対話である。その可能性を信じるために――矛盾を見つめ、その先を思考する。

世界 2023年7月号

Takumi ブックス

世界 2023年7月号

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296頁
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目次

  1. ┏━━━┓ ┃特集1┃狂騒のChatGPT ┗━━━╋…──────────────────────────────── 〈対談〉 わかりたいヒトとわかっているふりをするAI 今井むつみ(慶應義塾大学)×川添 愛(言語学者、作家) 〈最新レポート〉 チャットGPTの急激な普及、問われる「私たちの責任」 星 暁雄(ITジャーナリスト) 〈四つの「幻覚」とその現実〉「幻覚を見ている」のはAIの機械ではなく、その製作者たちだ ナオミ・クライン(ジャーナリスト)、訳=中村峻太郎 〈雇用はなくなる?〉 AIがもたらす〈働き方〉にどう立ち向かうか 山崎憲(明治大学) 〈大きな宿題〉 今そこにある倫理的問題 久木田水生(名古屋大学) 〈恩恵とリスク〉 AIと差別 宮下 萌(弁護士) ┏━━━┓ ┃特集2┃交錯する人権と外交 ┗━━━╋…──────────────────────────────── 〈思考停止しないために〉 ウクライナ戦争が突きつける問い――規範の二重基準を超えられるか 三牧聖子(同志社大学) 〈地殻変動が起きている〉 緩み始めた日米同盟の絆――G7と人権・安保 古関彰一(獨協大学名誉教授) 〈世界の潮流〉 徴用工問題と国際法――時を超える正義の視座 阿部浩己(明治学院大学) 〈忘却に抗して〉 アメリカが語る正義を冷めた目で見る 五十嵐元道(関西大学) 〈孤立化を回避せよ〉 天安門事件と日米秘密外交文書 藤田直央(朝日新聞) 〈軍事費だけではない〉 軍需産業を強化する日本――「死の商人国家」を選ぶのか 杉原浩司(武器取引反対ネットワーク) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆注目記事 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〈「南」の価値観〉 グローバルサウスと人間の安全保障 峯 陽一(同志社大学) 〈第三の大国〉 インド外交の論理――非同盟から読み解くグローバルサウス 溜 和敏(中京大学) 〈あなたの言葉を信じる〉 ファンはなぜ立ち上がったのか? PENLIGHT ジャニーズ事務所の性加害を明らかにする会 〈「勝者」の実像〉 「東大卒」を解剖する――メリトクラシーとジェンダーギャップの錯綜 本田由紀(東京大学) 〈講演録〉 詩は書かれなくても存在する 金時鐘(詩人) 〈時代と向き合う作家〉 再録・大江健三郎のことば【第1回】「反核を明日につなぐ」 大江健三郎、解題=山本昭宏 〈カギを握る小国〉 ロシアのハイブリッド戦争――モルドヴァで起きていること 六鹿茂夫(静岡県立大学名誉教授) 〈歴史的画期〉 タイ総選挙 二つの予想外――王室・軍部改革への声 外山文子(筑波大学) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇世界の潮 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇命を奪う入管法改定――国会をとりまく反対の声 和田浩明 ◇スーダン軍事衝突――民主化プロセスを断ち切った「戦争」 栗田禎子 ◇経口中絶薬、国内初承認――「性の自己決定権」までの遠い道のり 福田和子 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇SEKAI Review of Books ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇新刊│女性たちの証言の旅――『韓国・基地村の米軍「慰安婦」』 小野沢あかね(立教大学) ◇「侮辱」の感覚を手放さない対位法的な詩学――大江健三郎『晩年様式集』 岡和田 晃(文芸評論家) ◇連載│読書・観賞日記 読んで、観て、聴いて 中村佑子(作家/映像作家) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●連載 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〈好評連載〉 「拉致問題」風化に抗して【第4回】――日本人拉致の目的(その2) 蓮池 薫(新潟産業大学) 隣のジャーナリズム――「みんな知っていた。しかしみんな知らなかった。」 マライ・メントライン(独テレビプロデューサー) 「変わらない」を変える【第2回】――タイトルIXと大学でのハラスメント対応 三浦まり(上智大学) メディアの「罪と罰」 【第3回】――GAFAをめぐる戦い――欧米と日本の落差 松本一弥(ジャーナリスト) ボナエ・リテラエ──私の読書遍歴【第8回】──『古代ユダヤ教』 森本あんり(東京女子大学長) ●脳力のレッスン(253)──二一世紀システムの輪郭――ロシア・中国の衰退とその意味 寺島実郎 ●片山善博の「日本を診る」(164)──そろそろ変わろう地方議会、このままでは見捨てられる 片山善博(大正大学) ●日本語のなかの何処かへ【第4回】──舌の叛乱 温又柔(作家) ●香港からの通信【第12回】――風前の灯火となる香港区議会 葉錦龍(元香港中西区区議会議員) ●気候再生のために【第14回】──地球の危機にG7はどこまで応えられたのか 高村ゆかり(東京大学) ●沖縄(シマ)という窓──生涯記者・西山太吉さんの「恨」 松元 剛(琉球新報) ●ドキュメント激動の南北朝鮮(311)(23・4~5) 編集部 ●民話採光 阿部海太(画家・絵本作家) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○読者投句・岩波俳句 選・文=池田澄子(俳人) ○アムネスティ通信 ○読者談話室 ○デザイン 赤崎正一 + 佐野裕哉 (協力=国府台さくら)

本文紹介

【特集1:狂騒のChatGPT】【特集2:交錯する人権と外交】

抜粋:【特集1 狂騒のChatGPT】 何を質問しても、人間のように自然な言葉づかいで即座に回答する。そんなAI(人工知能)「ChatGPT」の登場は、AI技術の発展と普及がこれまでとは異なる段階に入ったと告げるものとなった。 どんな職業が、仕事が、「不要」になるか? 動揺が広がるなか、合意なく自らの作品がAIに「学習」され、利用されているとして、海外ではアーティストらが既に訴えを起こしている。先のG7では「責任あるAI」の実現を掲げたものの…