書籍詳細

書籍のレビュー・概要

二三巻と併せて二〇世紀後半を扱う。本巻は国際関係・政治に焦点をあてる。体制選択を迫る冷戦と結びついた暴力は、脱植民地化を遂げた国々で熱戦や内戦を引き起こした。一方、グローバルな連帯を体現する国連システムが成立し、反戦運動、人権や環境への意識も広がった。第三世界・周辺の視点から冷戦期の光と闇を描く。

冷戦と脱植民地化Ⅰ 20世紀後半

Takumi ブックス

冷戦と脱植民地化Ⅰ 20世紀後半

著者・関係者
荒川 正晴 編集委員・大黒 俊二 編集委員・小川 幸司 編集委員・木畑 洋一 編集委員・冨谷 至 編集委員・中野 聡 編集委員・永原 陽子 編集委員・林 佳世子 編集委員・弘末 雅士 編集委員・安村 直己 編集委員・吉澤 誠一郎 編集委員
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2023/07/28
体裁
A5・上製 ・カバー ・314頁
ISBN
9784000114325
在庫状況
在庫あり

価格:3,520 円

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著者略歴

  • 【責任編集】 木畑洋一(きばた よういち) 1946年生.東京大学・成城大学名誉教授.イギリス近現代史・国際関係史.『帝国航路(エンパイアルート)を往く――イギリス植民地と近代日本』(岩波書店,2018年). 中野 聡(なかの さとし) 1959年生.一橋大学学長.アジア太平洋国際史.『東南アジア占領と日本人――帝国・日本の解体』(岩波書店,2012 年). 【執筆者一覧】 峯 陽一(みね よういち) 1961年生.同志社大学グローバル・スタディーズ研究科教授.JICA緒方貞子平和開発研究所研究所長.国際関係論・アフリカ地域研究. 青野利彦(あおの としひこ) 1973年生.一橋大学大学院法学研究科教授.アメリカ政治外交史・冷戦史. 難波ちづる(なんば ちづる) 1972年生.慶應義塾大学経済学部教授.フランス植民地史. 川嶋周一(かわしま しゅういち) 1972年生.明治大学政治経済学部教授.国際関係史. 南塚信吾(みなみづか しんご) 1942年生.千葉大学・法政大名誉教授.世界史研究所所長.東欧史・国際関係史. 久保 亨(くぼ とおる) 1953年生.東洋文庫研究員.中国近現代史. 臼杵 陽(うすき あきら) 1956年生.日本女子大学文学部教授.中東現代史. 砂野幸稔(すなの ゆきとし) 1954年生.熊本県立大学名誉教授.アフリカ地域研究・フランス語圏文化研究. 藤本 博(ふじもと ひろし) 1949年生.明治学院大学国際平和研究所研究員・元南山大学外国語学部教授.現代アメリカ外交史. 竹峰誠一郎(たけみね せいいちろう) 1977年生.明星大学人文学部教授.オセアニア地域研究・国際社会学. 戸邉秀明(とべ ひであき) 1974年生.東京経済大学全学共通教育センター教授.沖縄近現代史. 小阪裕城(こさか ゆうき) 1983年生.釧路公立大学経済学部准教授.国際関係史・アメリカ現代史. 佐藤尚平(さとう しょうへい) 1979年生.早稲田大学文学学術院教授.イギリス帝国史・中東近現代史. 大沼久夫(おおぬま ひさお) 1950年生.共愛学園前橋国際大学名誉教授.日本現代史・朝鮮現代史・冷戦史研究. 倉沢愛子(くらさわ あいこ) 1946年生.慶應義塾大学名誉教授.インドネシア社会史. 井関正久(いぜき ただひさ) 1969年生.中央大学法学部教授.ドイツ現代史.

目次

  1. 展 望|Perspective はしがき 自律と連帯――冷戦時代の熱い戦争を超えて………峯 陽一 はじめに 一、世界大戦の終わり方 二、冷戦の暴力と民族自決 三、第三世界の旅 四、資源、環境、敵と友 五、ポスト冷戦時代のはじまり――平和、平等、尊厳 問題群|Inquiry 国際関係史としての冷戦史………青野利彦 はじめに 一、冷戦の起源と分断体制の成立 二、冷戦と同盟 三、脱植民地化と冷戦 四、核兵器と冷戦 五、デタント(緊張緩和) 六、冷戦の終焉 おわりに 脱植民地化のアポリア………難波ちづる はじめに 一、脱植民地化の起源 二、脱植民地化の始動 三、戦後ヨーロッパの復興と植民地開発 四、脱植民地化と人の移動 五、相次ぐ独立と苦悩 おわりに 地域統合の進展………川嶋周一 はじめに 一、欧州統合史研究と統合の前史 二、統合の成立――戦後における統合の模索からローマ条約まで 三、欧州共同体の制度化と変容――一九六〇年代から八〇年代前半までの統合 四、欧州統合のメタモルフォーゼ――一九八〇年代の活性化から欧州連合の成立へ 焦 点|Focus さまざまな社会主義………南塚信吾 はじめに 一、戦後社会主義 二、「社会主義への多様な道」 三、社会主義体制の世界的展開――一九六〇−七〇年代 四、「新自由主義」との対決――一九八〇年代以降 終わりに 中国のソ連型社会主義――毛沢東の時代………久保 亨 一、戦後中国の出発 二、新政権の誕生と朝鮮戦争の衝撃 三、社会主義化強行後の動揺 四、転換点としての文化大革命 五、改革開放の始まりと天安門事件 六、中国のソ連型社会主義――その特徴、成果と離脱過程 アフリカ諸国の「独立」とアフリカ人エリート………砂野幸稔 はじめに 一、「独立」への過程――アフリカ人「ナショナリズム」 二、「ネイションビルディング」の蹉跌 三、「国語」の不在 四、開発主義の躓きと農村軽視 五、「門番国家」の迷走 六、南アフリカ 結びにかえて イスラエルの建国とパレスチナ問題………臼杵 陽 はじめに――米ソ冷戦期の中東地域 一、イギリスによるパレスチナ委任統治 二、イスラエル建国とアラブ・イスラエル紛争の展開 三、パレスチナ解放運動 四、和平への機運 ベトナム戦争論………藤本 博 はじめに 一、アメリカ軍事介入の歴史的起源――脱植民地化と冷戦の交錯、一九四五−六〇年 二、アメリカの軍事介入の展開・その実相・軍事介入の挫折、一九六一−六八年 三、世界的なベトナム反戦運動の展開と「アメリカの戦争犯罪」告発の国際的運動 四、戦争の「ベトナム化」による「名誉ある和平」の追求――戦争終結への道、六九−七五年 おわりに――ベトナム戦争の歴史的意義の今日的遺産 オセアニアから見つめる「冷戦」――「核の海」太平洋に抗う人たち………竹峰誠一郎 はじめに 一、マーシャル諸島発「もう一つの原水爆禁止運動」 二、非核独立太平洋運動の誕生と展開 三、「非核太平洋」地帯の創設 おわりに 沖縄と現代世界………戸邉秀明 はじめに 一、要石という名の捨て石――米軍基地がもたらした世界 二、屈折する脱植民地化――復帰運動が切り拓いた世界 三、復帰後半世紀の窮境と模索――解放を求めて結びつく世界 コラム|Column 「現在」から問い直す人権理念と世界秩序………小阪裕城 三八度線で分断された朝鮮半島――その歴史と未来………大沼久夫 脱植民地化と史料の破棄・隠匿………佐藤尚平 アジアを変えた九・三〇事件………倉沢愛子 一九六八年の世界………井関正久

本文紹介

冷戦下の熱い戦争と、国連による紛争解決や国際協調の模索。第三世界の視点から冷戦期の光と闇を描く。

抜粋:二三巻と併せて二〇世紀後半を扱う。本巻は国際関係・政治に焦点をあてる。体制選択を迫る冷戦と結びついた暴力は、脱植民地化を遂げた国々で熱戦や内戦を引き起こした。一方、グローバルな連帯を体現する国連システムが成立し、反戦運動、人権や環境への意識も広がった。第三世界・周辺の視点から冷戦期の光と闇を描く。