書籍詳細

書籍のレビュー・概要

西洋中世哲学は、ギリシア、ラテン、アラビア、ユダヤという四つの伝統の入りくんだ背景をもち、一五〇〇年という長い時間に及ぶ。本書では、この複雑な哲学に明確な見通しを与え、普遍と個、予知と自由、信仰と哲学について論じる。私たちは現代の哲学を知るために、世界を知るために、中世哲学を学ばなければならない。

哲学がわかる 中世哲学

Takumi ブックス

哲学がわかる 中世哲学

著者・関係者
ジョン・マレンボン 著・周藤 多紀 訳
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2023/05/26
体裁
四六・並製 ・238頁
ISBN
9784000615945
在庫状況
在庫あり

価格:2,310 円

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著者略歴

  • ジョン・マレンボン John Marenbon イギリスの中世哲学史家.ケンブリッジ大学・トリニティカレッジ,フェロー.パリ(ソルボンヌ)大学,ノートルダム大学(アメリカ合衆国),トロント大学,北京大学などでも客員教授をつとめた.邦訳書として,『初期中世の哲学』(中村治訳,勁草書房),『後期中世の哲学』(加藤雅人訳,勁草書房)がある. 周藤多紀(ストウ タキ) 京都大学大学院文学研究科教授.文学博士(京都大学),Ph.D(セントルイス大学).専門は西洋中世哲学史.主著に Boethius on Mind, Grammar and Logic(E. J. Brill, 2011)がある.その他,『西洋哲学史Ⅱ』(講談社選書メチエ,共著),『世界哲学史 3』(ちくま新書,共著)などの著書がある.

目次

  1. 日本語版への序文 謝 辞 中世哲学関連地図 1 序 章 中世哲学についての三つの間違い 中世哲学と歴史的分析 2 初期中世哲学の見取り図 古代末期と古代末期のプラトン派 中世の諸伝統の五人の創始者 ローマ帝国の存続期と衰退期における哲学 アラビア哲学の始まり 一二世紀のラテン哲学 西方イスラーム圏におけるイスラーム・ユダヤ哲学 アヴィセンナ以降の東方イスラーム圏での哲学とカラーム 3 後期中世哲学の見取り図 初期中世哲学と後期中世哲学 ラテン語への翻訳と大学 一二〇〇―一三五〇年の大学に所属した神学者 一二〇〇―一四〇〇年頃の西ヨーロッパにおける学芸学部教師と大学外での哲学 後期ビザンティン哲学 一二〇〇―一三五〇年のユダヤ哲学 一二〇〇―一六〇〇年のアラビア哲学 一三五〇―一六〇〇年の大学での哲学と神学 人文主義と大学外でのラテン哲学 一三五〇―一六〇〇年のユダヤ哲学 いつ中世哲学は終わるのか? 4 中世哲学の諸領域 論理学 形而上学 認識論、心の哲学、言語哲学 倫理学と政治哲学 宗教哲学 5 制度と文学形式 制度の内外での哲学 ラテン哲学にとっての大学とその他の状況 註解の文化 問 題 大全と論考 対話篇とその他の文学形式 6 普 遍――アヴィセンナとアベラール 古代における普遍の問題 普遍に関するアヴィセンナの考察 初期中世の実在論 普遍に関するアベラールの考察 ドゥンス・スコトゥス――アヴィセンナの解答の変容 オッカム――唯名論の再登場 7 心、身体、死――アヴェロエスとポンポナッツィ 魂と知性認識と不死に関するアリストテレスの考察 アラビアにおけるアリストテレス主義の伝統 知性および死と不死に関するアヴェロエスの考察 トマス・アクィナスとアヴェロエスの魂論への反応 魂の不死に関するポンポナッツィの考察 8 予知と自由――ボエティウスとゲルソニデス 未来の真理の問題 偶然性・必然性と自由意志 予知の問題に対するボエティウスの解答 ボエティウス以後 ゲルソニデス以前 マイモニデスに対するゲルソニデス 予知の問題に対するゲルソニデス自身の解決策 9 社会と最善の生――イブン・トゥファイルとダンテ イブン・トゥファイルの先駆者――ファーラービーとイブン・バーッジャ イブン・トゥファイル アウグスティヌスとパドヴァのマルシリウス ダンテ 10 なぜ中世哲学か? 訳 注 訳者解説 日本の読者のための読書案内 読書案内 参考文献 関連年表 索 引

本文紹介

個と普遍、予知と自由、哲学と信仰、そして最善の生とは? 最新の研究成果からその豊かな議論を伝える。

抜粋:西洋中世哲学は、ギリシア、ラテン、アラビア、ユダヤという四つの伝統の入りくんだ背景をもち、一五〇〇年という長い時間に及ぶ。本書では、この複雑な哲学に明確な見通しを与え、普遍と個、予知と自由、信仰と哲学について論じる。私たちは現代の哲学を知るために、世界を知るために、中世哲学を学ばなければならない。