書籍詳細

書籍のレビュー・概要

今やナショナリズム論の古典となった『想像の共同体』の著者、ベネディクト・アンダーソンが自身の研究と人生を振り返り、学問を志す若い読者に向けて綴った本。当時の欧米の学問的制度のあり方や、比較研究・地域研究分野の勃興などにも触れながら、自らの学問的・文化的枠組を超えて自由に生き、学ぶことの大切さを説く。

越境を生きる ベネディクト・アンダーソン回想録

Takumi ブックス

越境を生きる ベネディクト・アンダーソン回想録

著者・関係者
ベネディクト・アンダーソン 著・加藤 剛 訳
カテゴリ
現代文庫
刊行日
2023/04/14
体裁
A6・並製 ・382頁
ISBN
9784006004644
在庫状況
在庫あり

価格:1,837 円

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著者略歴

  • ベネディクト・アンダーソン Benedict Anderson 1936-2015年.コーネル大学名誉教授.著書に『定本 想像の共同体――ナショナリズムの起源と流行』(白石隆・白石さや訳,書籍工房早山),『比較の亡霊』(糟屋啓介・高地薫ほか訳,作品社),『三つの旗のもとに――アナーキズムと反植民地主義的想像力』(山本信人訳,NTT出版)など. 加藤 剛(かとう つよし) 1943年生まれ.一橋大学社会学部卒業.コーネル大学でPh.D.(社会学).京都大学名誉教授.著書に『時間の旅,空間の旅』(めこん),編著に『変容する東南アジア社会』(めこん),『国境を越えた村おこし』(NTT出版)など.

目次

  1. 岩波現代文庫版訳者まえがき はじめに 第一章 人生の幸運――幼少期からケンブリッジ大学まで 生まれ育った時代 父母と父母の祖先 風変わりな家族 小学校時代のこと イートン校での経験 ケンブリッジ大学の思い出 「ヤシガラ椀の下のカエル」 歴史の幸運 第二章 個人的体験としての地域研究――東南アジア研究を中心に 覇権国家アメリカと地域研究の誕生 東南アジアをめぐる植民地主義的知のあり方 アメリカの「東南アジア研究」の特徴 アメリカの大学における地域研究プログラムの位置づけ 草創期のコーネル大学東南アジア・プログラムをめぐる人物像 東南アジア・プログラムの発展 東南アジア・プログラムの批判的省察 東南アジア研究のその後の展開 個人的な思い出 第三章 フィールドワークの経験から ――インドネシア・シャム・フィリピン カルチャー・ショック 言葉の苦労 ジャワに恋して インタビューの楽しさ ジャカルタの外へ 前田精元海軍少将とのインタビュー 民主化期のシャムへ シャムでの「フィールドワーク」 フィリピンとの出会い フィールドワークの意味 不在の中のフィールドワーク 第四章 比較の枠組み 学問的制度の中の「比較」 比較への第一歩 二つの作品を分かつもの 『想像の共同体』執筆の論争史的背景 比較の比較 比較とは何か 第五章 ディシプリンと学際的研究をめぐって 歴史の中の大学 大学の制度とディシプリン 大学をめぐる量的変容と質的変容 地域研究とディシプリン 日本の地域研究とディシプリン 「政府学部」での個人的経験 学際的研究をめぐって ディシプリンの壁を壊す 聴衆と文体と創造性 第六章 新たな始まり 退職の訪れ 新しくて古い関心 華人インドネシア愛国者の「再発見」 幸運と冒険精神 「敵は我なり」 ヨーロッパの精神風土 ナショナリズムの連帯と可能性 ヤシガラ椀の外へ 訳注 訳者あとがき ひと眠りも立ち止まりもしなかったウサギに乾杯! ! !――「岩波現代文庫版訳者あとがき」に代えて 索引

本文紹介

『想像の共同体』の著者が自らの学問的・文化的枠組にとらわれず自由に生き、学ぶことの大切さを説く。

抜粋:今やナショナリズム論の古典となった『想像の共同体』の著者、ベネディクト・アンダーソンが自身の研究と人生を振り返り、学問を志す若い読者に向けて綴った本。当時の欧米の学問的制度のあり方や、比較研究・地域研究分野の勃興などにも触れながら、自らの学問的・文化的枠組を超えて自由に生き、学ぶことの大切さを説く。