書籍詳細

書籍のレビュー・概要

氏族制的なヤマト王権の時代から、官僚機構を備えた律令体制の成立へ――日本の古代国家の形成過程と、社会の実像を解き明かす研究を牽引してきた著者の、近年の研究成果をもとに編成する論文集。「人制」、「仕奉」概念、天皇即位時の「群臣推挙」説の提唱、『万葉集』や出土文字史料にみられる歌謡の表記への着目など、具体的な言葉やモノを通じて、制度と社会実態をトータルに捉え直す。

日本古代国家形成史の研究

Takumi ブックス

日本古代国家形成史の研究

制度・文化・社会

著者・関係者
吉村 武彦 著
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2023/04/13
体裁
A5・上製 ・カバー ・414頁
ISBN
9784000615921
在庫状況
在庫あり

価格:9,460 円

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著者略歴

  • 吉村武彦(ヨシムラ タケヒコ) 1945年,朝鮮大邱に生まれる.京都・大阪で育つ.東京大学大学院人文科学研究科博士課程(国史学)中退.東京大学助手,千葉大学教授,明治大学文学部教授を歴任. 現在,明治大学名誉教授.博士(文学,東京大学).日本古代史専攻. 著書に,『日本古代の社会と国家』(岩波書店),『日本古代の政事と社会』(塙書房),『ヤマト王権』『聖徳太子』『女帝の古代日本』『蘇我氏の古代』『大化改新を考える』(以上,岩波新書),『日本社会の誕生』(岩波ジュニア新書),『新版古代天皇の誕生』(角川ソフィア文庫)など.他に多くの共著がある. 共編著のシリーズに,「列島の古代史」(全8巻,岩波書店),「古代史をひらく」(全6冊,岩波書店),「地域の古代日本」(全6巻,角川選書)などがある.

目次

  1. まえがき 第Ⅰ部 ヤマト王権の展開 第 一 章 ヤマト王権の成立と展開 はじめに 一 ヤマト王権の成立 二 倭の五王の時代 三 部民制と国造制 第 二 章 ヤマト王権と「東国の調」 はじめに 一 ヤマト王権と東国 二 東国の調と服属儀礼 むすびにかえて──麻布貢納の意味 第 三 章 古代の王・王妃称号と尊称 はじめに 一 天皇号の成立時期をめぐる研究状況 二 天皇号以前の国王の称号 三 「大后」の名称について むすびに 第Ⅱ部 律令制国家の形成と律令法・天皇 第 四 章 律令制国家の形成 はじめに 一 七世紀の国制改革 二 古代日本の成立 第 五 章 遣隋使の派遣 はじめに 一 百済を介した南朝文化との交流──遣隋使以前 二 遣隋使の派遣 三 推古朝の内政と仏教興隆 付論 推古朝における王権と交通 第 六 章 浄御原朝庭の制 はじめに 一 田領と国司 二 封戸の税 三 政丁と兵士 むすびにかえて 第 七 章 律令制の形成と宮都 はじめに 一 日本的律令制の形成 二 律令制支配と宮都 三 京戸支配の特徴 四 古典的中国への憧憬 第 八 章 大宝田令の復元と『日本書紀』 はじめに 一 大宝令の田令復元──研究課題の設定 二 改新詔と大宝田令 三 「東国国司の詔」と「諸国への使者派遣」 四 「改新詔」と大宝令の配置 五 六年一班条 第Ⅲ部 古代の政事文化と生活空間 第 九 章 古代の政事文化と文字 はじめに 一 文字文化の受容と言葉の表記 二 和文表記と礼儀・言語 三 仏教の受容と宮都の宗教的時空 四 天武朝における転換 第一〇章 歌木簡と『古事記』『日本書紀』歌謡 はじめに 一 「歌木簡」の歌詞と『古事記』『日本書紀』注釈書の歌詞表記 二 『古事記』『日本書紀』における歌詞 三 歌詞類似の詞 四 「旧辞」と歌謡 第一一章 山河海のコスモロジー はじめに──山の道と海の道 一 香具山と国見 二 「山海之政」のコスモロジー 三 「山河海」と国土統治 第一二章 古代人の生活空間 はじめに 一 童の時代 二 成人儀礼と婚姻 三 官人・百姓の生活 四 老の生活 むすび──年齢区分と通過儀礼 引用・参考文献 あとがき 索引

本文紹介

ヤマト王権から律令体制への歴史過程とその社会の実態を、新視点・新史料を踏まえ具体的に解き明かす。

抜粋:氏族制的なヤマト王権の時代から、官僚機構を備えた律令体制の成立へ――日本の古代国家の形成過程と、社会の実像を解き明かす研究を牽引してきた著者の、近年の研究成果をもとに編成する論文集。「人制」、「仕奉」概念、天皇即位時の「群臣推挙」説の提唱、『万葉集』や出土文字史料にみられる歌謡の表記への着目など、具体的な言葉やモノを通じて、制度と社会実態をトータルに捉え直す。