書籍詳細

書籍のレビュー・概要

「初期グローバル化」としてのモンゴル帝国の成立・展開と海域世界を扱う。帝国の拡大に伴い、陸上と海上の複数のルートを通じて西アジアと東アジアの人的・物的・文化的交流が急速に進んだ。多民族・多言語・多宗教が共存する大帝国の構造と周辺地域へのインパクトを探る。ジェンダー史、環境史の可能性にも言及。

モンゴル帝国と海域世界 12~14世紀

Takumi ブックス

モンゴル帝国と海域世界 12~14世紀

著者・関係者
荒川 正晴 編集委員・大黒 俊二 編集委員・小川 幸司 編集委員・木畑 洋一 編集委員・冨谷 至 編集委員・中野 聡 編集委員・永原 陽子 編集委員・林 佳世子 編集委員・弘末 雅士 編集委員・安村 直己 編集委員・吉澤 誠一郎 編集委員
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2023/04/27
体裁
A5・上製 ・328頁
ISBN
9784000114202
在庫状況
在庫あり

価格:3,520 円

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著者略歴

  • 【責任編集】 荒川正晴(あらかわまさはる) 1955年生.大阪大学名誉教授.中央アジア古代史,唐帝国史.『ユーラシアの交通・交易と唐帝国』(名古屋大学出版会,2010年). 弘末雅士(ひろすえまさし) 1952年生.立教大学名誉教授.海域東南アジア史.『海の東南アジア史――港市・女性・外来者』(ちくま新書,2022年). 【執筆者一覧】 松田孝一(まつだこういち) 1948年生.大阪国際大学名誉教授.モンゴル帝国・元朝史. 飯山知保(いいやまともやす) 1976年生.早稲田大学文学学術院教授.中国社会史. 松井太(まついだい) 1969年生.大阪大学大学院人文学研究科教授.中央アジア史. 関 周一(せきしゅういち) 1963年生.宮崎大学教育学部教授.日本中世史・海域アジア史. 向正樹(むかいまさき) 1974年生.同志社大学グローバル地域文化学部准教授.海域アジア史. 高橋英海(たかはしひでみ) 1965年生.東京大学大学院総合文化研究科教授.シリア語文献学. 渡部良子(わたべりょうこ) 1969年生.東京大学文学部非常勤講師.前近代イラン史・ペルシア語書記術の歴史. 中村 淳(なかむらじゅん) 1965年生.駒澤大学文学部教授.モンゴル時代中央ユーラシア史. 渡邊佳成(わたなべよしなり) 1956年生.岡山大学非常勤講師.東南アジア史(ビルマ史). 森 達也(もりたつや) 1961年生.沖縄県立芸術大学美術工芸学部教授.考古学・陶磁考古学・陶磁史. 川口琢司(かわぐちたくし) 1959年生.藤女子大学文学部・人間生活学部兼任講師.前近代中央ユーラシア史・トルコ学. 松川 節(まつかわたかし) 1960年生.大谷大学社会学部教授.モンゴル帝国史・モンゴル仏教史. 高田英樹(たかたひでき) 1941年生.翻訳家.イタリア文学史. 木村 淳(きむらじゅん) 1979年生.東海大学人文学部准教授.アジア造船史. 諫早庸一(いさはやよういち) 1982年生.北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター助教.前近代中央ユーラシア科学史・環境史. 大塚 修(おおつかおさむ) 1980年生.東京大学大学院総合文化研究科准教授.中東イスラーム地域史. 【編集協力】 宇野伸浩(うののぶひろ) 1958年生.広島修道大学国際コミュニティ学部教授.モンゴル帝国史.『「世界史」の世界史』〈MINERVA 世界史叢書〉(共著,ミネルヴァ書房,2016年). 四日市康博(よっかいちやすひろ) 1971年生.立教大学文学部准教授.ユーラシア交流史・海域アジア史.『モノから見た海域アジア史――モンゴル~宋元時代のアジアと日本の交流[新装版]』(編著,九州大学出版会,2022年).

目次

  1. 地図 展 望|Perspective 初期グローバル化としてのモンゴル帝国の成立・展開………宇野伸浩 はじめに 一、モンゴル帝国の成立 二、モンゴル帝国の拡大と分裂 三、モンゴル帝国とジェンダー史 四、モンゴル帝国と気候変動 まとめ ユーラシア・海域世界の東西交流におけるモンゴル・インパクト………四日市康博 はじめに 一、モンゴル帝国の成立・分裂と人の移動 二、モンゴル帝国覇権のインパクト 三、文化交流上のモンゴル・インパクト 四、広域史から見たモンゴル・インパクト おわりに 問題群|Inquiry モンゴル帝国の統治制度とウルス………松田孝一 はじめに 一、チンギス・カンの子弟のウルスの創出 二、ウルスとは 三、ウルスの領域概念の出現 結び モンゴル支配下の中国と多民族国家??官位獲得をめぐる諸相………飯山知保 はじめに 一、モンゴルの金国・南宋征服とその後の支配 二、「根脚」の記録と保存 三、モンゴル支配下の「征服者」たち おわりに トルキスタン・トルコ系諸集団とモンゴル帝国………松井 太 はじめに 一、「トルキスタン」化の実態 二、モンゴルの行政支配におけるウイグルの遺産 三、モンゴル支配下の東トルキスタン・ウイグル社会 四、ユーラシア交流のなかのトルコ系集団 おわりに 宋元時代の東アジア海域世界………関 周一 はじめに 一、港市博多と禅宗 二、高麗と北宋・南宋との海域交流 三、元と日本・高麗との海域交流 四、日本列島周辺の海域交流の活発化 おわりに 焦点|Focus モンゴル覇権期のディアスポラ………向 正樹 一、遊牧帝国と交易ディアスポラ 二、モンゴル覇権期の様々なディアスポラ 三、モンゴル覇権初期のムスリム・ディアスポラ 四、中国東南沿海部に根を張ったムスリム・エリートの子孫たち 五、中国東南沿海部出土のイスラーム碑文データから見えること 六、モンゴル覇権期のディアスポラに関する考察 中央アジア・東アジアの東シリア教会――モンゴル時代を中心に………高橋英海 はじめに 一、東シリア教会の東方への展開 二、モンゴル期の中国の東シリア教会 三、東アジア・中央アジアにおける教会の衰退 おわりに イル・ハン国のイラン系官僚たち――モンゴル支配下イランの財務制度と文化………渡部良子 はじめに 一、イル・ハン国のディーワーンと官僚たち 二、イル・ハン国の財務運営制度と財務技術の発展 三、イル・ハン国時代のイスラーム文化とラシード・アッディーン おわりに チベット仏教とモンゴル………中村 淳 はじめに 一、サキャパンディタ以前 二、クビライとパクパ 三、神御殿をもつチベット仏教寺院 おわりに モンゴルの東南アジア侵攻と「タイ人」の台頭………渡邊佳成 はじめに 一、モンゴルの東南アジア侵攻 二、「タイ人」の「沸騰」 結びにかえて ユーラシア世界の中国陶磁流通………森 達也 はじめに 一、モンゴル帝国以前の陶磁流通 二、モンゴル帝国期の中国陶磁器生産の変化 三、モンゴル帝国期の陶磁流通の変化 四、新安沈船引揚げ陶磁の特殊性 カラチュの時代――ティムール朝を中心に………川口琢司 はじめに 一、モンゴル帝国の継承国家としてのティムール朝 二、対外関係と征服活動 三、カラチュ政権の出現 おわりに コラム|Column モンゴル高原のメトロポリスとしてのカラコルム………松川 節 タルタル人………高田英樹 水中考古学が明かす一二-一四世紀の東アジア交易船………木村 淳 モンゴル帝国時代の天文学………諫早庸一 イル・ハン国時代の普遍史の世界認識とラシード・アッディーン………大塚 修

本文紹介

帝国の拡大がもたらした東西アジアの人的・物的・文化的交流、全体構造と周辺地域へのインパクトに迫る

抜粋:「初期グローバル化」としてのモンゴル帝国の成立・展開と海域世界を扱う。帝国の拡大に伴い、陸上と海上の複数のルートを通じて西アジアと東アジアの人的・物的・文化的交流が急速に進んだ。多民族・多言語・多宗教が共存する大帝国の構造と周辺地域へのインパクトを探る。ジェンダー史、環境史の可能性にも言及。