書籍詳細

書籍のレビュー・概要

中絶合法化=1948年、ピル解禁=1999年。なぜ日本では避妊よりも「まず中絶」だったのか?世界的にも特異な政策が生み出された政治的な構造とは。戦後日本が直面した人口増をめぐる産科医ら医師団体と宗教団体の攻防、女性運動など利益集団と国家アクターの駆け引きから、現在に続く生殖についての制度を設計する政治過程を描きだす。

新版 中絶と避妊の政治学

Takumi ブックス

新版 中絶と避妊の政治学

戦後日本のリプロダクション政策

著者・関係者
ティアナ・ノーグレン 著・岩本 美砂子 監訳・塚原 久美 訳・日比野 由利 訳・猪瀬 優理 訳
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2023/02/22
体裁
A5・並製 ・342頁
ISBN
9784000615839
在庫状況
在庫あり

価格:4,180 円

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著者略歴

  • ティアナ・ノーグレン(Tiana Norgren) コロンビア大学政治学博士.オープン・ソサエティ研究所リプロダクティブ・ヘルス& ライツ・プログラムのシニア・プログラム・アソシエイト.現在,野生生物保護協会(Wildlife Conservation Foundation)の副会長を務める. 岩本美砂子(イワモト ミサコ) 1957年生まれ.女性学,政治学.三重大学名誉教授.著書に『百合子とたか子 女性政治リーダーの運命』(岩波書店),主要論文に「女のいない政治過程」(『女性学』Vol. 5). 塚原久美(ツカハラ クミ) 1961年生まれ.大学非常勤講師.中絶問題研究.著書に『日本の中絶』(筑摩書房),『中絶技術とリプロダクティヴ・ライツ』(勁草書房),訳書に『中絶がわかる本』(アジュマブックス),『水子供養』(明石書店)他. 日比野由利(ヒビノ ユリ) 1973年生まれ.金沢大学融合学域融合科学系助教.社会学.共著に『家族変動と子どもの社会学』(新曜社),分担執筆『LGBTQ の家族形成支援──生殖補助医療・養子& 里親による』(信山社). 猪瀬優理(イノセ ユリ) 1974年生まれ.龍谷大学社会学部教授.宗教社会学.著書に『信仰はどのように継承されるか』(北海道大学出版会),共著に「戦後の宗教とジェンダー」(島薗進他編『近代日本宗教史第5巻 敗戦から高度成長へ』春秋社).

目次

  1. 新版へのまえがき女性をアクターとする政治過程を(岩本美砂子) 凡例 はじめに 第1章 序論 なぜ避妊より中絶を優先したのか? 分析方法 第2章 利益をめぐる政治 第3章 お国のために──戦前の中絶・避妊政策 一九三〇年以前の中絶・避妊政策 日本、戦争に突入──優生学と「産めよ殖やせよ」 第4章 日本における人工妊娠中絶の合法化──国の利益と専門家の利益の合致 一九四七年の優生保護法案 医師の利益と一九四八年の優生保護法 優生保護法の改正 第5章 中絶の政治──優生保護法を改定する運動(一九五二~二〇〇〇年) 反中絶運動の起源 第一次優生保護法改正運動(一九六七~七四年) 第二次優生保護法改正運動(一九八二~八三年) 追記──一九九六年の優生保護法改正 第6章 産児制限よりも中絶──日本の避妊政策(一九四五~六〇年) 避妊政策と占領期の産児制限に関するエリート対大衆のイデオロギー(一九四五~五二年) 一九五〇年代の家族計画運動 第7章 ピルの政治学(一九九五~二〇〇〇年) 日本国外のピルをめぐる歴史と政治 一九六〇年代のピルをめぐる日本の政治 一九七〇年代の「ピル論争」 一九八〇年代と九〇年代のピルをめぐる政治 結論 第8章 結論 文献一覧 付録資料 解説(岩本美砂子) 新版への訳者追記二〇二二年、日本の中絶・世界の中絶(塚原久美) 索引

本文紹介

なぜ日本では避妊よりも「まず中絶」だったのか?世界的にも特異な生殖政策を生んだ政治的な構造とは。

抜粋:中絶合法化=1948年、ピル解禁=1999年。なぜ日本では避妊よりも「まず中絶」だったのか?世界的にも特異な政策が生み出された政治的な構造とは。戦後日本が直面した人口増をめぐる産科医ら医師団体と宗教団体の攻防、女性運動など利益集団と国家アクターの駆け引きから、現在に続く生殖についての制度を設計する政治過程を描きだす。