書籍のレビュー・概要
【特集1】習近平新時代 共存の道は 2022年10月に開催された中国共産党大会で、世界は異様な光景を目にした。習近平の横で、退席をうながされる胡錦濤と、そこから目を背けるような幹部指導者たち。これは、毛沢東以来となる3期目に入った習近平政権の本質を象徴する出来事ではないだろうか。しかし、習近平の足元は揺らぎ始めている。飛ぶ鳥を落とす勢いだった経済成長は減速しつつある。3年にわたるゼロコロナ政策のもとで自由が制限されてきたことへの反発も大きい。日本や台湾をはじめとした周辺地域でも、安全保障上の「脅威」論が声高に論じられている。国内外の変化によって新たな時代へと突入した「習近平の中国」から、目を背けることはできない。日中の長い交流と対話の歴史をもつ私たちは、今どう向き合うべきだろうか。 【特集2】コロナは日本をどう変えた? 日本国内で初の新型コロナウイルス感染が確認されたのは2020年1月。まもなく4年目に突入する。 「ワクチン接種が進めば、やがて収まっていく」という、当初の思惑は打ち砕かれ、変異を続けるウイルスの感染拡大は今なお続いている。世界中で多くの人命が失われ、ひとびとの暮らしや経済に甚大な被害がもたらされた。日本政府の対応は後手後手に回り、有効な対策を打ち出さないまま、政権は2回の交代を余儀なくされた。これまでの政府のコロナ対策のどこに問題があったのか。医療体制の脆弱さなど、このウイルスが浮かび上がらせた課題は何か。私たちは今後、このウイルスとどのようにつきあっていけばよいのか。この間の経験はこれからにこそ生かされるべきであろう。多角的に検証する。