書籍詳細

書籍のレビュー・概要

黄河のほとり、第九十九更生区。知識人たちはここで「こども」に監督され、再教育を受ける。解放を夢みて狂騒的な鉄鋼農業生産に突き進む彼らを、やがて無謀な政策の果ての大飢饉が襲い……。不条理な政治に翻弄される人間の痛ましくも聖なる苦闘を、「四つの書」の形式で語る。大躍進時代を彷彿とする歴史の暗部に挑んだ意欲作。 ■中村文則氏、推薦! 生々しい歴史の場を、記録的でもあり、 神話的でもある手法で見事に表現している。 その時代に生きた人々の壮絶な物語であると同時に、 これは大地の文学ではないだろうか。強く惹き込まれた。 ──中村文則

四書

Takumi ブックス

四書

著者・関係者
閻 連科 著・桑島 道夫 訳
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2023/01/27
体裁
四六・上製 ・カバー ・362頁
ISBN
9784000615747
在庫状況
在庫あり

価格:3,630 円

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著者略歴

  • 閻 連科(えん・れんか/イエン・リエンコー) 1958年中国河南省の寒村に生まれる.高校を中退後,出稼ぎ労働に従事.20 歳のとき人民解放軍に入隊し,部隊の創作学習班に参加する.80年代から小説を発表,92年の中編『夏日落』が発禁となり注目を浴びた.2004年の『愉楽』で老舎文学賞を受賞するも,『人民に奉仕する』(05)で再び発禁処分を受け,『丁庄の夢』(06)は一時販売中止になる.『四書』(11)は大陸で出版できず台湾で刊行されたが,翻訳がフェミナ賞外国小説部門とマン・ブッカー国際賞の候補作になる.14年にはフランツ・カフカ賞を受賞した.ほかの邦訳作品に長編『硬きこと水のごとし』『炸裂志』『太陽が死んだ日』『心経』,中短編『年月日』『黒い豚の毛,白い豚の毛』,エッセイ『父を想う』がある. 桑島道夫(クワジマ ミチオ) 翻訳家,静岡大学人文社会科学部教授.東京都立大学大学院博士課程中退.専門は中国近現代文学,日中比較文学文化.訳書に衛慧『上海ベイビー』,夏伊『雲上的少女』,編訳書に『9人の隣人たちの声』など.

目次

  1. 第一章 天の子 第二章 更生区 第三章 紅の花舞う 第四章 見え隠れ 第五章 自由への道 第六章 両面 第七章 出発 第八章 天地にとどろかす 第九章 不思議な坂 第十章 省政府 第十一章 火 第十二章 作付け 第十三章 大飢饉(一) 第十四章 大飢饉(二) 第十五章 光 第十六章 原稿 訳者あとがき

本文紹介

更生区に収容され労働に邁進する知識人たちを、無謀な政策の果ての飢饉が襲う。大躍進時代を主題とした意欲作。

抜粋:黄河のほとり、第九十九更生区。知識人たちはここで「こども」に監督され、再教育を受ける。解放を夢みて狂騒的な鉄鋼農業生産に突き進む彼らを、やがて無謀な政策の果ての大飢饉が襲い……。不条理な政治に翻弄される人間の痛ましくも聖なる苦闘を、「四つの書」の形式で語る。大躍進時代を彷彿とする歴史の暗部に挑んだ意欲作。 ■中村文則氏、推薦! 生々しい歴史の場を、記録的でもあり、 神話的でもある手法で見事に表現している。 その時代に生きた人々の壮絶な物…