書籍詳細

書籍のレビュー・概要

細胞は、自発的に「あつまって」私たちの体をつくる。いったんバラバラにしても、また集まる。でも条件を変えると、集まらない。なぜ……!? 素朴な疑問にはじまって、著者はついに細胞間接着分子「カドヘリン」を突き止め、体づくりのさらなる深みへ。絶え間ない謎解きのプロセスを緻密に追い、発生の妙へと読者をいざなう。

あつまる細胞

Takumi ブックス

あつまる細胞

体づくりの謎

著者・関係者
竹市 雅俊 著
カテゴリ
自然科学書
刊行日
2023/01/17
体裁
B6・並製 ・174頁
ISBN
9784000297165
在庫状況
在庫あり

価格:1,870 円

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著者略歴

  • 竹市雅俊(タケイチ マサトシ) 1943年生まれ。名古屋大学理学部生物学科卒業,同大学大学院理学研究科博士課程退学。1970年より京都大学理学部生物物理学科助手,助教授,教授を経て,1999年,同大学大学院生命科学研究科教授。この間の1974~1976年,カーネギー研究所発生学部研究員。 2002年,理化学研究所発生・再生科学総合研究センターのセンター長に就任,2018~2020年,同研究所生命機能科学研究センターチームリーダー。現在,京都大学名誉教授,理化学研究所名誉研究員。一貫して多細胞動物の形成のしくみを研究。アウトドアが好きで今は野鳥撮影を楽しむ。朝日賞,日本学士院賞,日本国際賞,ガードナー国際賞など受賞。文化功労者,日本学士院会員,米国科学アカデミー外国人会員,ヨーロッパ分子生物学機構外国人会員。

目次

  1. はじめに 1 細胞はあつまる 器官の発生 器官の基本構造 細胞は勝手に集まる カルシウムイオンの重要性 発生のやり直しか? 細胞選別現象の謎 2 細胞接着現象との出会い 出発は水晶体 岡田研究室へ 細胞接着の謎解きにはまる 水晶体との別れ、そして旅立ち 3 トリプシン液の不思議 細胞が集まらない! EDTAがあやしい 接着モデルを考える 京都のトリプシンの謎 タンパク質Xを探る ダンゴムシ状態? 細胞性粘菌に学ぶ 時間切れ 論文の評価 コラム◎席がない! 4 カドヘリンの発見 接着分子は二つある? テラトカルシノーマを使ってみよう 接着阻害抗体を得る モノクローナル抗体がほしい 結合の瞬間をとらえる 命名と競争 コラム◎岡田節人さんと趣味の話 5 似て非なる「カドヘリン」たち 脳カドヘリンを探す よく似たカドヘリンたち 「接着できない細胞」が「接着できる細胞」に やっぱり類は友を呼んだ カドヘリンの一次構造 20種類以上のカドヘリン コラム◎鳥を観る、細胞を観る 6 接着の深いしくみ 先端でつかみ合う 並んで手をつなぐ カルシウムイオンがはたらくところ 相手をどう選ぶのか 「内側」はなぜ必要か カドヘリンに結合する分子 カテニンの威力 第三、第四の役者 なぜカテニンが必要か 接着構造を俯瞰する 上皮細胞どうしの接着構造 結合のいろいろ カドヘリンはどこにあるのか 細胞以外とくっつくとき 7 器官をつくる はたらきを抑えてみよう E─カドヘリンなしでは発生できない 他のカドヘリンはどうか カドヘリンは入れ換えられる? EとNはどう違うのか 細胞の選り分け 離れられないと、どうなるか 遺伝子を壊してみると 脳ができるまで 土台をなし、足場となって シナプスにもカドヘリン 脳でも類は友を呼ぶ? 低温検知としっぽ上げ コラム◎体づくりは折り紙細工 8 広い世界を見てみたら──カドヘリンの普遍性と多様性 無脊椎動物でもカドヘリンは重要 外はバラバラ、中はそっくり カドヘリン接着装置の起源は? スーパーカドヘリンの世界 皮膚を支える 聴覚や視覚を支える 9 カドヘリンと病気 組織がつくれない 女児だけにおこるてんかんの謎 「がん」の浸潤・転移とは? カドヘリンとがん転移──E─カドヘリンの謎 発現していても離れる? E─カドヘリンの二面性 細胞の集団移動 「自由」だと動けない! 間葉細胞に変化? カドヘリンはがんを抑える? カドヘリン病は治せるか おわりに 文献

本文紹介

細胞は、自発的に「あつまって」私たちの体をつくる。いったんバラバラにしても、また集まる。なぜ……!?

抜粋:細胞は、自発的に「あつまって」私たちの体をつくる。いったんバラバラにしても、また集まる。でも条件を変えると、集まらない。なぜ……!? 素朴な疑問にはじまって、著者はついに細胞間接着分子「カドヘリン」を突き止め、体づくりのさらなる深みへ。絶え間ない謎解きのプロセスを緻密に追い、発生の妙へと読者をいざなう。