書籍詳細

書籍のレビュー・概要

ニクソン・ショックを端緒に、狂乱物価、円安、貿易赤字の「三重苦」に見舞われた日本経済。時の為政者や大蔵省や日銀のエリートはなぜ大混乱を防げなかったのか。当局者たちが残した膨大なオーラルヒストリーや私信、メモ等をもとに、近代経済史に残る一大事件の舞台裏を精緻に検証する。我々は半世紀前の失敗から何を学べるのか。

ドキュメント 通貨失政

Takumi ブックス

ドキュメント 通貨失政

戦後最悪のインフレはなぜ起きたか

著者・関係者
西野 智彦 著
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2022/12/23
体裁
四六・上製 ・カバー ・310頁
ISBN
9784000239035
在庫状況
在庫あり

価格:2,750 円

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著者略歴

  • 西野智彦(にしの ともひこ) 1958年長崎県生まれ.慶應義塾大学卒業後,時事通信社を経て東京放送(TBS)入社.日本銀行,大蔵省,自民党などを担当したほか,「筑紫哲也NEWS23」「報道特集」「Nスタ」の制作プロデューサーを務めた.2020年よりTBSホールディングス常勤監査役. 〔著書〕 『検証経済失政――誰が,何を,なぜ間違えたか』(共著,岩波書店,1999年)(簡体字中国語版,2018年),『検証経済迷走――なぜ危機が続くのか』(岩波書店,2001年)(簡体字中国語版,2021年),『検証経済暗雲――なぜ先送りするのか』(岩波書店,2003年)(簡体字中国語版,2017年),『改革政権が壊れるとき』(共著,日経BP,2002年),『平成金融史』(中公新書,2019年),『ドキュメント日銀漂流――試練と苦悩の四半世紀』(岩波書店,2020年,第42回石橋湛山賞受賞)(韓国語版,近刊)など.

目次

  1. はじめに プロローグ 大臣のカミナリ 第1章 運命が変わった日 Ⅰ ニクソン・ショック、そのとき/何のことか分からなかった/ボルカーの発案、バーンズの抵抗/ハチの巣つつく大騒ぎ/隠密の切り上げ作戦/君子の果てなき討論/「鶴の一声」は出なかった Ⅱ 閉鎖できない切なる事情/外為取引、不測の停止/柏木特使の読み違い/「日本が良くなったと考えられないか」/フロート決断、日銀の抵抗/墨塗りされた大臣談話 第2章 スミソニアンへの難路 Ⅰ 急ごしらえの売出手形/日銀理事、国会に呼ばれる/「何故そのとおりに書かない」/特別声明は簡素に柔らかく/ダーティか、それともクリーンか/比類なきエリート Ⅱ コナリー台風と4つのオプション/宮殿から博物館へ/「おれは死にたくない」/まるでバナナのたたき売り/円高恐怖症と「郵政族」/食い逃げされた日銀 第3章 緩和、さらなる緩和 Ⅰ 脆弱なるスミソニアン合意/1ドル=360円のミステリー/為替レートの尺度はいずこ/再切り上げは絶対阻止/「これ以上の対策は不要」 Ⅱ 調整インフレは「禁じ手」か/かくも高き郵貯の壁/スミソニアン・レート揺らぐ/今太閤とアメリカの野望/進むのか、転舵するのか 第4章 失政と狂乱の果て Ⅰ 田中と佐々木の奇しき縁/立ちはだかる財政の論理/「上げるなら0・5%」/ボルカーの隠密来訪/テン・トゥ・テン・フォーミュラ Ⅱ 遅きに失した政策転換/2人のインフレファイター/思うに任せぬ引き締め効果/石油危機と蔵相の死/田中vs福田の大論争/人心不安と取り付け騒ぎ/物価は狂乱状態/佐々木退任、それぞれの総括 エピローグ ニクソン・ショック異聞 注 あとがき 主な参考文献

本文紹介

ニクソン・ショックを端緒に、狂乱物価、円安、貿易赤字の「三重苦」に喘いだ日本。大混乱は不可避だったのか。

抜粋:ニクソン・ショックを端緒に、狂乱物価、円安、貿易赤字の「三重苦」に見舞われた日本経済。時の為政者や大蔵省や日銀のエリートはなぜ大混乱を防げなかったのか。当局者たちが残した膨大なオーラルヒストリーや私信、メモ等をもとに、近代経済史に残る一大事件の舞台裏を精緻に検証する。我々は半世紀前の失敗から何を学べるのか。