書籍詳細

書籍のレビュー・概要

日中戦争、アジア太平洋戦争を引き起こし、日本を崩壊させた天皇制ファシズム。その被害者とされてきた民衆がファシズムを支えていたこと、そして戦争末期の悲惨な体験から戦後デモクラシーが生まれたことを民衆が残した記録から明らかにしてゆく。従来の戦争観に根本的転換をもたらした名著、待望の文庫化。【解説=加藤陽子】

草の根のファシズム

Takumi ブックス

草の根のファシズム

日本民衆の戦争体験

著者・関係者
吉見 義明 著
カテゴリ
現代文庫
刊行日
2022/08/10
体裁
A6・並製 ・カバー ・340頁
ISBN
9784006004521
在庫状況
在庫あり

価格:1,738 円

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著者略歴

  • 吉見義明(よしみ よしあき) 1946年生まれ。1970年東京大学文学部卒業、1973年東京大学大学院人文科学研究科修士課程中退。中央大学名誉教授。日本近現代史。主著に、『買春する帝国――日本軍「慰安婦」問題の基底』(岩波書店、2019年)、『焼跡からのデモクラシー――草の根の占領期体験(上・下)』(岩波現代全書、2014年)、『日本軍「慰安婦」制度とは何か』(岩波ブックレット、2010年)、『毒ガス戦と日本軍』(岩波書店、2004年)、『従軍慰安婦』(岩波新書、1995年)、『従軍慰安婦資料集』(編集・解説、大月書店、1992年)など。

目次

  1. 本書関連地図 第1章 デモクラシーからファシズムへ 第1節 戦争への不安と期待 第2節 民衆の戦争 第3節 中国の戦場で 1 上海戦・南京戦・徐州戦・武漢戦 2 華北の戦いと東北出身兵士たち 3 華南の戦場で 第2章 草の根のファシズム 第1節 ファシズムの根もと 1 民衆の不満 2 ファシズムの媒介者・受容者 3 占領地日本人の状況 4 アジア太平洋戦争下の出征・渡航 第2節 民衆の序列 1 沖縄県人 2 アイヌ 3 ウィルタとチャモロ人 4 朝鮮人 5 台湾人 第3章 アジアの戦争 第1節 インドネシアの幻影 1 運送業者から横須賀重砲部隊へ 2 在留邦人からスマトラ軍政支部へ 3 サイパン島渡航前に近衛騎兵連隊へ 第2節 ビルマの流星群 1 自由労働者からビルマ防衛軍兵備局へ 2 小間物商から歩兵第一一四連隊へ 3 日通運送店員から烈兵団通信隊へ 第3節 フィリピンの山野で 1 機帆船船員から戦車第二師団工兵隊へ 2 マニラ日本人会職員から主婦に 3 ホワイト・カラーから菅兵団砲兵大隊へ 第4節 再び中国戦線で 1 高等女学校教員から迫撃第四大隊へ 2 傘屋から北支派遣軍宣撫官へ 3 種畜場職員から歩兵第二三二連隊 第4章 戦場からのデモクラシー 第1節 ひび割れるファシズム 第2節 国家の崩壊を越えて 1 一九四五年八月一五日 2 確立する戦後精神と崩壊せざる意識 あとがき 岩波現代文庫版あとがき 解説 民衆の意識を研究史に刻む……加藤陽子 参照文献一覧

本文紹介

戦争を引き起こしたファシズムは民衆が支えていた――従来の戦争観を大きく転換させた名著、待望の文庫化。

抜粋:日中戦争、アジア太平洋戦争を引き起こし、日本を崩壊させた天皇制ファシズム。その被害者とされてきた民衆がファシズムを支えていたこと、そして戦争末期の悲惨な体験から戦後デモクラシーが生まれたことを民衆が残した記録から明らかにしてゆく。従来の戦争観に根本的転換をもたらした名著、待望の文庫化。【解説=加藤陽子】