書籍詳細

書籍のレビュー・概要

古代・中世を生きた人びとは、人の死をどのように受けとめ、死者をどのような想いで送ってきたのだろうか? 亡くなっても遠い彼岸に旅立たないで身近にいてほしい、夢でもいいから時には語りかけてほしい。多くの人びとは、そうした想いでいたのではないか? 死と死者を巡る日本人の「想い」を、和歌・物語などを手がかりに探る。

死者を巡る「想い」の歴史

Takumi ブックス

死者を巡る「想い」の歴史

著者・関係者
山本 幸司 著
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2022/09/14
体裁
四六・上製 ・カバー ・310頁
ISBN
9784000615587
在庫状況
在庫あり

価格:2,750 円

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著者略歴

  • 山本幸司 1946年生まれ.慶應義塾大学大学院経済史専攻修士課程修了.出版社勤務を経て,中央大学大学院国史学専攻博士課程単位取得.神奈川大学短期大学部・同大学院教授,静岡文化芸術大学教授を務めた.静岡文化芸術大学名誉教授.専門は日本中世法制史・思想史.著書に『天武の時代』(朝日新聞社,1995),『頼朝の精神史』(講談社,1998),『〈悪口〉という文化』(平凡社,2006),『頼朝の天下草創(日本の歴史 09)』(講談社学術文庫,2009),『穢と大祓(増補版)』(解放出版社,2009),『狡智の文化史』(岩波現代文庫,2022),共編著に『岩波講座 天皇と王権を考える』『網野善彦著作集』,編著に『網野善彦対談集』(以上,岩波書店)などがある.

目次

  1. はじめに 第一章 死者を送る、死者を悼む 一 家族・親族との死別 1 妻・夫との別れ 2 親を送る 3 子に先立たれ 4 兄弟を送る 二 家族・親族以外の別れ 1 友人・知人を送る 2 名も知らぬ人を送る 第二章 遺された側の想い 一 慰め合う人々 1 慰めの歌を贈る 2 弔問の頃合い 二 遺された身の孤独 1 連れ合いに先立たれ 2 友に後れる 3 遠方で接する死 4 重なる不幸 三 厳しい現実 1 切れる絆 2 処世の姿 3 流れへの反発 4 悲喜交々 5 供養の負担 四 死後の供養 1 服喪と喪明け 2 年忌 3 墓参り 【コラム】記紀万葉の他界観1 政治神話と天上他界 第三章 死者の世界へ 一 死に行く者の思い 1 『万葉集』の例 2 八代集以降 3 死者の詠んだ歌 二 死への諦念 1 夢と現 2 無常の世 三 死後の道程 1 死者の行く道 2 三途の川 3 死出の山 【コラム】記紀万葉の他界観2 黄泉国と山 第四章 なお残る死者への想い 一 蘇る思い出 1 幼い子 2 形見の品 3 主なき家 4 花に触れて 5 鳥の声・虫の音 二 夢に託す想い 1 夢の中での再会 2 夢の悲しさ 三 死者は身近に 1 再会を念じて 2 死者の還る日 【コラム】記紀万葉の他界観3 鳥と天翔る 第五章 死者とその霊魂 一 死者の霊魂と肉体 1 あこがれ出る魂 2 死者の霊魂 二 説話や物語に見る死者の霊魂 三 死者の霊魂に対する二つの見方 四 浄土や極楽を信じるか 五 「あの世」とは 補章 能楽――負の他界の死者 一 穏やかな死者の霊 二 死者の前生における社会的属性 三 死者の成仏を妨げる要因 1 合戦という修羅道 2 殺生の業 3 男女の妄執 4 親子の恩愛 5 晴らしがたい怨念 6 やり残したことへの執着 四 導師としてのワキ 五 救済劇としての能楽 文献一覧 あとがき 引用史料略年表

本文紹介

古代・中世の日本人は、死者をどのような想いで送ったのか? 死者を巡る想いを、和歌・物語などに探る。

抜粋:古代・中世を生きた人びとは、人の死をどのように受けとめ、死者をどのような想いで送ってきたのだろうか? 亡くなっても遠い彼岸に旅立たないで身近にいてほしい、夢でもいいから時には語りかけてほしい。多くの人びとは、そうした想いでいたのではないか? 死と死者を巡る日本人の「想い」を、和歌・物語などを手がかりに探る。