書籍詳細

書籍のレビュー・概要

「かける数とかけられる数、どっちがどっち?」「マイナスのマイナスは…とってもマイナス?」──混乱するのは子どもだけとは限らない。ことばのしくみに原因があることも。『ちいさい言語学者の冒険』で子どもの言語習得の旅を案内した言語学者が、小学生の宿題やテストの間違いを通して、意外に深いことばと算数の関係にせまる。

ことばと算数 その間違いにはワケがある

Takumi ブックス

ことばと算数 その間違いにはワケがある

著者・関係者
広瀬 友紀 著
カテゴリ
自然科学書
刊行日
2022/07/14
体裁
B6・並製 ・132頁
ISBN
9784000297127
在庫状況
在庫あり

価格:1,430 円

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著者略歴

  • 広瀬友紀(ひろせ ゆき) 大阪府出身。ニューヨーク市立大学にて言語学博士号(Ph. D. in Linguistics)を取得。電気通信大学を経て現在、東京大学総合文化研究科言語情報科学専攻教授。専門分野は心理言語学・特にヒトの言語処理。近年は言語発達過程の子供が獲得途中の知識をどのように運用するのか、という問題にも強い関心を寄せる。著書に『ちいさい言語学者の冒険』(岩波書店)、『子どもに学ぶ言葉の認知科学』(筑摩書房)などがある。本文に登場する息子は現在中学生に。数と、言葉と、どうか仲良くやってほしい…。

目次

  1. まえがき 第1章 カッコつけるのやめたら カッコつけてくれ/迷子になったサッカー選手?/迷子はどっちか、私たちはどうやって決めているのか/数式と言語の似ているところ/数式と言語の階層構造は頭のなかで共通している?/かけ算より引き算を先にやる人たち?/計算順序は絶対か/分配法則と、嵐・結婚/言葉と算数の微妙な関係 第2章 どっちから見る? そのくまどのくま?/記号としてのくま、実体としてのくま/正しい答えで悪いか/はくちょうは、とんで行くのか来るのか/「正しい答え」のダイクシス/で、くまはどのくま? 第3章 正三角形は二等辺三角形に 入るんですか問題正三角形は二等辺三角形にあらず/聞いたこともないのに共有しているルール/someと言ったらallではない/推論する子供たち/正三角形も二等辺三角形だってどうして最初から教えないの?/ニャンコだったらワンワンじゃないの 第4章 1+1 って言ってみて! 声に出して読む数式──かけるぞ! 4と2/カッコつけなくていいんだよ/日本語で読める数式/2つの目的語に交換法則は成り立つか/カッコ不要の代償/始まりがわからないのか終わりがわからないのか/分数の読み方 第5章 かける数とかけられる数は同じだった? 算数でもなく、日本語理解力でもなく、日本語自体の問題/かけ算の順序問題はおいといて/かける数であり、かけられる数でもある……そんなのアリ?/片方を尋ねる疑問文を作ってみるとあら大変/かけるシロップ、かけられるシロップ/略しても、好きな人/回避する工夫?/むしろ言葉に鋭い子ほどドツボにはまる? 第6章 マイナスを引くと……とってもマイナス? マイナスの数を引いたら足し算になるっておかしいじゃん!/二重否定──肯定を強調? 否定を強調?/マイナスのマイナスはもっとマイナス、が自然だった?/再帰性──反対の反対なのだ/人間の証明としての再帰性と、その獲得 第7章 ジブンデ。ミツケル。 その間違いに理由はあるのか/少ない例からいかに学ぶか/過剰に一般化──ネコも車もワンワンみたいな/過剰に特殊化──ワンワンは隣のポチ限定/そして旅はつづく あとがき 子供の算数間違いについてもっと知りたい方へ 参考文献 カバー・本文挿絵=いずもり・よう

本文紹介

言語学者である著者が、小学生の算数の間違いをもとに、意外に深いことばと算数の関係にせまる。

抜粋:「かける数とかけられる数、どっちがどっち?」「マイナスのマイナスは…とってもマイナス?」──混乱するのは子どもだけとは限らない。ことばのしくみに原因があることも。『ちいさい言語学者の冒険』で子どもの言語習得の旅を案内した言語学者が、小学生の宿題やテストの間違いを通して、意外に深いことばと算数の関係にせまる。