書籍詳細

書籍のレビュー・概要

二〇二〇年一〇月一日、時の首相・菅義偉は、日本学術会議から新会員として推薦を受けた一〇五名のうち六名の任命を拒否した。この民主主義や法から学問のあり方にまで禍根を残した事件から一年半。しかし、いまだ問題は終わっていない。日本社会の矛盾に直面した当事者六名が、その背景と本質を問う。

学問と政治 学術会議任命拒否問題とは何か

Takumi ブックス

学問と政治 学術会議任命拒否問題とは何か

著者・関係者
芦名 定道 著・宇野 重規 著・岡田 正則 著・小沢 隆一 著・加藤 陽子 著・松宮 孝明 著
カテゴリ
文庫
刊行日
2022/04/20
体裁
新書・214頁
ISBN
9784004319252
在庫状況
在庫あり

価格:924 円

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著者略歴

  • 芦名定道(あしな さだみち) 1956年生まれ.京都大学名誉教授,関西学院大学教授.キリスト教思想.『近代日本とキリスト教思想の可能性――二つの地平が交わるところにて』(三恵社),『現代神学の冒険――新しい海図を求めて』(新教出版社)など 宇野重規(うの しげき) 1967年生まれ.東京大学社会科学研究所教授.政治思想史,政治哲学.『〈私〉時代のデモクラシー』(岩波新書),『自分で始めた人たち――社会を変える新しい民主主義』(大和書房)など 岡田正則(おかだ まさのり) 1957年生まれ.早稲田大学法学学術院教授.行政法.『国の不法行為責任と公権力の概念史――国家賠償制度史研究』(弘文堂),『判例から考える行政救済法第2版』(共編著,日本評論社)など 小沢隆一(おざわ りゅういち) 1959年生まれ.東京慈恵会医科大学教授.憲法学.『予算議決権の研究――フランス第三共和制における議会と財政』(弘文堂),『はじめて学ぶ日本国憲法』(大月書店)など 加藤陽子(かとう ようこ) 1960年生まれ.東京大学大学院人文社会系研究科教授.日本近代史.『満州事変から日中戦争へ――シリーズ日本近現代史⑤』(岩波新書),『この国のかたちを見つめ直す』(毎日新聞出版)など 松宮孝明(まつみや たかあき) 1958年生まれ.立命館大学大学院法務研究科教授.刑事法学.『刑法総論講義第5版補訂版』(成文堂),『先端刑法各論――現代刑法の理論と実務』(日本評論社)など

目次

  1. はじめに (岩波新書編集部) 1 学術会議会員任命拒否問題の歴史的な意味……岡田正則 1 日本学術会議の設置と任命拒否に至る経緯 2 任命拒否の違憲性と違法性 3 首相による任命拒否理由の説明 4 問題の背景 5 問題の深層 6 情報公開と自己情報開示の請求 7 展望 2 現代日本と軍事研究――日本学術会議で何が議論されたのか……加藤陽子 1 はじめに 2 天皇機関説事件の争点 3 決裁文書と止めた政治主体 4 二〇一七年声明と戦争・軍事を目的とする研究に反対する過去二回の声明 5 安全保障と学術に関する検討委員会での討議 6 学術会議は何を代表するのか 7 「自衛」概念を定義することの困難性と議論の帰結 8 学術会議の在り方をめぐって 9 科学・技術を育む政治文化を目指して 3 反憲法政治の転換を……小沢隆一 4 日本学術会議会員任命拒否事件の現段階……松宮孝明 5 ポスト真実の政治状況と人文知……芦名定道 1 はじめに 2 「ポスト真実」を掘り下げる 3 知恵思想から人文知へ 4 再度、日本学術会議問題へ 5 むすび――大学、ジャーナリズム、そして人文知 6 政治と学問、そして民主主義をめぐる対話……宇野重規 1 「反政府的」であるとは、どういうことか 2 「学問の起死回生」に向けて 関連年表 巻末資料

本文紹介

日本学術会議会員任命拒否には、日本社会の矛盾が象徴されている。当事者六名が、その背景と本質を問う。

抜粋:二〇二〇年一〇月一日、時の首相・菅義偉は、日本学術会議から新会員として推薦を受けた一〇五名のうち六名の任命を拒否した。この民主主義や法から学問のあり方にまで禍根を残した事件から一年半。しかし、いまだ問題は終わっていない。日本社会の矛盾に直面した当事者六名が、その背景と本質を問う。