カテゴリー

書籍詳細

書籍のレビュー・概要

ブレヒトと作った《三文オペラ》の作曲家として有名なヴァイル。若くしてヨーロッパで成功を収めたが、ナチスに追われアメリカに亡命。戦後、ミュージカル界での成功を「大衆迎合主義」への転向とアドルノに批判され、その豊かな世界は忘れられる。没後70年を経て再評価が進む「二つのヴァイル」の実像を詳細に描き出す。

クルト・ヴァイルの世界

Takumi ブックス

クルト・ヴァイルの世界

実験的オペラからミュージカルへ

著者・関係者
大田 美佐子 著
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2022/03/09
体裁
四六・上製 ・カバー ・494頁
ISBN
9784000226455
在庫状況
在庫あり

価格:4,840 円

カートを見る

著者略歴

  • 大田美佐子(おおた みさこ) 東京藝術大学音楽学部楽理科卒業。学習院大学大学院人文科学研究科ドイツ文学専攻博士前期課程修了。ウィーン大学大学院人文科学科博士課程修了。ハーバード大学音楽学部客員研究員など。現在、神戸大学大学院人間発達環境学研究科准教授。専門は音楽文化史・音楽美学。著書に、『世界音楽の本』(共著、岩波書店、2007年)、「ブレヒトと日本の作曲家たち──林光と萩京子のブレヒト・ソング」(『ブレヒト詩とソング』市川明編所収、花伝社、2008年)、「音楽のモダニズムとその展開──日本の作曲家たちによる開かれたブレヒトの音楽劇」(『ブレヒト音楽と舞台』市川明編所収、花伝社、2009年)、“US Concert Music and Cultural Reorientation during the Occupation of Japan”(Carol J. Oja との共著、Sounding Together 所収、University of Michigan Press、 2021)。訳書に、『ウィーンっ子によるウィーン音楽案内』(フランツ・エンドラー著、音楽之友社、2003年)など。

目次

  1. 序 章 《三文オペラ》と「二人のヴァイル」 第一部 第一章 デッサウから世界へ 第一節 史跡が語るデッサウの栄華 第二節 クルトヴァイル誕生 第三節 歌を紡ぐ 第二章 踊るベルリン 第一節 戦間期のベルリン 第二節 学びと出会いのベルリン 第三節 ブゾーニに学ぶ 第四節 批評家としてのヴァイル 第五節 踊るオペラと歌うバレエ 第三章 《三文オペラ》の熱狂とオペラの実験 第一節 一九二八年《三文オペラ》の熱狂 第二節 ブレヒトとの出会い 第三節 ソング劇《マハゴニー》 第四節 《三文オペラ》の誕生 第四章 ヴァイルとブレヒトのアメリカ 第一節 《三文オペラ》以後の針路 第二節 《ハッピーエンド》 第三節 《マハゴニー市の興亡》 第五章 闘うヴァイル 第一節 新しいメディア 第二節 《リンドバーグの飛行》 第三節 学校オペラ 第四節 オペラが警鐘を鳴らすとき 第二部 第六章 亡命の哀歌 第一節 パリコネクション 第二節 歌う交響曲と歌うバレエ 第三節 パリでの苦闘 第四節 亡命とオペレッタ 第七章 アメリカで見た景色 第一節 アメリカの《三文オペラ》 第二節 アメリカ音楽界 第三節 反戦ミュージカル 第八章 ダビデの星と星条旗 第一節 約束の道 第二節 永遠の道 第三節 時事ページェントの世界 第四節 ミュージカルで学ぶアメリカの歴史 第五節 政治と音楽 第九章 ドラマとしてのミュージカル 第一節 ヒットミュージカルの法則 第二節 ミュージカルとブレヒト 第三節 ミュージカルコメディ《ワンタッチオブヴィーナス》 第四節 戦争末期の作品 第十章 社会派音楽劇の軌跡 第一節 ヴァイルが伝えたかったアメリカ 第二節 ブロードウェイオペラ 第三節 ヴォードヴィルへの戦略的回帰 第四節 《はるけき谷間に》 第五節 秘めていたテーマ 終 章 文化的記憶としての《三文オペラ》 注 あとがき――謝辞 クルトヴァイル年譜 索引

本文紹介

没後70年を経て、《三文オペラ》以外の作品の再評価も進むヴァイルの実像を描く。

抜粋:ブレヒトと作った《三文オペラ》の作曲家として有名なヴァイル。若くしてヨーロッパで成功を収めたが、ナチスに追われアメリカに亡命。戦後、ミュージカル界での成功を「大衆迎合主義」への転向とアドルノに批判され、その豊かな世界は忘れられる。没後70年を経て再評価が進む「二つのヴァイル」の実像を詳細に描き出す。