書籍詳細

書籍のレビュー・概要

産業社会・消費社会の感性を表象するスペクタクルと、そこから剥離するノスタルジアの物語――。モダニズムの時代に誕生し、百年の歴史を誇る宝塚歌劇団は、性差を越え、性愛の枠組みを揺るがすスペクタクルの毒と、日常のなかには求めても得られない希望や愛や信頼の物語とのセットとして、独自の進化を遂げた。その魅力を掘り下げ、宝塚の新世紀を展望する。

宝塚

Takumi ブックス

宝塚

変容を続ける「日本モダニズム」

著者・関係者
川崎 賢子 著
カテゴリ
現代文庫
刊行日
2022/02/15
体裁
A6・並製 ・カバー ・510頁
ISBN
9784006004422
在庫状況
在庫あり

価格:2,002 円

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著者略歴

  • 川崎賢子(Kenko Kawasaki) 1956年生まれ。東京女子大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。文芸評論家、立教大学特任教授。『少女日和』(青弓社、1990年)、『蘭の季節』(深夜叢書社、1993年)、『彼等の昭和――長谷川海太郎・潾二郎・濬・四郎』(サントリー学芸賞受賞、白水社、1994年)、『読む女書く女――女系読書案内』(白水社、2003年)、『宝塚というユートピア』(岩波新書、2005年)、『久生十蘭短篇選』(編集、岩波文庫、2009年)、『尾崎翠 砂丘の彼方へ』(岩波書店、2010年)、『もう一人の彼女――李香蘭/山口淑子/シャーリー・ヤマグチ』(同、2019年)、『占領期雑誌資料大系文学編』(共編著、同、2009–10年)など著書多数。

目次

  1. 岩波現代文庫版まえがき――百周年後の宝塚への関心 プロローグ 〈宝塚〉で読む近代 第一章 宝塚歌劇誕生――博覧会の時代 1 良家の子女が舞台に立った日 2 児童博覧会から宝塚歌劇へ――博覧会のまなざしと少年少女 第二章 「清く、正しく、美しく」の成立 1 〈欲望〉のネットワーク――鉄道から電力事業まで 2 速度の体験、透明な境界、電気の魔力――感性の再編 第三章 モダニズムとノスタルジア 1 エロ・グロ・ナンセンス――レヴューの時代 2 レヴューの多様化 3 ノスタルジアという神話 4 一九三〇年代の宝塚――宝塚におけるドイツ学派 第四章 女を演じる女・男を演じる女――舞台表現とジェンダー 1 男役が生まれるまで 2 性の境界を越える男役 第五章 変貌する物語――宝塚の戦争と平和 1 戦中・戦後の連続と断絶 2 戦後宝塚の新しい波 3 女たちの物語――『エリザベート』以後 4 二十世紀宝塚論のエピローグ――宝塚というメディアの魅力 第六章 宝塚の新世紀のために 1 『宝塚の二一世紀』 2 成長しつづける歌劇 コロナ禍の宝塚歌劇日記――岩波現代文庫版エピローグ 註 関連略年表 あとがき 岩波現代文庫版あとがき 人名索引

本文紹介

百年の歴史を誇り、観客を魅了し続ける宝塚歌劇団。その魅力の秘密を掘り下げ、宝塚の新世紀を展望する。

抜粋:産業社会・消費社会の感性を表象するスペクタクルと、そこから剥離するノスタルジアの物語――。モダニズムの時代に誕生し、百年の歴史を誇る宝塚歌劇団は、性差を越え、性愛の枠組みを揺るがすスペクタクルの毒と、日常のなかには求めても得られない希望や愛や信頼の物語とのセットとして、独自の進化を遂げた。その魅力を掘り下げ、宝塚の新世紀を展望する。