書籍詳細

書籍のレビュー・概要

「ままへ いきてるといいね おげんきですか」。東日本大震災を生き延びた少女は、母親への手紙にそう記した――。未曽有の災害がもたらした別れの哀切と生の尊さが滲む「昆愛海ちゃんのママ」を掉尾に、〝晩年四十五年〟を生きたサリンジャー、〝デイ・ドリーム・ビリーバー〟忌野清志郎、〝旅先の人〟佐野洋子ら二十八人を収録。

人間晩年図巻 2008-11年3月11日

Takumi ブックス

人間晩年図巻 2008-11年3月11日

著者・関係者
関川 夏央 著
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2021/12/24
体裁
四六・上製 ・カバー ・256頁
ISBN
9784000615075
在庫状況
在庫あり

価格:2,090 円

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著者略歴

  • 関川夏央(せきかわ なつお) 作家。1949年、新潟県生まれ。上智大学外国語学部中退。 『海峡を越えたホームラン』(双葉社、1984年)で第7回講談社ノンフィクション賞、『「坊っちゃん」の時代』(谷口ジローと共作、双葉社、1987─97年)で第2回手塚治虫文化賞、2001年には、その「人間と時代を捉えた幅広い創作活動」により第4回司馬遼太郎賞、『昭和が明るかった頃』(文藝春秋、2002年)で第19回講談社エッセイ賞を受賞。近著に『子規、最後の八年』(講談社、2011年、講談社文庫、2015年)、『日本人は何を捨ててきたのか 思想家・鶴見俊輔の肉声』(鶴見俊輔との対談、筑摩書房、2011年、ちくま学芸文庫、2015年)、『東と西横光利一の旅愁』(講談社、2012年)、『文学は、たとえばこう読む─「解説」する文学Ⅱ』(岩波書店、2014年)、『人間晩年図巻 1990─94年』『人間晩年図巻 1995─99年』(いずれも岩波書店、2016年)、『人間晩年図巻 2000─03年』『人間晩年図巻 2004─07年』(岩波書店、2021年)など。

目次

  1. 2008年に死んだ人々 高杉一郎(老衰・99歳)………「征きて還りし兵」の五十九年 草森紳一(心不全?・70歳)………本に憑かれた魂 川内康範(慢性気管支肺炎・88歳)………「生涯助ッ人」 広井てつお(上顎歯肉悪性腫瘍・57歳)………恐るべき速度で進行した 中村 進(チベットで登山中、雪崩に巻き込まれ死亡・62歳)………チョモランマ(エベレスト)と日本人登山家の物語 峰岸 徹(肺がんの骨転移・65歳)………最晩年の役は「遺体」 筑紫哲也(肺がんの全身転移・73歳)………「タバコが直接の原因ではない」 飯島 愛(肺炎・36歳)………バブルの娘 安田 南(死因不明・64歳〜65歳?)………「プカプカ」の彼女 2009年に死んだ人々 遠藤幸雄(食道がん・72歳)………昔の空は青かった 忌野清志郎(喉頭がん原発のがん性リンパ管症・58歳)………性的なのに清潔 藤沢秀行(急性胆管炎から敗血症・83歳)………「野垂れ死に」するというけれど 盧武鉉(投身自殺・62歳)………不幸な連環 三沢光晴(試合中の事故死・46歳)………過重労働による社長の死 大原麗子(脳内出血・62歳)………女性・男性・女優 山城新伍(糖尿病、誤嚥性肺炎・70歳)………よくもここまで 2010年に死んだ人々 浅川マキ(入浴中に心不全・67歳)………「夜が明けたら、いちばん早い汽車に乗るから」 J・D・ サリンジャー(老衰?・91歳)………引きこもり五十六年、晩年四十五年 北林谷栄(肺炎・98歳)………生涯、反骨の「おばあさん」 梅棹忠夫(老衰・90歳)………「大工」と「極地探検家」にはなりそこねた人 つかこうへい(肺がん・62歳)………「祖国」? 石井好子(肝不全・87歳)………「おフランス」ではなかったシャンソン歌手 梨元 勝(肺がん・65歳)………「恐縮」する人生 池部 良(敗血症・92歳)………「ご一緒、願います」 佐野洋子(乳がんの骨転移・72歳)………「旅先」の人 2011年1月─3月11日に死んだ人々 与那嶺要(前立腺がん・85歳)………「お嬢さん野球」を震撼させたニセイ選手 坂上二郎(脳梗塞・76歳)………「不条理コント」を受けきった男 「昆(こん)愛海(まなみ)ちゃんのママ」昆由香(津波被害・32歳)………「いきてるといいね」 あとがき 装丁=奥定泰之

本文紹介

〈3.11〉を経て、コロナ禍の今、あの人の晩年に何を想う。サリンジャー、忌野清志郎、飯島愛、佐野洋子ら二十八人を収録。

抜粋:「ままへ いきてるといいね おげんきですか」。東日本大震災を生き延びた少女は、母親への手紙にそう記した――。未曽有の災害がもたらした別れの哀切と生の尊さが滲む「昆愛海ちゃんのママ」を掉尾に、〝晩年四十五年〟を生きたサリンジャー、〝デイ・ドリーム・ビリーバー〟忌野清志郎、〝旅先の人〟佐野洋子ら二十八人を収録。