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書籍のレビュー・概要

数量データを用いない「質的研究」の比重が(とくに日本において)大きい社会学においても近年「量的研究」が浸透してきたが、両者の間は基本的に分断している。「サイエンスと言えるのか」との問いも投げかけられる社会学には何ができるのか? 古典的研究から最先端の成果までを縦横に紹介しながら、その存在理由を鮮やかに描き出す。

社会学

Takumi ブックス

社会学

「非サイエンス」的な知の居場所

著者・関係者
筒井 淳也 著
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2021/11/16
体裁
B6・並製 ・カバー ・180頁
ISBN
9784000269971
在庫状況
在庫あり

価格:1,980 円

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著者略歴

  • 筒井淳也(つつい じゅんや) 1970年生。1999年、一橋大学大学院社会学研究科博士課程満期退学。博士(社会学)。計量社会学、家族社会学。現在、立命館大学産業社会学部教授。著書に、『仕事と家族――日本はなぜ働きづらく、産みにくいのか』(中公新書)、『結婚と家族のこれから――共働き社会の限界』(光文社新書)、『社会学入門――社会とのかかわり方』(共著、有斐閣ストゥディア)、『社会を知るためには』(ちくまプリマー新書)など。

目次

  1. はじめに 第1章 社会学における理論――演繹的ではない理論の効能 1 演繹体系としての理論 2 推論における偶有性の排除 3 社会理論と学説 4 学説と「緩い」説明体系 5 経験に開かれた理論 6 演繹モデルと経験的検証のあいだにある理論 7 理論と実証が明確に分かれない論考 8 線引き問題 9 距離化戦略と反照戦略 第2章 因果推論と要約――記述のための計量モデル 1 数量データの構造 2 関係モデルの優位性 3 自然実験の台頭 4 自然実験における記述 5 因果推論と切断 6 要約のためのモデル 7 集団内の多様性と社会変化 8 データの解像度 9 3つの計量モデルの比較 10 予測モデルと要約モデルの連携 第3章 「質と量」の問題 1 質的研究と量的研究の分断 2 量的なものの質的決定 3 解像度と比較のジレンマ 4 比較と因果効果分析 5 粗いコードと距離化戦略 第4章 知識の妥当性・実用性 1 距離化戦略と反照戦略(再び) 2 意味と反照性 3 知識のタイプと知識の再帰的流通 4 学問の世界に反照戦略を確保する 5 実用性の位置づけ 6 反照戦略における実用性 終 章 1 「科学」への両義的な思い 2 科学との距離をめぐる戦略 3 独自性と共通性をめぐるジレンマ 参考文献 あとがき

本文紹介

標準的な科学の方法とは距離を置く社会学のアプローチについて、古典的研究や最先端の成果を例に縦横に紹介。

抜粋:数量データを用いない「質的研究」の比重が(とくに日本において)大きい社会学においても近年「量的研究」が浸透してきたが、両者の間は基本的に分断している。「サイエンスと言えるのか」との問いも投げかけられる社会学には何ができるのか? 古典的研究から最先端の成果までを縦横に紹介しながら、その存在理由を鮮やかに描き出す。