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書籍のレビュー・概要

仕事のあと、ベンチで眠る生活をおくる人。夫に先立たれ、年金だけではやりくりできない人。私たちの「セーフティネット」は、本当に機能しているのだろうか? 生活保護をめぐる俗論、誤解を退け、先のみえない時代の「最低生活保障」のありかたを大胆に構想する。困ったときには、誰もが「使える」「頼れる」制度に――。

生活保護解体論

Takumi ブックス

生活保護解体論

セーフティネットを編みなおす

著者・関係者
岩田 正美 著
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2021/11/05
体裁
四六・並製 ・カバー ・320頁
ISBN
9784000614955
在庫状況
在庫あり

価格:2,420 円

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著者略歴

  • 岩田正美(いわた まさみ) 1947年生まれ。日本女子大学名誉教授。中央大学大学院経済学研究科修了。日本女子大学博士(社会福祉学)。東京都立大学人文学部助教授、教授を経て、1998年日本女子大学人間社会学部教授、2015年定年退職。 主な著書に『戦後社会福祉の展開と大都市最底辺』(ミネルヴァ書房、1995年。福武直賞、社会政策学会学術賞受賞)、『現代の貧困──ワーキングプア/ホームレス/生活保護』(ちくま新書、2007年)、『社会的排除──参加の欠如・不確かな帰属』(有斐閣、2008年)、『社会福祉のトポス──社会福祉の新たな解釈を求めて』(有斐閣、2016年)、『貧困の戦後史──貧困の「かたち」はどう変わったのか』(筑摩書房、2017年)などがある。2001年から2011年まで厚生労働省社会保障審議会委員。2011年より同審議会生活保護基準部会臨時委員等歴任。

目次

  1. 序章 解体でみえる、最低生活保障の新たなかたち 1 パンデミックと「最後のセーフティネット」 2 誤解とマイナスイメージ 3 「必要な人」にどのくらい利用されているか 4 もう生活保護は解体して、出直したほうがいい 5 これまでの改革案──再構築の道筋は 第I章 生活保護という不思議な世界 1 生活保護とはどういうものか? 2 古い「貧困理解」と、生活保障としての不徹底 3 運営の二重原則 4 具体例で考えてみると 5 いくつかの謎──生活扶助の「加算」と住宅扶助基準 6 何が社会扶助の保障機能を弱めているか 第II章 国民皆保険・皆年金体制のなかの「低所得者対策」──もうひとつの「社会扶助」 1 社会保険と社会扶助 2 国民皆保険と「低所得者対策」 3 国民皆年金の保険料免除・軽減制度と福祉年金 4 「皆保険・皆年金」以外の低所得者対策 5 低所得基準と生活保護基準 第III章 解体・編みなおしの戦略と指針──「原理問題」を整理する 1 基礎的生活ニーズに着目して八つの扶助をグループ化する 2 原理問題(1) 保険と扶助の区別をどう考えるか 3 原理問題(2) 普遍と選別の多様性と「選別的普遍主義」 4 時代の変化に対応した制度に──その他の課題 第IV章 提案 どう解体し、どう溶け込ませるか 1 医療・介護サービスニーズの「標準」保障 2 住宅手当の新設 3 教育扶助の解体と子ども養育費の保障 4 高齢期・障害のあるときの生活扶助はどうするか 5 失業時の生活保障と就労支援──求職者支援制度の全面改定 6 多様な方法での最低生活保障を 終章 生活の「最低限」をどう決める 1 生活の「最低限」の意味と保障水準 2 唯一正しい最低生活費算定の方法があるわけではない 3 「資産ベース」の福祉へ──転換は可能か? 4 ベーシック・インカムのほうが早い? 参考文献 あとがき

本文紹介

根強いバッシングにさらされてきた生活保護。誤解・俗論を退け、困ったときには誰もが使える制度への改革を説く。

抜粋:仕事のあと、ベンチで眠る生活をおくる人。夫に先立たれ、年金だけではやりくりできない人。私たちの「セーフティネット」は、本当に機能しているのだろうか? 生活保護をめぐる俗論、誤解を退け、先のみえない時代の「最低生活保障」のありかたを大胆に構想する。困ったときには、誰もが「使える」「頼れる」制度に――。