書籍詳細

書籍のレビュー・概要

一般相対性理論と量子論を統合する量子重力理論を目指し、宇宙の根源の解明に迫る〈超弦理論〉。一次元の広がりをもつ「弦」の描像は、現代物理学・素粒子論からいかに生まれたのか? 閉じた弦と重力の関係を明らかにした著者が理論の誕生、困難、復活と発展の歴史を、自らの経験やエピソードを交えて描き出す。 ◇正誤表 ☞ PDFファイル[86KB] ■推薦のことば 感動を覚えた.弦理論(超ひも理論)が重力を自動的に記述することを世界で初めて発見した米谷さんの功績により,その理論は宇宙の全てを支配する統一理論の候補となり世界中の研究者を魅了している.なぜ米谷さんにその大発見が可能だったのか.本書は米谷さんの思考体系を微細に入って辿らせてくれ,その深い思考が大発見につながる様子を追体験させてくれる.量子重力理論の研究を目指すすべての人にバイブルとして薦めたい. ――橋本幸士

究極理論への道

Takumi ブックス

究極理論への道

力・時空・物質の起源を求めて

著者・関係者
米谷 民明 著
カテゴリ
自然科学書
刊行日
2021/10/14
体裁
A5・上製 ・カバー ・302頁
ISBN
9784000052511
在庫状況
在庫あり

価格:4,510 円

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著者略歴

  • 米谷民明(よねや たみあき) 1947年生まれ。北海道大学大学院理学研究科博士課程修了。東京大学大学院総合文化研究科教授、放送大学教養学部教授を経て、現在(2021年)、東京大学名誉教授、放送大学客員教授、日本物理学会理事(PTEP編集委員長)。専門は素粒子論、超弦理論。『初歩の相対論から入る電磁気学』(朝倉書店)、『相対性理論講義――入門から弦の相対論的古典力学まで』(サイエンス社)など著書多数。

目次

  1. はじめに 1 門出:素粒子論の道 1. 1 ニュートンの言葉:「未知なる真理の大海」 1. 2 特殊相対性理論の時間空間とエネルギー運動量 1. 3 静止エネルギーが何故あるのか 1. 4 量子論:光の量子仮説=波でもあり粒子でもある 1. 5 電子も粒子であり波でもある 1. 6 物理量を無限に大きい碁盤を使って表す 1. 7 ハイゼンベルクとアインシュタイン 1. 8 量子論のまとめ 1. 9 素粒子論とゲージ場:額縁に絵をどう描くか 1. 10 重力と素粒子論:ミクロとマクロの究極的な結びつき 1. 11 ディラック方程式:クォークや電子はどう記述するのか 1. 12 電荷の保存:時空間反転:反粒子 1. 13 ボース粒子とフェルミ粒子 1. 14 ゲージ原理とはどんなものか:ワイルのアイデア 1. 15 量子力学によるゲージ原理の復活 1. 16 質量生成機構:ヒッグス機構vs.カラーの閉じ込め 1. 17 一般相対性理論で電磁ポテンシャルに相当するのは何か 2 弦理論への道 2. 1 紫外破綻の困難と繰り込み理論 2. 2 一般相対性理論と繰り込み不可能性 2. 3 量子的紫外問題と対称性 2. 4 「大理石と木」:アインシュタインの挫折 2. 5 超重力理論:超対称性は紫外発散の解消に十分ではない 2. 6 改めて対称性とは何か 2. 7 広がった素粒子像の困難さと先駆者たち 2. 8 1953 年理論物理学国際会議:湯川,パイス,坂田,ファインマン 2. 9 弦理論の祖父:ディラックの予感 2. 10 ハイゼンベルクとS行列理論の発展 2. 11 レッジェ極理論 2. 12 弦理論の源流:チャンネル双対性とハドロンデモクラシー 2. 13 ヴェネツィアノ公式の発見 2. 14 弦へ:南部,サスキンド,ニールセン 2. 15 弦の世界膜を支配する対称性原理は何か 2. 16 共形対称性:弦の世界を見るための顕微鏡 2. 17 共形対称性から何が帰結するか 2. 18 世界膜の超対称化:R弦とNS弦 2. 19 残る問題:タキオンと臨界次元 2. 20 補足:臨界次元の起源は何か 2. 21 予感:双対弦理論にはさらに深い何かが隠れている 3 統一量子重力理論への道 3. 1 双対弦理論との出会い 3. 2 私の研究の出発点 3. 3 30 年後の初対面,そして2人の数学者の期せずした〈共鳴〉 3. 4 新たな問題意識:弦理論と場の理論の関係,問題(H) 3. 5 予感I,問題(A):ゲージ理論の拡張としての開いた弦 3. 6 予感II:問題(B)と1つの挫折 3. 7 予感III:弦から重力だってー! 3. 8 恐れ:1つの二律背反,新たな双対性なのか 3. 9 続くいくつかの仕事,そして反響(国内) 3. 10 海の向こうから 3. 11 シャークシュワルツ 3. 12 時空超対称性とタキオン問題の解決 3. 13 間暇:非摂動的QCDとカラー電気力線の弦 3. 14 問題(H)と電磁双対性 3. 15 閉じ込め証明の悪夢,そしてCERNへ 3. 16 復活へ:共形異常,カイラル異常と弦理論 4 その後の発展,未来への道 4. 1 共形対称性の深化:究極的ブートストラップ 4. 2 弦の場の理論の進展と背景独立性 4. 3 共形対称性の時空的意味についての考察 4. 4 D-ブレーンとは何か 4. 5 T 双対変換とS双対変換 4. 6 93 年サンタバーバラワークショップとブラックホール 4. 7 S 双対性とM理論 4. 8 ブラックホールのエントロピーとD-ブレーン 4. 9 新しい行列模型と問題(H),そして時空不確定性 4. 10 AdS/CFT I :98年サンタバーバラ 4. 11 AdS/CFT II :応用とさらなる発展と意義 4. 12 弦理論の〈風景〉:新たなコペルニクス的転回 4. 13 非摂動的弦理論の問題と未来への夢 おわりに 参考文献 索 引

本文紹介

一般相対性理論と量子論の統合を目指す〈超弦理論〉の誕生、困難、復活と発展の歴史を描き出す。

抜粋:一般相対性理論と量子論を統合する量子重力理論を目指し、宇宙の根源の解明に迫る〈超弦理論〉。一次元の広がりをもつ「弦」の描像は、現代物理学・素粒子論からいかに生まれたのか? 閉じた弦と重力の関係を明らかにした著者が理論の誕生、困難、復活と発展の歴史を、自らの経験やエピソードを交えて描き出す。 ◇正誤表 ☞ PDFファイル[86KB] ■推薦のことば 感動を覚えた.弦理論(超ひも理論)が重力を自動的に記述することを世界で初めて発見した米谷さ…