書籍のレビュー・概要
【特集1】企業を変える――気候・人権・SDGs グローバル大企業は、現代の巨人族と化した。 利潤を追い求めるその巨大な生産力と、洗練された広告・マーケティング手法による政治・世論への介入は、地球環境と民主主義に危機をもたらしている。人権侵害への加担が問われるケースも少なくない。 持続可能なありかたへ、企業を変えなければならない。 税逃れへの国際的な規制、独禁法による規制の強化、市民の訴えに応える裁判所の判決、ESG投資など金融を通じた取り組み、SDGsのような国際的ムーブメントなど、巨人の活動を縛るために編み出されている実践とその成果に学び、変革への道筋を可視化する。 【特集2】最前線列島――日米安保70年 「日本国は、その防衛のための暫定措置として、日本国に対する武力攻撃を阻止するため日本国内及びその附近にアメリカ合衆国がその軍隊を維持することを希望する」。 1951年9月8日に日米安保条約が結ばれてから、70年が経過した。 この条約を締結した吉田茂たち当時の政治家は、この「暫定措置」としての外国軍駐留が、新条約への更新を経て、70年後にも継続しているとは思わなかっただろう。 継続している、どころではない。沖縄では新たな基地建設が強行され、各地で無法な低空飛行訓練が常態化し、異常な騒音と危険が列島を包みこみ、首都圏の空域は占領されつづけている。 屈従への痛覚すら失った〈現地政府〉とその官僚機構は、この列島を米軍の最前線拠点へと改造する作業に、せわしく立ち働いている。その合言葉は、「いっそう厳しさを増す安全保障環境」と「日米同盟はグローバルな公共財」といったものだ。 日米安保70年の現状を共有し、異なる展望を構想する。