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書籍のレビュー・概要

人類は定住する以前から移動しながら生きてきた。その長い営みの中から遊牧という文化は生まれてきた。にもかかわらず、人類の歴史において遊牧文化はどこか傍流として位置付けられてきた。遊牧民の生活様式そのものを凝視する著者の研究は、遊牧の起源と、その生態の隠れた体系性を明らかにし、人類史的な意味を考察する。

遊牧の人類史

Takumi ブックス

遊牧の人類史

構造とその起源

著者・関係者
松原 正毅 著
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2021/08/05
体裁
四六・上製 ・カバー ・286頁
ISBN
9784000254311
在庫状況
在庫あり

価格:3,300 円

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著者略歴

  • 松原正毅(まつばら まさたけ) 1942年広島市生まれ、松山市育ち。国立民族学博物館名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授。専攻は遊牧社会論、社会人類学。京都大学大学院文学研究科修士課程修了。国立民族学博物館教授、同館地域研究企画交流センター長、坂の上の雲ミュージアム館長などを歴任。著書に『遊牧の世界――トルコ系遊牧民ユルックの民族誌から』(平凡社ライブラリー)、『カザフ遊牧民の移動――アルタイ山脈からトルコへ 1934-1953』(平凡社)、『中央アジアの歴史と現在――草原の叡智』(編著、勉誠出版)など。

目次

  1. 第1章 遊牧研究への道 遊牧とは/遊牧という言葉/遊牧と牧畜/遊牧の研究史/アムダリア騎馬行――本書執筆の背景(1)/トルコ系遊牧民ユルックの調査――本書執筆の背景(2)/遊牧研究の深化とひろがり――本書執筆の背景(3) 第2章 現生人類史のなかで 狩猟採集の時代/現生人類の誕生/アフリカからの移動/ユーラシアへの拡散/現生人類の時代へ/言語運用能力の獲得/美的観念の共有 第3章 遊牧の骨格 放牧の風景/夜間放牧の背景/放牧時のかけ声(コーリング)/家畜群の認識体系――ヤギの名称体系/ヒツジ・ウシ・ラクダ・ウマの名称体系/ヤギの識別体系――耳の形と体毛の色/ヤギの形状の記述/個体名の種類/母系制の系譜/認識体系の共有範囲/ヒツジ・ウマ・ラクダ・ウシの識別体系/ウシの識別体系/搾乳をめぐる技術/乳製品への加工/去勢と性のコントロール/移動の情景 第4章 遊牧の起源 放牧の原風景/野生動物群との共生/野生ヤギ・野生ヒツジ群との共生/遊牧の形成/搾乳の開始と遊牧の起源/野生ウシ群との共生/野生ウマ群との共生/野生ラクダ群との共生/去勢の出現/家畜化と共生関係/家畜化におけるイヌの位置/小規模集団の役割/農耕の起源とその影響/ギョベクリ・テペ遺跡の解釈/五畜の形成/遊牧の第一地域・第二地域/テントの導入 第5章 遊牧の展開 遊牧の核心/遊牧の資源活用/騎馬の由来/車行の歴史/荷物の運搬と交易活動/社会編成の柔軟性/都市の形成/歴史変動の原動力/西アジアにおける統治機構/文字記録のなかの遊牧民/『歴史』にしるされたスキタイ/匈奴の登場/鮮卑拓跋部の持続性/突厥とオスマン帝国/モンゴル帝国の出現/近代国家制度の形成/遊牧の未来 あとがき 索引

本文紹介

遊牧民の生活様式そのものを凝視し、遊牧文化の起源と、その生態の隠れた体系性を明らかにする。

抜粋:人類は定住する以前から移動しながら生きてきた。その長い営みの中から遊牧という文化は生まれてきた。にもかかわらず、人類の歴史において遊牧文化はどこか傍流として位置付けられてきた。遊牧民の生活様式そのものを凝視する著者の研究は、遊牧の起源と、その生態の隠れた体系性を明らかにし、人類史的な意味を考察する。