書籍詳細

書籍のレビュー・概要

岩波文庫版『失われた時を求めて』(全14冊)の完訳を達成したプルースト研究第一人者が作品の核心に迫る解説書。この不世出の大長編は、なにを、どのように語った作品なのか。全体の構成、特長、勘所を分かりやすく読み解く。魅惑の読書体験へといざない、全篇読破に挑戦する人には力強い羅針盤となるスリリングな一冊。

『失われた時を求めて』への招待

Takumi ブックス

『失われた時を求めて』への招待

著者・関係者
吉川 一義 著
カテゴリ
文庫
刊行日
2021/06/18
体裁
新書・286頁
ISBN
9784004318842
在庫状況
在庫あり

価格:1,078 円

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著者略歴

  • 吉川一義(よしかわ かずよし) 1948年、大阪市生まれ。東京大学大学院博士課程満期退学。パリ・ソルボンヌ大学博士。京都大学名誉教授。 著書─『プルースト美術館』(筑摩書房)、『プルーストの世界を読む』(岩波書店)、『プルーストと絵画』(同上)、Proust et l'art pictural(Champion、バルベック=カブール・プルースト文学サークル文学賞、日本学士院賞・恩賜賞)、『対訳 フランス語で読む「失われた時を求めて」』(白水社)、Relire, repenser Proust(Éditions du Collège de France) 共編著─Index général de la Correspondance de MarcelProust(京都大学学術出版会)、『ディコ仏和辞典』(白水社) 翻訳─バレス『グレコ──トレドの秘密』(筑摩書房)、タディエ『評伝プルースト』(筑摩書房)、プルースト『失われた時を求めて』(岩波文庫、日仏翻訳文学賞特別賞)ほか

目次

  1. はしがき 『失われた時を求めて』の構成 『失われた時を求めて』の主な登場人物と架空地名 第1章 プルーストの生涯と作品 1 プルーストの生涯 2 初期作品――――『楽しみと日々』、『ジャン・サントゥイユ』、ラスキン翻訳 3 『サント=ブーヴに反論する』から『失われた時を求めて』へ 第2章 作中の「私」とプルースト――一人称小説の狙い 1 『失われた時を求めて』の「私」はプルーストなのか 2 主人公の「私」はなぜ影の薄い人間なのか 3 語り手の「私」に寄りそう作者プルースト 第3章 精神を描くプルースト――回想、印象、比喩 1 『失われた時を求めて』はすべて「私」の回想談 2 マドレーヌ体験の意味――無意志的記憶とはなにか 3 印象の記述になぜ比喩が多用されるのか 第4章 スワンと「私」の恋愛心理 1 「スワンの恋」はなぜ必要なのか 2 「私」のジルベルトとアルベルチーヌへの恋 3 スワンと「私」に内在する分身の声 第5章 無数の自我、記憶、時間 1 恋愛における無数の自我 2 自我はつねに無数 3 記憶と時間 第6章 「私」が遍歴する社交界 1 ゲルマント公爵夫妻のサロン 2 本作品における社交サロンの意味 3 全篇の中心を占める祖母の病気と死 第7章 「私」とドレフュス事件および第一次大戦 1 ドレフュス事件はいかに語られるか 2 第一次大戦はいかに語られるか 3 社会はなにゆえ変容するのか 第8章 「私」とユダヤ・同性愛 1 「私」とユダヤ人 2 「私」と「ソドムとゴモラ」 3 ソドムとゴモラの「結合」 第9章 サドマゾヒズムから文学創造へ 1 ソドムとゴモラにまつわるサドマゾヒスト 2 『失われた時を求めて』に頻出するサドマゾヒスト 3 文学に必要不可欠なサドマゾヒズム 第10章 「私」の文学創造への道 1 登場人物たちの愛する文学・芸術 2 三人の架空芸術家 3 『失われた時を求めて』の照射するもの あとがき 【地図】プルーストと『失われた時を求めて』のパリ 『失われた時を求めて』年表/プルースト略年譜 主要文献案内 図版出典一覧

本文紹介

無二の大長編は、なにを、どのように語っているのか。全訳を達成した第一人者によるスリリングな解説書。

抜粋:岩波文庫版『失われた時を求めて』(全14冊)の完訳を達成したプルースト研究第一人者が作品の核心に迫る解説書。この不世出の大長編は、なにを、どのように語った作品なのか。全体の構成、特長、勘所を分かりやすく読み解く。魅惑の読書体験へといざない、全篇読破に挑戦する人には力強い羅針盤となるスリリングな一冊。