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書籍のレビュー・概要

多民族帝国の崩壊と国民国家の成立は何をもたらしたか。第一次大戦下のロシアで捕虜となった二〇〇万を超えるハプスブルク帝国軍兵士の膨大な回想録と外交文書から、極東をさまよった彼らの経験をたどり、帝国崩壊の現場を描き出す。国民国家のゆきづまりとともに再考が進む多民族国家の終焉から現代世界を逆照射する試み。

さまよえるハプスブルク 捕虜たちが見た帝国の崩壊

Takumi ブックス

さまよえるハプスブルク 捕虜たちが見た帝国の崩壊

著者・関係者
大津留 厚 著
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2021/04/09
体裁
四六・上製 ・カバー ・172頁
ISBN
9784000614634
在庫状況
在庫あり

価格:2,750 円

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著者略歴

  • 大津留厚(おおつる あつし) 1952年生まれ。東京大学大学院社会学研究科国際関係論専攻博士課程単位取得退学。大阪教育大学助教授、神戸大学教授を経て、現在、神戸大学名誉教授。国際学修士。専門はハプスブルク近代史。 『ハプスブルク帝国』(山川出版社、1996年)、『ハプスブルクの実験――多文化共存を目指して』(中公新書、1995年/【増補改訂版】春風社、2007年)、『青野原俘虜収容所の世界――第一次世界大戦とオーストリア捕虜兵』(共著、山川出版社、2007年)、『捕虜が働くとき――第一次世界大戦・総力戦の狭間で』(人文書院、2013年)、『「民族自決」という幻影――ハプスブルク帝国の崩壊と新生諸国家の成立』(編著、昭和堂、2020年)など、編著書多数。

目次

  1. はじめに 第一章 ユーラシア捕虜収容所群島 一 戦場の兵士たち 二 敗走 三 収容所群島の兵士たち 第二章 日本の中のハプスブルク 一 カイゼリン・エリーザベト号の世界大戦 二 姫路への収容 三 「殆んど半殺しと為したり」――イタリア参戦と暴行事件 四 「イタリア国に好意を有する捕虜」――国際関係の中の捕虜たち 五 音楽・スポーツ・ときどき菜園――青野原捕虜収容所の生活 六 それぞれの帰還 第三章 中立中国のハプスブルク公館 一 天津救援委員会 二 中立アメリカの視察・救援 三 「公使閣下におかれましては」――脱走捕虜の救援 第四章 帰還兵の反乱 一 亀裂 二 「侮辱的」歓迎?!――帰還兵の受け入れ 三 反乱する帰還兵(ユーデンブルク) 四 反乱する帰還兵(ラートカースブルク) 五 青野原捕虜収容所への波紋 第五章 さまよえるハプスブルク 一 チェコスロヴァキア軍団という伏兵 二 捕虜たちの窮状 三 救援委員会、打つ手なし――中国とアメリカ合衆国の参戦 四 海倫市収容所からの苦情 五 協商諸国の基本方針 六 「殆んど狂気の状態にあり」――残留捕虜の限界状況 七 在シベリア独墺捕虜の帰国問題 八 中国からの帰還、それでもなお おわりに――捕虜から見た多民族帝国の終焉 あとがき 付表 ハプスブルク共通陸軍第五九歩兵連隊将校名簿 参考文献

本文紹介

第一次大戦下のロシアで捕虜となったハプスブルク帝国軍兵士の経験をたどり、多民族帝国崩壊の現場を描き出す。

抜粋:多民族帝国の崩壊と国民国家の成立は何をもたらしたか。第一次大戦下のロシアで捕虜となった二〇〇万を超えるハプスブルク帝国軍兵士の膨大な回想録と外交文書から、極東をさまよった彼らの経験をたどり、帝国崩壊の現場を描き出す。国民国家のゆきづまりとともに再考が進む多民族国家の終焉から現代世界を逆照射する試み。