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書籍のレビュー・概要

社会の大きな揺らぎのなかで、新たな秩序への模索と葛藤が繰り広げられた一六―一八世紀。著者は明清史をフィールドに、東アジアの共時性としての「近世」を考察してきた。総説「東アジア・東南アジア伝統社会の形成」をはじめ、時代区分、皇帝権力、国家観、市場構造などの論点から、世界史へと開かれた課題を提示する。

明末清初中国と東アジア近世

Takumi ブックス

明末清初中国と東アジア近世

著者・関係者
岸本 美緒 著
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2021/03/09
体裁
四六・上製 ・カバー ・370頁
ISBN
9784000248945
在庫状況
在庫あり

価格:3,850 円

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著者略歴

  • 岸本美緒(きしもと みお) 1952年生。中国明清史。お茶の水女子大学名誉教授。主要著書:『清代中国の物価と経済変動』(研文出版、1997年)、『東アジアの「近世」』(山川出版社、1998年)、『明清交替と江南社会――17世紀中国の秩序問題』(東京大学出版会、1999年)、『風俗と時代観明清史論集1』(研文出版、2012年)、『地域社会論再考明清史論集2』(研文出版、2012年)、『礼教・契約・生存明清史論集3』(研文出版、2020年)。

目次

  1. まえがき 第Ⅰ部 東アジアのなかの中国「近世」 第一章 東アジア・東南アジア伝統社会の形成 はじめに 一 明初朝貢秩序の解体(―一五七〇年代) 二 新興軍事勢力の成長(一五七〇年代―一六三〇年代) 三 明清交替と一七世紀の局面転換(一六三〇年代―一六八〇年代) 四 伝統社会の形成(一六八〇年代―一八〇〇年) おわりに 第二章 皇帝と官僚・紳士――明から清へ はじめに 一 「専制権力」のパラドックス 二 皇帝権力をめぐる議論 三 明から清へ おわりに 第三章 中国史における「近世」の概念 はじめに 一 日本と中国における初期の「近世」論 二 「近世」と「近代」 三 多様な「近世化」 付 論 「近世化」と「東アジア化」 はじめに――時代区分と地域区分 一 「近世化」をめぐって 二 「東アジア化」をめぐって 三 清朝政権の性格をめぐって おわりに 第Ⅱ部 伝統社会の形成――国家・市場・社会観 第四章 「中国」と「外夷」――明代から清中期における国家呼称の問題 はじめに 一 概略の動向 二 明代における対比概念――「中国」と「夷狄」 三 清代前期における国家関係概念の用法変化 おわりに 第五章 徳治の構造――寛容の比較史を手がかりに はじめに 一 「共存」をめぐる一般的な問題状況と対応の型 二 西欧の寛容論と中国像 三 清初における「共存問題」 おわりに 第六章 清初上海地方人士の国家観―― 『歴年記』を中心に はじめに 一 『歴年記』に記載された国家・朝廷に関するニュース 二 清朝国家に対する姚廷遴の評価 おわりに 第七章 明末清初の市場構造――モデルと実態 はじめに 一 銀流入と国内経済の関係をめぐる問い 二 仮説的モデルの提示 三 「康熙不況」再考 おわりに 第八章 米とシルクと歓楽街――一七─一八世紀の蘇州 はじめに 一 蘇州の地理的位置と歴史 二 「姑蘇繁華図」に見る清代中期蘇州の経済 三 全国的米穀流通の要――蘇州城外楓橋鎮 四 製糸・絹織業の中心地――農民と職人 五 蘇州市民のレジャーと消費――贅沢は経済を活性化できるか? おわりに 索 引

本文紹介

東アジアの共時性としての「近世」を考察し、広い視野で世界史へと開かれた課題を提示する。

抜粋:社会の大きな揺らぎのなかで、新たな秩序への模索と葛藤が繰り広げられた一六―一八世紀。著者は明清史をフィールドに、東アジアの共時性としての「近世」を考察してきた。総説「東アジア・東南アジア伝統社会の形成」をはじめ、時代区分、皇帝権力、国家観、市場構造などの論点から、世界史へと開かれた課題を提示する。