書籍詳細

書籍のレビュー・概要

相手の傷を深めないように聴き、報道の役割を果たすには? 遺族ら取材を受けた側の洞察、優れた記者の経験、専門家の知恵を得て編まれた実践的テキストの日本版。特別寄稿=大野太輔(NHK)、林香里(ジャーナリズム研究)。

トラウマを聴く前に 知っておきたい10のこと

Takumi ブックス

トラウマを聴く前に 知っておきたい10のこと

当事者の声と取材者の実践

著者・関係者
ジョー・ヒーリー 著・河原 理子 編訳
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2026/03/27
体裁
A5・並製・246頁
ISBN
9784000617543
在庫状況
未刊・予約受付中

価格:3,190 円

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著者略歴

  • ジョー・ヒーリー 英国のジャーナリスト.新聞,ラジオ,そして主にBBCテレビで長年取材するなかで,トラウマ取材のスキルの必要性を痛感.トレーニングを立ちあげ,本書を2020年に刊行した.現在は独立して,各国のジャーナリストに研修し,大学でも話す.ユネスコの文書Safety of journalists covering trauma and distress ‘Do no Harm’(2022年)の筆者. 【編訳者】 河原理子(かわはら みちこ) 1961年生.1983-2020年,朝日新聞記者.社会部記者,編集委員などを務める.性暴力被害の取材をきっかけに,事件事故などの被害者家族の話を聞くようになり,1999年に『犯罪被害者――いま人権を考える』(平凡社新書)を上梓.2000-11年,地下鉄サリン事件遺族の高橋シズヱ氏と,有志記者の「犯罪被害者の話を聴く勉強会」を開き,『〈犯罪被害者〉が報道を変える』(岩波書店)を刊行.21年から東京大学大学院情報学環特任教授,本書につながる「トラウマレポーティング研究会」を立ちあげる.上智大学グリーフケア研究所で学ぶ.他の著書に『フランクル「夜と霧」への旅』(朝日文庫),『戦争と検閲 石川達三を読み直す』(岩波新書)など. 【寄稿者】 大野太輔(おおの だいすけ) 1975年生.NHKメディア総局プロジェクトセンターエグゼクティブプロデューサー.東日本大震災で,子どもを亡くした遺族らを取材した番組などを制作.その後,上智大学でグリーフケアを学ぶ. 林香里(はやし かおり) 1963年生.東京大学大学院情報学環教授,同大学理事・副学長.ジャーナリズム/マスメディア研究.『ジェンダーで学ぶメディア論』(共編著,世界思想社),『〈オンナ・コドモ〉のジャーナリズム ケアの倫理とともに』(岩波書店)など.

目次

  1. 謝 辞 この本について 第一章 はじめに とんでもない目にあったごくふつうの人たちと、 その話を聴いたジャーナリストたち 第二章 アプローチする もう乗り越えたと決めつけないで 《トラウマを知る》一般的な反応 第三章 準備しよう どんな感情もありえる ベテラン記者は語る 意味のある同意(紛争のなかでの性暴力) 第四章 関係を築く 共感とは 《トラウマを知る》外傷的死別 第五章 子どもたちの声を届ける パワーバランスに気をつける ベテラン記者は語る 単なる被害者として描かない(FGM、酸による攻撃) 《トラウマを知る》子どもの傷 第六章 インタビューする 「いまのお気持ちは」と聞きますか? ベテラン記者は語る ストップすべき時を見極める(幼女行方不明事件、銃乱射事件) 《こんなときどうする?》自死念慮、パニック発作 第七章 撮影する 業界用語を使わない ベテラン記者は語る ほんとうに時間が必要なのです(難民、爆破テロ) 第八章 原稿を書く 徹底的に正確に ベテラン記者は語る 人生の地図を描く(家族のなかの過激派) 第九章 それからのこと 傷口を開いたのだから 《トラウマを知る》PTSDとPTG 第十章 セルフケア……………ケイト・マクマーン チェックリスト 日本版オリジナル 悪意はないけど配慮もないのは、もうケッコウ……………河原理子 ――「性暴力被害取材のためのガイドブック」の話 被災地取材に「お守り」を……………大野太輔 トラウマ報道――ケアの倫理とともに……………林 香里 訳者あとがき 訳註・原註

本文紹介

新しい時代のジャーナリズムを拓く

抜粋:相手の傷を深めないように聴き、報道の役割を果たすには? 遺族ら取材を受けた側の洞察、優れた記者の経験、専門家の知恵を得て編まれた実践的テキストの日本版。特別寄稿=大野太輔(NHK)、林香里(ジャーナリズム研究)。