書籍詳細

書籍のレビュー・概要

牧野信一、川端康成、太宰治、石川淳、小林秀雄、堀辰雄らの作品を精緻に読み解くことで、「私」を掘り下げていく自意識の追求が、遂には自己ならざる“何か”にまで立ち至る、逆説的な表現の構造を析出。近代小説特有のリアリズムが形成される契機を解明し、新たな文学史像を提起した記念碑的著作。(解説=十重田裕一)

定本 自意識の昭和文学

Takumi ブックス

定本 自意識の昭和文学

現象としての「私」

著者・関係者
安藤 宏 著
カテゴリ
現代文庫
刊行日
2026/02/13
体裁
A6・並製・302頁
ISBN
9784006023805
在庫状況
在庫あり

価格:1,672 円

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著者略歴

  • 安藤 宏 Hiroshi Ando 1958年東京生まれ.東京大学名誉教授.専攻は日本近代文学.著書に『太宰治論』(東京大学出版会,日本学士院賞)『太宰治弱さを演じるということ』(ちくま新書,のち岩波現代文庫)『近代小説の表現機構』(岩波書店,のちちくま学芸文庫,やまなし文学賞,角川源義賞)『日本近代小説史』(中公選書)『「私」をつくる―近代小説の試み』(岩波新書)ほか多数.

目次

  1. 第1章 自意識の昭和文学――「序」に代えて 第2章 「小説家小説」の機能と特質 第3章 見 ることと見られること――牧野信一『西瓜喰ふ人』を中心に 第4章 「私」という名の〈象徴〉世界――川端康成と『抒情歌』 第5章 煙突の上に残された男――「転向文学」の周辺 第6章 自殺の季節――太宰治『道化の華』論 第7章 観 念と現実との〈あはひ〉にあるもの――石川淳『普賢』論 第8章 小林秀雄の〈自意識〉――『私小説論』への道程 第9章 現実への回帰――堀辰雄『風立ちぬ』を中心に あとがき 岩波現代文庫版刊行にあたってのあとがき 解 説……………十重田裕一 索 引

本文紹介

徹底した自意識の追求は、遂には自己ならざる“何か”に至るという表現の構造を析出し、新たな文学史像を提起した記念碑的著作。

抜粋:牧野信一、川端康成、太宰治、石川淳、小林秀雄、堀辰雄らの作品を精緻に読み解くことで、「私」を掘り下げていく自意識の追求が、遂には自己ならざる“何か”にまで立ち至る、逆説的な表現の構造を析出。近代小説特有のリアリズムが形成される契機を解明し、新たな文学史像を提起した記念碑的著作。(解説=十重田裕一)