書籍詳細

書籍のレビュー・概要

両親の性行為を目撃することが神経症の原因になるとフロイトは分析した。親子が共に寝るのが一般的な日本では、子どもがそこに巻き込まれやすい。では、こうした「川の字」寝の文化は、子どもの心や夫婦・親子関係にどんな影響を与えるのか。臨床現場の知見、春画などの文化表象から広く読み解く。田中優子氏も特別寄稿。 *紙書籍版を一部割愛した電子オリジナル編集版です。

[電子書籍オリジナル版] 「川の字」文化の深層心理学

Takumi ブックス

[電子書籍オリジナル版] 「川の字」文化の深層心理学

親子の添い寝と「見るなの禁止」

著者・関係者
北山 修 編・荻本 快 編
カテゴリ
人文・社会科学書
刊行日
2025/12/25
体裁
四六
ISBN
情報準備中
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著者略歴

  • 【編者紹介】 北山 修(きたやま・おさむ) 精神分析家・精神分析的精神療法家,医学博士.京都府立医科大学を卒業し,ロンドンのモーズレイ病院およびロンドン大学精神医学研究所で卒後研修.帰国後,北山医院(現・南青山心理相談室)院長.九州大学大学院人間環境学研究院および医学研究院教授,国際基督教大学客員教授などを経て,九州大学名誉教授,2021年より白鷗大学学長.元日本精神分析協会会長,元日本精神分析学会会長.国際精神分析協会会員. 著書に『悲劇の発生論増補新装版』(金剛出版),『改訂錯覚と脱錯覚―ウィニコットの臨床感覚』(岩崎学術出版社),『新版心の消化と排出―文字通りの体験が比喩になる過程』(作品社)など.またミュージシャン・作詞家としての活動でも知られ,きたやまおさむ名義として『ハブられても生き残るための深層心理学』(岩波書店),『「むなしさ」の味わい方』(岩波新書),『コブのない駱駝――きたやまおさむ「心」の軌跡』(岩波現代文庫)など. 荻本 快(おぎもと・かい) 精神分析家候補生.国際基督教大学卒,国際基督教大学大学院博士課程修了,博士(教育学).相模女子大学学芸学部准教授.米国ニューヨーク州現代フロイト協会(IPA)Candidate. 米国精神分析学会 Psychoanalyst in Training. 国際精神分析協会IPA in the Humanitarian Field Committee 委員.メンタライゼーションに基づく治療公認Practitioner(英国精神分析委員会/アンナ・フロイト).臨床心理士.公認心理師. 著書に『哀しむことができない―社会と深層のダイナミクス』(木立の文庫),共著に『コロナと精神分析的臨床―「会うこと」の喪失と回復』(北山修との共編著,木立の文庫),『トラウマとの対話―精神分析的臨床家によるトラウマ理解』(上田勝久・筒井亮太編著,日本評論社)の第5 章を北山修とともに執筆. 【執筆者・翻訳者紹介】 妙木浩之(みょうき・ひろゆき) 1960年生.東京国際大学人間社会学部教授.著書に『寄る辺なき自我の時代―フロイト『精神分析入門講義』を読み直す』『AIが私たちに噓をつく日』(以上,現代書館)など. ジュマ・バサク(Jhuma Basak) インド精神分析協会・訓練分析家,国際精神分析協会・精神分析家,国際精神分析協会「〈女性と精神分析〉委員会」(Committee on Women & Psychoanalysis: COWAP)コンサルタント.共著等にEllman, P.,Basak, J., & Schlessinger-Kipp, G.( eds.)(2021), Psychoanalytic andSocio-Cultural Perspectives on Women in India: Violence, Safety and Survival, Taylor & Francis Group. Basak, J.( ed.)(2024), Sculpting Psychoanalysis in India -Sudhir Kakar, Oxford University Press. 石川与志也(いしかわ・よしや) ルーテル学院大学准教授.共著等に「精神分析状況におけるユーモアの治療的使用について」『ルーテル学院研究紀要』第52号,『コロナと精神分析的臨床―「会うこと」の喪失と回復』(荻本快・北山修編著,木立の文庫)など. 岡村斉恵(おかむら・なおえ) 1972年生.精神科医,臨床心理士.初石病院,たけだメンタルクリニックで精神科医として勤務しながら,2016年より上野にて精神分析および精神分析精神療法で個人開業.共著に松本邦裕編『トラウマの精神分析的アプローチ』(金剛出版)など. 鈴木菜実子(すずき・なみこ) 1982年生.駒澤大学文学部心理学科准教授.共著等に『精神分析にとって女とは何か』(西見奈子編著,福村出版),『フロイト技法論集』(フロイト著,藤山直樹監訳,坂井俊之との共訳,岩崎学術出版社)など. 笠井さつき(かさい・さつき) 1965年生.帝京大学心理臨床センター主任・教授,NPO女性心理臨床ラボ代表.共著に『女性のこころの臨床を学ぶ・語る―心理支援職のための「小夜会」連続講義』(笠井清登との共編著,金剛出版),『コロナと精神分析的臨床―「会うこと」の喪失と回復』(荻本快・北山修編著,木立の文庫)など. 加藤隆弘(かとう・たかひろ) 1974年生.精神科医,精神分析家,九州大学大学院医学研究院精神病態医学・准教授.著書に『精神分析と脳科学が出会ったら?―免疫細胞が生み出す快と不快の不協和音』(日本評論社),『逃げるが勝ちの心得―精神科医がすすめる「うつ卒」と幸せなひきこもりライフ』(木立の文庫)など. 田中優子(たなか・ゆうこ) 1952年生.法政大学名誉教授・前総長.江戸東京研究センター特任教授.専門は日本近世文化・アジア比較文化.研究領域は江戸時代の文学,美術,生活文化.著書に『江戸の想像力――18世紀のメディアと表徴』『江戸百夢――近世図像学の楽しみ』(以上,ちくま学芸文庫)など.

目次

  1. まえがき 序としての随想──「川の字」文化を考える……北山 修 第Ⅰ部 「川の字」文化と心の問題──臨床現場からみる 第1章 人間であり、動物であり──劇的観点からみる……北山 修 第2章 「川の字」あるいは添い寝文化を通してみた、両親のつながり……妙木浩之 第3章 「川の字」文化を生きる──インド・コルカタの経験から……ジュマ・バサク(石川与志也 訳) 第Ⅱ部 「川の字」文化から臨床を問い直す──女性と精神分析 第4章 母と身体──「はぐくみ」という柔らかい禁止……岡村斉恵 第5章 三角関係の中の女性のこころ……鈴木菜実子 第6章 居場所がない──母親であることの孤立と精神分析のワスレモノ……笠井さつき 第7章 「先生転移」に覆われた「甘え」──「見るなの禁止」に隠された愛情への強い渇望……加藤隆弘 第Ⅲ部 「川の字」文化と私たちとの間に──歴史から考える 第8章 「川の字」文化にみる日本の性と育児──江戸、そして現代 1 江戸文化にみる「川の字」文化──「見るなの禁止」ではなかった性……田中優子 2 対談 罪悪感を抱えながらともに生きる……北山 修/田中優子 あとがき

本文紹介

親子が共に寝る日本的な文化は、子どもの心や夫婦・親子関係にどんな影響を与えるのか。臨床や春画などの文化表象から読み解く。

抜粋:両親の性行為を目撃することが神経症の原因になるとフロイトは分析した。親子が共に寝るのが一般的な日本では、子どもがそこに巻き込まれやすい。では、こうした「川の字」寝の文化は、子どもの心や夫婦・親子関係にどんな影響を与えるのか。臨床現場の知見、春画などの文化表象から広く読み解く。田中優子氏も特別寄稿。 *紙書籍版を一部割愛した電子オリジナル編集版です。