書籍詳細

書籍のレビュー・概要

旧世界の抑圧から逃れた人々が作り上げたアメリカは、封建制度や貴族階級のないリベラルな社会として出発した。その前提に立って、自立的な個人と財産権とを核心に持つロック的リベラリズムが、絶対的なイデオロギーとして君臨したありさまを、建国期からの歴史に探る。政治学者ルイ・ハーツ(1919-86)による古典的名著。 Web岩波「たねをまく」で解説の一部を公開中≫

アメリカにおけるリベラルな伝統

Takumi ブックス

アメリカにおけるリベラルな伝統

著者・関係者
ルイ・ハーツ 著・西崎 文子 訳
カテゴリ
新書
刊行日
2025/10/15
体裁
文庫・510頁
ISBN
9784003403815
在庫状況
在庫あり

価格:1,650 円

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著者略歴

  • ルイ・ハーツ 1919-1984.アメリカの政治学者。アメリカ社会の本質に迫った1955年刊行の本書で名声を確立した。 西崎 文子(にしざき ふみこ) 1959年生。東京大学名誉教授、成蹊大学名誉教授。アメリカ政治外交史。著書に『アメリカ冷戦政策と国連』『アメリカ外交とは何か』『アメリカ外交史』『アメリカ外交の歴史的文脈』ほか。

目次

  1. まえがき 第一部 封建主義とアメリカ的経験 第一章 リベラルな社会の概念 1 アメリカとヨーロッパ 2 「生得のリベラリズム」──精神の様態 3 リベラルな社会の力学 4 単一要因の問題 5 ヨーロッパに対する含意 6 革新主義の学問 第二部 新世界における革命 第二章 一七七六年の視点 1 ヘブライズム──選ばれた民 2 ユートピア、権力、時間の感覚 3 勝ち誇る中産階級の気質 4 ヨーロッパの闘争からの逃避 第三章 アメリカの「社会革命」 1 国内対立の類型 2 封建的遺制、民主的リベラリズム、そしてダニエル・シェイズの問題 3 フェデラリストたちの幻影の世界 第三部 デモクラシーの出現 第四章 ホイッグのディレンマ 1 ジャクソニアン・デモクラシー、七月革命、一八三二年改革法 2 ホイッグ的進歩主義の萎縮 3 貴族的錨の模索 4 人民による統治への攻撃 5 民主的資本主義の理念 第五章 アメリカのデモクラット──ヘラクレスとハムレット 1 社会的異種交配と民主的精神 2 「貴族」、農民、「労働者」 3 個人主義的な恐怖──多数者の問題 4 資本家的欲望──良心と貪欲 5 全員一致の問題 第四部 南部の封建的な夢想 第六章 反動的啓蒙 1 リベラルな社会における保守主義 2 合衆国憲法──カルフーンとフィッツヒュー 3 人種、宗教とギリシャの理想 4 忘却と敗北 第七章 「自由な社会」に対する聖戦 1 封建的パターナリズムと社会科学 2 アメリカにおけるコント──実証的形而上学 3 トーリー社会主義と資本主義的振興主義 4 反動的啓蒙、ホイッグ主義と民主的資本主義の理論 第五部 ホレイショ・アルジャーのアメリカ的世界 第八章 新しいホイッグ主義──民主的資本主義 1 「アメリカの発見」──魅惑と恐怖 2 強靭󠄂な個人主義と国家権力 3 成功と失敗の理論 4 順応主義の問題 第九章 革新主義者と社会主義者 1 アメリカにおけるリベラルな改革 2 革新主義的緊張 3 荒野で叫ぶ社会主義 4 歴史分析の問題 第六部 恐慌と世界への関与 第一〇章 ニューディール 1 リベラルな改革の勝利と変容 2 ヨーロッパのローズヴェルト 3 衰退するホイッグ主義の戦略 4 マルクス主義の失敗 第一一章 アメリカと世界 1 対外政策と国内の自由 2 帝国主義──ブライアンと膨脹主義者たち 3 第一次世界大戦と第一次赤狩り 4 アメリカとロシア 原 注 解 説 主要人名索引

本文紹介

封建制や貴族階級のない〈リベラルな国〉という自画像とその逆説とを建国以来の歴史に探る。アメリカ理解に不可欠の古典的名著。

抜粋:旧世界の抑圧から逃れた人々が作り上げたアメリカは、封建制度や貴族階級のないリベラルな社会として出発した。その前提に立って、自立的な個人と財産権とを核心に持つロック的リベラリズムが、絶対的なイデオロギーとして君臨したありさまを、建国期からの歴史に探る。政治学者ルイ・ハーツ(1919-86)による古典的名著。 Web岩波「たねをまく」で解説の一部を公開中≫