書籍詳細

書籍のレビュー・概要

敗戦直後、GHQ占領下に開所したスガモプリズン。外の世界が大きく移り変わるなか、戦犯たちは獄中で何を思い、何を見つめていたのか。戦争裁判の実態、刑務所管理の構造、戦犯の自治や言論活動、そして朝鮮人・台湾人戦犯の問題。十数年に及ぶスガモ運営の全体像を描き、塀の向こうに置きざりにされた戦争責任を問い直す。 ■関連動画 刊行記念コメント 戦後80年メッセージ

スガモプリズン

Takumi ブックス

スガモプリズン

占領下の「異空間」

著者・関係者
内海 愛子 著
カテゴリ
文庫
刊行日
2025/08/20
体裁
新書・236頁
ISBN
9784004320777
在庫状況
在庫あり

価格:1,034 円

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著者略歴

  • 内海愛子(うつみ・あいこ) 1941年東京に生まれる 早稲田大学大学院文学研究科社会学専攻博士課程修了 専攻―歴史社会学 現在―恵泉女学園大学名誉教授 著書 『マンゴウの実る村から』(現代書館) 『朝鮮人〈皇軍〉兵士たちの戦争』(岩波ブックレット) 『戦後補償から考える日本とアジア』(山川出版社) 『スガモプリズン』(吉川弘文館) 『日本軍の捕虜政策』(青木書店) 『キムはなぜ裁かれたのか』(朝日新聞出版) 『朝鮮人BC級戦犯の記録』(岩波現代文庫) 『7人の戦争アーカイブ』(編,梨の木舎) 『体験者「ゼロ」時代の戦争責任論』(共著,岩波書店)ほか

目次

  1. 序 章 「大東亜共栄圏」の八・一五 アジアは東京時間で動いていた 焼け跡に開いた落下傘の花 捕虜引揚げの完了 三木清の獄死 「自由戦士」、歓迎される 「敗戦責任」をめぐる政争 「戦争犯罪人を処罰せよ!」 勝利者への卑屈な追従か 第一章 スガモプリズンの開所――逮捕と裁判 1 占領下の追及 戦犯容疑者の逮捕開始 「大物」たちの待遇 東京拘置所からスガモプリズンへ 逮捕の現場 恩給などの差止め 2 極東国際軍事裁判とBC級戦犯裁判 戦争裁判に向けた機構改革 東京裁判 アジア各地のBC級裁判 横浜法廷 次々に下る死刑判決 捕虜虐待への厳罰 多発した戦争法規違反 東京裁判の判決 3 戦犯の仮出所 減刑と仮出所の取り組み 遅れた「引揚げ」 仮出所の開始 第二章 塀の中の「自治」と「自主活動」 1 スガモの学園と新聞 重労働にあえぐ戦犯たち 自主活動と「スガモ学園」開校 『すがも新聞』の発行 どこまで書けるのか 2 主張する戦犯たち 日本人刑務官の管理へ “ノーモア・スガモ” タブーに触れる 「講和」への期待 初めての抵抗 3 真の「釈放」とは 心の糧としての文化活動 スガモのキリスト者たち 『信友』の創刊 釈放をめぐる葛藤や議論 「虚脱の空気」 第三章 受刑者たちの内なる声 1 平和条約と主権回復 調印の日が来た 「国内法上の刑ではない」 戦犯家族の援護 A級戦犯の出所、残されたBC級戦犯 2 巣鴨が問いかけるもの 自らの手で解明する 集められた刑死者の遺書 『世紀の遺書』の反響 死の受け止め方 巣鴨をゆさぶった一つの投稿 顕在化した思想対立 スガモ詣で 3 戦争責任のゆくえ 戦犯は犠牲者か 言論による活動 手記集の出版あいつぐ 無関心の壁をうち破れ 「彼ら」の眼を直視する 呼応する知識人たち 『私は貝になりたい』の衝撃 全棟大会の要求 「鉄鎖の身を平和のために」 第四章 プリズンの「異邦人」――植民地支配と戦争裁判 1 日本人ではない日本の戦犯 「大東亜共栄圏」からスガモへ 捕虜収容所に配置された朝鮮人軍属 同人誌『郷愁』の刊行 2 占領下ジャワの朝鮮人軍属 少年も抑留 「不純分子」たちの反乱 ジャワの空に流れる朝鮮語 裁かれた半数近くが朝鮮人軍属だった スガモの中の朝鮮 3 「釈放」が突きつけるもの 出るも地獄 「やっかい」な問題 弁護士による救済活動 出所を拒否 巣鴨刑務所は閉鎖されたが 終 章 巣鴨刑務所の閉鎖――その後に...... センパンか証人か 痛恨の念で振り返る過去 BC級戦犯を描いた二つの演劇 裁かれた者たちの記憶 スガモプリズン関連年表 主な参考資料・文献 スガモプリズンBC級戦犯刑死者(一覧) BC級戦犯全員の起訴事実別件数 スガモプリズン全図

本文紹介

スガモプリズンの塀の中で戦犯たちは何を思い、見つめていたのか。十数年に及ぶ刑務所運営の全体像を描き、戦争責任を問い直す。

抜粋:敗戦直後、GHQ占領下に開所したスガモプリズン。外の世界が大きく移り変わるなか、戦犯たちは獄中で何を思い、何を見つめていたのか。戦争裁判の実態、刑務所管理の構造、戦犯の自治や言論活動、そして朝鮮人・台湾人戦犯の問題。十数年に及ぶスガモ運営の全体像を描き、塀の向こうに置きざりにされた戦争責任を問い直す。 ■関連動画 刊行記念コメント 戦後80年メッセージ