書籍詳細

書籍のレビュー・概要

劣化し続ける政治への不信は、いつしか諦念となり、政治を語ることが忌避される社会が訪れている。このまま為政者に未来を委ねてしまってよいのか。自己責任論から脱し、一人一人の身近な現実をもとに政治を語り合うことから始めたい。人間の生を真摯に見つめる小説家が、現代、そして未来を鋭く問い続けてきた発言の記録。

あなたが政治について語る時

Takumi ブックス

あなたが政治について語る時

著者・関係者
平野 啓一郎 著
カテゴリ
文庫
刊行日
2025/08/20
体裁
新書・266頁
ISBN
9784004320760
在庫状況
在庫あり

価格:1,100 円

カートを見る

著者略歴

  • 平野啓一郎(ひらの・けいいちろう) 1975年,愛知県生まれ.北九州市出身.1999年,京都大学法学部在学中に投稿した『日蝕』により芥川賞受賞.数々の作品を発表し,各国で翻訳が紹介されている.2020年からは芥川賞選考委員を務める.主な著書は,小説では『葬送』『滴り落ちる時計たちの波紋』『決壊』(芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞)『ドーン』(ドゥマゴ文学賞受賞)『空白を満たしなさい』『透明な迷宮』『マチネの終わりに』(渡辺淳一文学賞受賞)『ある男』(読売文学賞受賞)『本心』『富士山』等,エッセイ・対談集に『本の読み方 スロー・リーディングの実践』『小説の読み方』『私とは何か―「個人」から「分人」へ』『「生命力」の行方―変わりゆく世界と分人主義』『考える葦』『「カッコいい」とは何か』『死刑について』『三島由紀夫論』(小林秀雄賞受賞)等がある.

目次

  1. Ⅰ 政治問題として考える 「政治について語ること」 多様性と合意形成 主権者教育なき日本 「目的の正義」と「手段の正義」 批判は未来のリスクの回避 「野党は批判ばかり」批判 命令法の言葉 格差社会と仮想空間 メタバースの政治参加 お金を渡すことは失礼か? 「ウサギとカメ」はどんな話だったか? 政治家の人間性の評価 芸術とは何か? Ⅱ 未来の手前で のび太として考える 節約される時間、費やされる時間 リスク管理と監視 身体の痛みと所有感覚 「夢のクチュリエ」展――「趣味」に抗する価値体系 「カッコいい」とは何か? 自由と平等を維持するインセンティヴ 企業が科すペナルティ エスカレーターは片側を空けるべからず 気候変動と都市インフラ 絵画への攻撃は正当化され得るのか? 住む場所の選択 人類史と各国史 移民と歴史的知識 個人データを巡る激動 悪筆とトラベラーズ・チェック Ⅲ 「正義」を巡って 複雑さと予測困難に耐えて 防衛予算の過度の増額 貧しき軍事大国化 外交とは何か? 素朴に戦争に反対すべきである 新型コロナの対策 「専門家」の評価 新しい技術と民主主義 ウィズ・コロナと住環境 「世界の真ん中で輝く」の厚顔 韓国元徴用工問題 日本学術会議問題 NHKの政治報道 メディアの健全化は、政治家個人の仕事にあらず 犯罪報道でも相談先の明記を 五輪が阻害する未来の展望 東京五輪開催理由の空虚 五輪選手の沈黙 旧統一教会と自民党 Ⅳ 成熟のための時間 「ありがとう」という妙な言葉 教育のグランドデザイン 子供が育つということ 父であり子であること 子供の教育方針 年齢と同一性 死者を語る 死後の作品 ライフログの行方 「国民総時間」の減少 「役に立つ人間」 子供を三人以上育てるとは? ベビーカー論争 社会福祉は損なのか? 注 あとがき

本文紹介

劣化する政治への諦めで、政治を語ることが忌避される。人間の生を深く見つめる小説家が、身近な現実から政治を問う発言の記録。

抜粋:劣化し続ける政治への不信は、いつしか諦念となり、政治を語ることが忌避される社会が訪れている。このまま為政者に未来を委ねてしまってよいのか。自己責任論から脱し、一人一人の身近な現実をもとに政治を語り合うことから始めたい。人間の生を真摯に見つめる小説家が、現代、そして未来を鋭く問い続けてきた発言の記録。